この記事は アドベントカレンダー2025の14日目です
こんにちはグラ班所属の@haruka1012です!
突然ですが、絵における視線の誘導で困ったことってありませんか??
目立たせたいはずのキャラクターが目立たなかったり、反対に後ろの背景が目立ちすぎてしまったり、、、。
自分の意図した世界観をイラストにおいて正確に伝えるためには、どこを目立たせたいのか、逆にどこは目立たせたくないのかを考えることが必要不可欠です。
この記事では、イラストにおける視線の誘導のコツついて紹介します!!!
粗密の違いで目立たせる

(初音ミクのイラスト、後ろに書いてあるのは有名なボカロ曲たち)
例えばこのイラスト、かなり背景はごちゃごちゃしていますが、真ん中のキャラクターに目が行くようになっていると思います。

これは、複雑な背景に対し、女の子が立つ地面のところをあえて模様無しにすることで、画面に抜けを作っているからなんです。
このように、すっきりしているところ(粗なところ)とごちゃごちゃしているところ(密なところ)という画面の粗密の差をつくると、視線を誘導することができるんです。
ピントで目立たせる

(初音ミクの誕生日用イラスト)
上のイラスト、足まで画面に入っているイラストなのですが、ミクの顔と音符のところに視線が行くような気がしませんか?

これは、よくみるとイラストの外周部分(髪、足元など)がぼかされています。ぼかしフィルターをかけることで、よりくっきりしている上半身(とくに顔)に視線を集めることを狙っているんです。
このように、目立たせたくないところにぼかしを入れると、目立たせたいところに視線を誘導できるんです!
線の強弱で目立たせる

(チェンソーマンより、マキマさんのイラスト)
このイラスト、背景にも顔写真がいっぱいありますが、メインのマキマさんが一番目立つようになっています。

よく見ると、後ろの顔写真には輪郭線がないものの、マキマさんには輪郭線があることがわかります。これによって、線のあるマキマさんの方が背景よりもくっきりして見えてきます。(前述したピントの話にも近いかもしれません。)
このように線の有無や太さを操作することで、目立たせたいところを適切に目立たせることができるのです!
色の違いで目立たせる

(「雨」がテーマの今年の夏コミティアに出したオリジナルイラスト:「失恋の雨」)
このイラスト、部屋の中の家具がごちゃごちゃしていますが、窓の中と女の子の顔に自然と目がいきませんか?
これは、他の場所と色の違いを作ることで、視線を誘導した例です。

まず、窓の中は周辺が青色なのに対し、窓枠をピンクにすることで視線を誘導しています。色の三要素※(明度・彩度・色相)の中の「色相」の違いで目立たせた例ですね。
また、女の子の顔には光を当てて、周辺より数段階明るくすることで目立たせています。これは色の三要素の中の「明度」の違いによる視線誘導です。
※色の三要素について
明度:色の明るさを表す。高いほど白、低いほど黒に近づく
彩度:色のあざやかさを表す。高いほど鮮やか、低いほどくすんだ色になる
色相:色彩の違いを表す。

このように目立たせたい場所の色を周辺の色と変化させることで、視線の誘導を図ることができます。
終わりに
以上、私の作品で取り組んだ、視線誘導のためのポイントでした、、、!
包括すると、粗密や色など、目立たせたいところは周辺(目立たせたくない場所)と変化をつけることが大事です!
視線の誘導はつい制作に夢中になっていると忘れてしまいますが、意識すると一気に自分の伝えたいことが伝わるイラストになると思います!
この記事が、皆さんの楽しいイラスト制作の一助になれば幸いです!
明日の投稿者は@tidusさん、@sumire0517さんです。