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2019年12月11日 | ブログ記事

ぷよぷよってナンですか?【AdC2019 42日目】

\ナン!/

インドからナマステ!arahi10 です。

ぷよぷよ たーのしー! って話をします。 (中級者なので高度な話は出来ませんが…)

具体的には、偉大なる先駆者Rondai先輩の記事では惜しくも語り尽くされなかった、

より対人戦に目を向けた内容

にも触れていきたいと思います。

(先の記事もかなりよくまとまっているので、ぷよぷよのことあまり知らない方はそちらもどうぞ)


計算機の力でぷよをしてみたい方はninja大先輩の記事や、ぷよぷよAI "ぷよあい"のGitHubなどを覗いてみるとよさげ(?)

お品書き


sec1.連鎖構築

連鎖、したいよね!w
大連鎖、うちたいよね!w

「___ でもむつかしそう…… ___ 」 「 ___ どうせ天才以外お断りパズルなんでしょ…? ___ 」

そんな声が聞こえてきそうです。

はっきりいいましょう。

答えは、 NO です。

論より証拠、連鎖を作る方法を見ていきましょう。

まずは基本

ぷよは4つつながると消えます(1)
ですから、赤ぷよの間にほかのぷよを挟んでやれば連鎖がテンパイできます(2)

     (1)           (2)

  

(一番左の"[>"を押すと動きます。"<]<]"で最初から。)
このように

ストッパーにした(青)ぷよを消していく と連鎖がつなげるわけです.
この連鎖を"かぎ積み"といいます。

(何個も繋げればより大きな連鎖になります。)


他にも、
ぷよが消えたことによる "段差の解消" によって連鎖を繋げられます。
例えば(3)はojamaの縦3つのぷよがなければ赤が消えてくれますから、先にほかのぷよを置いておきその上に赤を乗せれば、連鎖になります。(4)

     (3)           (4)

  

このように縦3このぷよを並べていく連鎖を"階段積み"と呼びます


連鎖尾

"段差の解消"による連鎖の例としてもう一つ、 "雪崩" を紹介したいと思います。
ぷよを4つ、Jを時計回りに90°だけ倒した形にすることを考えます。↓
nadare
(以降この形を"横J"と呼ぶことにします)

じつはこの横Jには、"下に段差が1つあればぷよは消えない"という特徴があります。

(※最上段のように、適当な位置に2つ段差があると今度は消えてしまいます。後述)
この特徴を活用すると、とても嬉しいことがあります。

これらを考えると………

あら不思議!
同じ縦 3列に横Jを積み重ねるだけで連鎖ができました!
うーれしー!
([>ボタンを押して確かめてみてください)

段差ぷよをほかのJ字の一部にすれば、1つ下のJが消えた後、必ず次のJが消えていきます。

このような特性を生かした技術が雪崩です。すごい……



ここで強調しておきたいのが、階段積みやかぎ積みと違い、

雪崩は、連鎖の後ろ側を伸ばす

ことができています。
また、雪崩のような後ろをのばす連鎖技術の総称を連鎖尾といいます

(発展的話題にはなりますが、雪崩の例外的な繋がり方も連鎖尾に応用できます(=潜り込み))


連鎖、†完全に理解した†…?


うぉぉ連鎖作るぞぉぉぉ
 8連鎖でけた!天才!!!

ちょっと待ってください!
右上半分があいてますよね?上にも連鎖を伸ばしてみましょうか。

 しょうがねぇなぁ…(黄ぷよ二つを右端へ)

はいストップ!

一人の時ならこれでもいいんですが……。
実は対人戦の初心者が中級者以上と戦う場合、 ここから大抵負けます

なぜか?

