この記事は、traPアドベントカレンダー2020の38日目の記事です。
自己紹介
こんにちは。18BのWhiteFoxです。traPではデザイン部に所属していて、主にロゴデザイン・グラフィックデザインをやっています。
この紹介見て、「traPでデザイン部?プログラミングじゃないの?」って思う人もいると思います。
traPデザイン部については、下の記事に詳しく書いてあります。デザインに興味がある人は、そちらも見てください。
「ロゴデザインマラソン」のはじまり
突然ですが皆さん、「30dayschallenge」って知っていますか?
早い話、下の動画で詳しく説明しています(英語で話してますが、日本語字幕もあります)。
は?俺は英弱だが?
うん。知ってる(^ ^;)。
この動画、何が言いたいかというと、
30日間、何か続ければいろいろ学べる
ということです。
普段やらない新しいことにチャレンジしたり、やめられないことをやめてみたりすることって、なかなか難しいですよね。でも、同じことを30日も続ければ、新しい事にも慣れてきます。
また、継続したいことが長続きしないこともよくあると思います。「30dayschallenge」は、「30日」という終わりを設定することで、「この日まで頑張ればいい」という気持ちになり、長続きします。
つまり、「30dayschallenge」は、何かを続けるにはうってつけの方法なんです。
※あくまで個人の感想です
きっかけ
さて、僕は普段、traP1logoでロゴを描いているわけなんですが、ロゴの描き方を習ってもなかなかインパクトのあるロゴを描くことができません。
なんかパッとしないロゴの一つ。
どうしてうまくならないか。自分なりに考えてみた結果「アウトプットが足りないんじゃないの?」と、ふと思ったわけです。
確かに、traP1logoは2週間に1回の開催、インプットが十分でも、このペースでロゴを描いてうまくなるはずがありません。
「じゃあ、30dayschallengeみたいに、30日ひたすらロゴを描いてみたらどうだろう?」。そう考えた僕は、「ロゴデザインマラソン」と称し、1日1ロゴひたすら描いてみることにしました。
ロゴデザインマラソンのルール
ここで、僕が実践した「ロゴデザインマラソン」のルールについて話していきます。
期間
2020年11月20日~2020年12月20日
東工大では、この時期は3Qの終わりから4Qの前半に当たります。
今年はオンライン授業が主となるので、幸か不幸か、期末テストがありませんでした。そのため、時間が空いているこの期間にロゴデザインマラソンを行いました。
使用したツール
Adobe illustrator
ベクター絵ツールの中で王道ともいえるツールです。豊富なブラシパスとフォント。シェイプ形成ツールによる図形の統合など、メリットを上げればきりがありません。
Pinterestは、一言でいえばアイデア探しツールです。画像を検索する方法としてはGoogle画像検索もあるのですが、こちらの方がロゴデザインやポスターロゴが豊富です。また、画像から掲載元のブログ記事に飛ぶことができ、デザイナーのロゴの作り方を学ぶことができます。
メモ帳とシャープペンシル
ロゴのイメージを膨らませたり、ラフを描いたりするために使います。人によってはConceptsなどのアプリを使って描くこともあるみたいですが、僕の場合は手書きの方がアイデアが浮かびます。
基本ルール
ロゴは、次の日の午前0時までにつくること
僕の場合、「1日1ロゴ」ではなく、このように書いています。その理由は、時間制限を付けたいからです。
人は時間制限が迫ると、途中でも完成させたい気持ちになります。大学の課題のレポートだって、提出期限を過ぎて減点されるよりかは、適当でも期限を守った方が断然いいですよね。
ロゴを制作する時間は1~3時間程度にすること
デザインでは、「クオリティは時間に比例しない」のが大原則です。世界で活躍するカーデザイナーKen Okuyama氏は、頑張って作ったプレゼンを「NO」と言われ、その後15分で描き上げたフェラーリのデザインが採用されたと言っています。絵とは違って、時間をたくさんかけて作った物が良いとは限らないし、逆に短時間で作ってもいい作品が出ることがあります。
あんまり無理しすぎない
これは30dayschallengeと違うところなんですが、予定上どうしてもやむを得ない状況のときはロゴを描かないようにしています。このブログのタイトルが「『ほぼ』1ヵ月」となっているのはそのせいです。「マラソンじゃないじゃん」って突っ込んではいけない...
