traP AdventCalender2017 12/13担当のwhiteonion、またの名をうぃにおんと申します。
今日は皆さんに私がチズケを破壊した経緯をお話したいと思います。
前置き
チズケとは?
我らが東工大の図書館のことである。
その外見からチーズケーキと呼ばれており、その略称がチズケ(ごく一部からはチーズケ)である。
地上に見える2-3Fはフリースペースとなっており、本は地下に所蔵されている。
また、今回のターゲットである。
思想の発端
どうしてこんな危険思想を持ってしまったのでしょう?
私はチズケをかなりの頻度で利用しているのですが、
そんな日常を重ねる中でふとした思いが発展していきました。
「この建物、かっこいいなぁ....」
「脆弱そうなのに堂々とした建て構えだなぁ....」
「退廃した世界でこの建物が壊れつつも聳え立つ姿、かっこよくないか...???」
別に何も飛躍してません。
チズケを破壊したいというのは実はちょっと語弊があって、
退廃した世界の中のチズケにファンタジーが溢れてるなぁと思ったわけです。
そう、私はファンタジー、非日常の世界がとても好きなのです。
それ故に崩壊したチズケにファンタジーを感じてしまったのです。
しかし想像するだけでは物足りません。
何かその世界の一面を形にして実現したいです。
ということで。
描きました。
世界観の設定
という訳で始まりましたお絵かきの話。
この記事では主に絵の描き方ではなく絵を描くまでを述べています。
抑えきれなくなってしまった「世界を実現したい」 を 「描きたい」に昇華します。
まずは世界観の設定から始めましょう。
テーマは「退廃した世界の中のチズケ」です。
とは言ってもそんな簡単にイメージや構図が湧くわけではありません。
ちょっとブレインストーミングをしてみましょう。
あなたは「世界滅亡」「世紀末」「人類滅亡」と聞いて、何を思い浮かべますか?
10秒間目を閉じて、過去に見たドラマ・映画・アニメなども参考にして風景を思い浮かべたり、関連する単語や単語を挙げてみてください。
...
...
...どうですか?
では私が思い浮かべたものと照らし合わせてみましょう。
キーワード:「モノクロ」「ガレキ」「隕石」「戦争」「ツタ」
一致したよって意見や確かにという意見、他にもこんなものがあるよなど色んな意見があると思います。
私なりに想像したこれらを考察してみたいと思います。
「モノクロ」
活発、希望、楽しい、嬉しい、明るい等の正の感情を表す時に高い彩度を使うのに対して
絶望、不安、つらい、悲しいなどの負の感情を表す時に低い彩度を使用することがあります。
次に挙げる「ガレキ」と一緒に頭の中で真っ先にこれが思い浮かびました。
「ガレキ」
やはり人類滅亡、世界滅亡となるとそうなった過程で何か大きなインパクトがあったはずです。
現在の建造物が粉々になった情景を思い浮かべました。
「隕石」
上の項で述べた、何か大きなインパクトの代表例として思い浮かべました。
「戦争」
何か大きなインパクトの代表例2です。
宇宙戦争か第三次世界大戦とかその辺の規模までは想像していません。
「ツタ」
こちらは世界滅亡の瞬間ではなく、それからある程度の時間が経過した状態を想像した時に生まれたものです。
SFものでいう未来にタイムスリップしたら世界が滅亡していた!ってやつから来ています。
ツタは廃墟(=長い間人間が管理していないもの)の象徴であるので思い浮かびました。
こんな感じで絵を描くための要素、イメージをよーく考えます。
こうすることで絵を描く途中で迷子になる(何が描きたいか分からなくなる)のを防ぎます。
構想修正
さてこれらのキーワードを駆使して構図を考えていくのですが、ここで一つ訂正というか修正があります。
先ほどのキーワードの一つ、「モノクロ」についてですが、今回はこれを採用しません(唐突)。
何故ならですね、モノクロの絵というものは世界観の表現の手段の一つとしては有効なのですが、
どちらかというとぱっと見て惹かれるというよりは、見れば見るほど世界に引きこまれる物なのです。
ぱっと見て惹かれないということはどういうことかと言いますと、
「Twitter映え」しない
ということですね。
私の場合は絵を描くこと自体も当然好きなのですが、そこに承認欲求が満たされることによって更に絵描き欲が増進されるという訳です。
モノクロを採用しなかったもう一つの理由は、
私が彩度の高い絵が好き 。
ということです。
更にネガティブというよりは、むしろそういう世界の中で堂々と聳えるポジティブなチズケを描きたいので、彩度マシマシでいきたいと思います。
構図決定
今回は現実にあるものから絵を創っていくので、描きたいチズケの構図を写真撮影を通して決めていきます。
そこそこいい感じ
うーん
ださい
迫力がない
そして決定したのはこの写真です。
理由としては、一番迫力があって堂々さがにじみ出ているから、ですね。
これらの写真以外にも昼夜問わずチズケ前で30枚くらいスマホを構えてバシャバシャしてました。
絵のための愛故の行動だもん、仕方ないね。
描き過程
本旨じゃないのでささっといきます。
写真から必要となる輪郭をなぞりまして(気分で付け足した)
禍々しさと綺麗さを備えた星空を描きまして
ガレキを塗ったり木を描いたりしまして
チズケを塗りまして
光をもたらしまして
ガラスを割りまして
窓の写真撮ってテクスチャを貼りまして
ツタを足しまして
完成
環境:CLIP STUDIO PAINT
レイヤー数:80
反省
- それぞれの要素を絵に詰め込んだのはいいが、それぞれがバラバラすぎてまとまりがなくなってしまった。
でも描きたいものが描けたので満足です。
告知
今回描いたこの絵が、今年の冬コミの12/29(金) 東地区“キ”ブロック-27b に配置された、チズケ研究会の新刊の表紙に使ってもらうことになりました。
そちらもどうぞよろしくです。
まとめ
今回の絵は長期間で少しずつ完成させたものであり、途中で何度も妥協や挫折をしかけました。
しかし、完成までこぎつけたのは文中でも散々強調してきた好きというのがモチベーションに直結したからだと思います。
画力をつけたいからとかではなく、自分がどんな絵を描きたいかを実現するために一つずつ努力や工夫を重ねるのが一番楽しい上に得る知見も吸収しやすいのかなと描いてて思いました。
実際にこの絵にかけた時間も、描くための時間が多いのは当たり前ですが、
どんな絵にするか・どんな絵を自分が描きたいか考える事にもかなりの時間をかけました。
おかげで途中で描きたいものが分からなくなる事なく描き続けることができました。
衝動に駆られて描く絵が一番楽しいということです。
最後に自分なりに絵の完成までの過程をまとめると、
1.自分の描きたい絵を見つける
2.描きたい絵について完成図をよーく考える
3.描く
3*.うまくいかない時は試行錯誤(好きな絵の為なら諦められない)
4.自分の描きたい絵が完成する
5.しあわせ
です。ね、単純でしょう?