最初は緑が1つあれば連鎖がいつでも打てる状態でした。
でも黄色2つを置いた瞬間、一気に最低でも2手必要になってしまいました。

(しかも"緑を引きさえすればいい"から"黄色→緑→黄色の順で引かなければいけない"に変わってしまったので、だいぶ条件がきつくなりました)


この瞬間に相手が連鎖を放ってきたら……

その連鎖が終わるまでの短い時間で、黄色2つと緑1つを引けなければ

puyo--4-

こんな状況と一緒です。†何も消せやしない†
せっかく組んだ連鎖は何だったのか……。


無残にも降り注ぐ相手の攻撃………。
圧倒的、絶望……。

Inkedpuyo--3-_LI

(対人戦では連鎖に応じてお邪魔ぷよという消しにくいぷよを相手に送り付けることができます。)

(赤のポインタのマスにぷよが置かれると負けです。)


ここから、対人戦では

画面端まで来た連鎖の頭を方向転換して上へ伸ばす際には、注意が必要

ということがわかります。

事実、

という構造が見て取れたと思います。
   
このように

連鎖方向の切り替えは隙が生まれやすい(連鎖尾を除く)ので、
この部分を特に"折り返し"と呼び、その上部も含めさまざまな研究がなされています。

実際の対戦における例を紹介します。(※音出ます)


(©SEGA)

14秒あたりから1Pは折り返し上部で、連鎖をすぐに打てない形にしたままです。その隙を突かれ劣勢になってしまいました。

対人戦の時はぜひとも折り返しの隙を小さくしましょう

形勢の詳細はこちら

14秒: 1Pの一手で折り返し上部の完成が遠くなる。2Pは2連ダブルを作り始める。

18秒: 1Pが2ダブ4連を打てるツモを引く。2Pは攻撃を躊躇するも、1Pが先ほどのミスに気づき迷うような挙動を見せる。そこで2Pは攻撃。
  1Pにも連鎖尾の緑と青を使って黄色からの2ダブがあったが、判断が遅れてそのまま大量のお邪魔を受ける羽目に。

  (2pにも粗は多々あるので、あまり細かく見ない方が良いです…)




sec2.対人戦のいろは

ここからは対人戦での主なトピックをまとめていきます。
最悪、張ってある動画見ればある程度はさらえますので……。

「ぷよの対戦にはいろいろな要素があるんだなぁ~」ってことつかめばOK!w
くらいの軽い気持ちでどうぞ

試合の流れの基本

まずはこちらから(~20:23の2分程度で十分です)

ぶっちゃけこれで骨組みは必要十分だと思います。

対人戦の勝ち方

ぷよの勝ち筋は大きく分けて3つあると思っています。

1.相手より大きい連鎖を打つ
2.相手の隙を突く
3.ぷよ量有利を取る

順に解説しましょう。

1.相手より大きい連鎖を打つ

連鎖に応じてお邪魔ぷよが相手に送れる事は前々章でもやりました。

内部的な処理としては、連鎖を表す4つの整数列を引数にした得点計算を元に、70pts/個の比率でお邪魔を生成します。(先駆者の記事を見て下さい)

その性質を簡単にまとめれば、連鎖数が伸びるほど得点上昇率も上がる、というものです。

事実、13連鎖を1回打つ方が 12連鎖と8連鎖を立て続けに打つよりも得点が多いです。

それらを打つために必要な手数を考えれば、

相手より1連鎖でも多く打てれば、かなり有利になる

ということが分かるかと思います。

だからこそ、相手の本命の連鎖が短いうちに中盤戦でそれを打たせるという戦術が生まれたわけですね。


2.相手の隙をつく

前項では相手より大きい連鎖を打てば有利、という話をしました。
裏を返せば、相手に大連鎖を打たせなければそれだけこちらに有利になる、ということです。

先程お見せした相手が連鎖を組む途中、それを打てないタイミングで攻撃するのがその例の一つです。
(この技術を"潰し"と言います)

対処できないタイミングでの攻撃により、相手の連鎖を台無しにしてやろうという戦術です。

この戦い方は、
相手の盤面を把握すること、
更には相手の意図や心理を読むことで一気に成功率が上がります。
後者はほとんど上級者向けの戦術ですが、前者はまだやりようがあります(十分難易度は高いですが)。