どうしてこのルールを入れたかと言うと、4Qの予定を見たときに、火曜日だけ9時から21時まで授業が入っていたからです。さすがに残りが3時間だと無理があるので、多少できない日があっても仕方ないと予想していました。
また、午前0時までにロゴを描くとはいえ、描く時間が深夜になることもあります(実際、何度かありました...)。深夜にロゴを描くと生活リズムが乱れるので、よいこのみんなはマネしないようにしましょう。
ロゴデザインマラソンの結果
ロゴデザインマラソンで作ったロゴはこんな感じです。1つ1つ挙げるとこのブログが極端に長くなるので、カレンダー形式で1つにまとめました。
先ほど挙げたロゴデザインマラソンの日数は31日、そのうち休んだのが3日なので、28日ロゴを描いたことになります。
...まあ、30日までとはいかなかったですが、ここまで続けられた自分に正直驚いています。
ロゴデザインマラソンをやって分かったこと
ここからは、ロゴデザインマラソンをやって思ったことを書いていきます。
30日続けるのはめちゃくちゃ大変。タイムマネジメントは重要。
ロゴデザインはラフ→illustratorによる編集を通すので、最低2時間はかかります。その時間を確保しながら、授業や自由時間をマネジメントするのはなかなかハードでした。しっかり予定を立てることは大事です。
ジャンルの得意不得意がはっきりした。
一口にロゴといっても、色々なジャンルがあります。シンプル、ポップ、近未来的、高級など…数え上げればきりがありません。今回のロゴデザインマラソンでは、「いろいろなジャンルに挑戦する」ことを念頭に置いてロゴを作ってみました。
ロゴを何日か連続で描いてみると、自分がどのジャンルのロゴが得意で、どのジャンルのロゴが苦手かが分かります。僕の場合、クールなロゴやシンプルなロゴは得意ですが、ポップなロゴや装飾が派手なロゴはあまり得意ではありません。
得意なロゴ
明朝体を使ったクールなロゴだとうまくできる。
苦手なロゴ
高級感があふれるCDジャケットにしたかったけど、なんかディズニーのロゴみたいになった...
これに加えて、自分の得意・不得意が分かると自分の好みまでわかってきます。先ほど挙げた「Butterfly」のロゴで高級感が出せていないのは、化粧品とか服飾など、高級感が求められるロゴをあまり見ていないからです(というか、traPでそれに興味のある人ほとんどいないんじゃないかな...)。
便利なツールと出会えた。
ロゴデザインを繰り返していくと、ロゴデザインの時間を短縮したくなります。時間を短縮する秘訣は、技術力とツールの知見です。ロゴデザインを繰り返すことでよりよいツールに出会う機会が増え、検索にかける時間を減らすことができます。
例えば、僕は以前、ロゴの色を決める際にColor Huntを使っていました。
このサイトでも色の組み合わせが簡単に見つかるのですが、「日本っぽい色」や「クラシックにあった色」など、イメージに合う色が見つかりづらいことが欠点でした。そこで、代わりに使ったのがSchemeColorでした。
このサイトは、英単語を入力するだけでその英単語のイメージにあった色の組み合わせを探すことができます。例えば、「インド人を右に」というお題では、インドっぽい色が必要でした。
そんなとき、Scheme Colorで「India」と検索し、「Indian Festival」などのインドっぽい色を見つけることができました!Scheme Colorすげぇ...。
他にも、「ピザデリバリー」のロゴの際には、イラストACなどの素材サイトを使って、自分で描けないバイクの絵などを取り入れたりしていました。自分で一から作るよりかは、他の人が作ったものを借りたほうがいいです(もちろん、著作権のルールは守りますが)。
バイクのロゴを素材サイトから借りてきたロゴ「ピザデリバリー」
こんな風に、新しいツールに出会うことで、ロゴデザインがはかどることがあります。
ロゴデザインマラソンを終えて
結論から言うと、「きついけど楽しい」 です。
忙しいスケジュールの中で30日も同じことを続けるのは難しいです。何回かモチベーションが出ず、ロゴが描けない日もありました。
ただ、illustratorでロゴのいろいろな表現を身につけるのはとても面白いし、新しいジャンルに挑戦するごとに、普段検索しない観光のポスターや小説の装丁を調べるのは、自分の視野を広げるいい機会になりました。
南三重地域の観光サイトを参考にして作った「並々ならぬ南三重」のロゴ
また、1回目のロゴではうまくできなかった技術が2回目のロゴでうまくいったとき、自分の技量が成長していると実感できました。
「ロストパラダイスオンライン」でうまくできなかったバグ表現を、「第1次SysAd戦争」で応用している
「30dayschallenge」は続けるのが大変ですが、新しい発見に出会える機会にもなります。
皆さんも、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
明日の担当は、@summon_salmonです。お楽しみに!