事実 相手の盤面把握の技術は"凝視"と呼ばれ、中〜上級者の対戦には必須のスキルとなっています。

3.ぷよ量有利を取る

中〜上級者がよくやる有利の取り方です。

大連鎖を打つためにはぷよが必要です。
そしてぷよを蓄えるためには、 ぷよを置く場所引くための時間 が必要です。

従って、この2つを相手から奪えるような動きができれば、
相手の連鎖の上限値をどんどん下げることができます。

どんな上級者でもぷよがなければ連鎖ができません。

即ちぷよ量で優位をとったうえで大きい連鎖を打てれば、どんな格上相手にだって負けになることは稀です

どの勝ち方よりも確実性があります。勝ち確卍

置き場所を奪うのは潰しをすれば良いですね。
時間を奪うのは
  * 2段〜のお邪魔ぷよを送って連鎖を掘り返す行為を相手に強要する
  * お邪魔ぷよを相手に沢山の回数降らせることで、その時間分だけツモを引けなくする

などが考えられます。どちらにせよ、凝視が不可欠です。

その他の重要項目

ここまで、対人戦の流れと勝ち方の基本を扱いました。
上達に必要な残りの知識をある程度挙げていこうと思います。(それらを解説する動画なり記事は沢山ありますので是非そちらを参照してください)

<折り返し>GTR,新GTR,座布団L字、後折と先折、fron積み
<土台>だぁ積み、メリ土台、弥生時代、同色連鎖
<連鎖尾>くま積み、斉藤スペシャル、潜り込み
<その他>多重、催促、第二折り、合体、イバラ、バランスマンション、全連鎖理論、花ぷよ種ぷよ理論、セカンド

上達の方法ですが、上記の知識を(ある程度で構わないので)入れたら、上級者の連戦動画や解説/考察動画をどしどし見て学ぶことをおすすめします。

また、動画からツモを抽出してとこぷよができるツールも公開されていますので、動画を見ながら自身の積みをブラッシュアップしていくとより上達が早いと思います。

勝ち負け気にせずオンラインで対戦するのも、もちろんアリです!

全消し戦

こちらをどうぞ(~1:01:00、1分10秒くらい)

ツモによっては序盤から全消しが出来たりします。
難しい事は省きますが、序盤で全消しをとるかどうかの基準は連鎖数です。

1〜3連鎖全消し:取りにいきましょう
3連鎖ダブル:取りに行くひともいます
3連鎖トリプル、4連鎖以上:相手の形が悪くない限り悪手

全消しを取った後の動きは、カウンターを組むか即消化の二択です。

速攻厨対策

速攻厨はオンラインの低レート層には良くいますから、対策をお伝えして本稿を終わろうと思います。

連鎖を作る速度や効率があまりよくないうちは、速攻厨によく負けたりします。

速攻厨?

長い連鎖を組むのではなく、開幕から2.3連鎖マルチ(マルチ:最後の連鎖で2色以上のぷよが消えること。大抵は3~4段ぐらいのお邪魔を送ってくる)を作ってそのままぶっ放してくるプレイヤー。戦略の一種だが初心者からすれば正直たまったものではない。速攻厨をうまくいなせるような連鎖力が身に付いたら初心者卒業だと思います。

対策としては、

などが挙げられます。

ぶっちゃけ最初を乗りきって4.5連を打てば勝てるので、辛抱強く頑張りましょう。

おわりに

駄文に最後まで付き合ってくださり、本当にありがとうございました。

ぷよぷよの奥深さを伝えられる文章力が欲しかったです…

質問、ご意見、感想、苦情、どしどし受けます。
練習台が欲しい時は言ってくださればお付き合いできるかもしれません。ご遠慮なくどうぞ。

明日はfomalhautさんとmds_boyさんの投稿です!楽しみ〜〜

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この記事を書いた人
arahi10

割とマイノリティーな(?)後期入部勢 競プロに興味あります 任意の分野で初学者です ぷよぷよがすこです、実力は…

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