この記事は新歓ブログリレー36日目の記事です。
こんにちは。16B / 20MのOrangeStarです。
明日の夜空的なボカロPと同じ名前ですが、名前が同じだけで別人ですのであしからず。
ぼくは2016年4月からtraPに所属し、今年度で6年目になります。ちなみにちょうど今日が24歳の誕生日なので、多くの新入生の方から見ると5,6歳上ということになるのでしょうか。老けたなあ…。
本記事では、traP6年目の人が、これまであんまりブログで触れられていなかった「プロジェクト活動」について、その実態をご紹介します。ゲームをみんなで作りたい人は必見!
プロジェクトと班
traPの活動はざっくり2つに分けられます。プロジェクトと班です。プロジェクトは、ゲームやアプリなどをみんなで開発するチームのようなものです。一方班は、イラスト制作やDTM、競技プログラミング、web開発など、同じ活動の人たちが集まっているもので、どちらかというと個人開発やスキルアップを目指しているものです。
この記事ではこれ以降ほとんど登場しないので班について触れておきます。
traPの班には「SysAd」「アルゴリズム(競プロ)」「CTF」「グラフィック」「サウンド」「ゲーム」などがあります。プロジェクトと班は同時に入ることができます。班はいくつでも入れますが、プロジェクトは基本的に1つだけ、となっています(2つ以上も可能ではありますが、かなり忙しくなります)。
traPのプロジェクトの一生
まず、traPにおいて、プロジェクトが出来てから終わるまでの流れを説明します。ぼくもプロジェクトに所属しています。というより、プロジェクトリーダーをやっています。そこで、今回は現在ぼくが所属しているプロジェクトを元に説明していきます。
プロジェクトについて説明する前に、プロジェクトの具体例を示しておきます。以下の作品は、traPのプロジェクトで作成されたものです(ぼくが関与しているものではありません)。
ぱぱぷ!(PPPプロジェクトと呼ばれていました)
https://trap.jp/post/730/
TrapDispel(TowerDefenseプロジェクトと呼ばれていました)
https://trap.jp/post/1085/
Escape from Cyberspace(脱出ゲームプロジェクトと呼ばれていました)
https://trap.jp/post/782/
これらのゲームは、いずれもチーム制作で行われています。つまり、1人で作っているのではなく、企画・プログラミング・グラフィック・サウンドを担当する人たちが集まって作っています。こういった開発チームのことを「プロジェクト」と呼んでいます。
余談です。今でこそtraPの活動はプロジェクトと班の2つの軸があるような感じになっていますが、実は、もともとtraPにはプロジェクトしかありませんでした。というか、traPの名前も「デジタル創作同好会traP」ではなく「ゲーム制作サークルtraP」でした。……4,5年前の話なので、部員ですら知らない人が多いですけど。
プロジェクト発足
プロジェクトは、まず企画プレゼンから始まります。「こういうプロジェクトを作りたい!」というアイデアを持つ人が、traPの全体集会でプレゼンをする……というわけです。
ビジネスとしてゲームを制作しているゲーム会社の場合もこういったプレゼンをやるそうです。ゲーム会社では、利益を上げられるか? コストに見合うか? といったことを検討するのではないかと思いますが、traPはゲーム会社ではないので、利益とかコストとかを話し合う訳ではありません。
では、traPでは何のためにプレゼンをやるのでしょうか。ズバリ、一緒に作ってくれるメンバーを集めるためです。
企画のプレゼン会は、前期と後期の2回行われます。ぼくは2020年度の前期に企画のプレゼンを行いました。題して「Presto Ray」(プレストレイ)。光線を操作してコースを3周するタイムを競う、3Dのレースゲームです。
以下は、発表スライドの一部です。実際には、イメージを伝えるために画像を載せているのですが、著作権の関係で一部カットしています。
こんな感じで、ゲームのコンセプトや、どんな人に来て欲しいのかといった情報をプレゼンで伝えます。その後、役員会でプロジェクトの承認(ここで拒否されるケースは見たことないです)を得たうえで、正式にメンバーが決定・プロジェクト始動となります。
Presto Rayでは、プログラム、モデリング、UIデザイン、サウンドなど合計で11人が参加してくれました(OrangeStarを除いて)。ちなみに、現在はメンバーが増えて14人で制作しています。traPの中でも結構大きめのプロジェクトになりました。
開発スタート!
開発スタート… と行きたいところですが、Presto Rayのプロジェクトメンバーには大きな問題がありました。それは、ぼくも含めて初心者ばっかりということ。今回参加してくれたメンバーのほとんどが新入生で、大学に入るまで開発経験がないメンバーでした。ぼくもゲーム開発経験こそあれど、プロジェクトリーダーは初めて。お互いに、勉強しなければならないことがたくさんありました。
ということで、最初にやったのはUnityの勉強会。Unityのチュートリアルの1つである「Unityちゃんランゲーム」をみんなで作ってみて、Unityの使い方を学ぶとともに、お互いに教えたり教えあったりする環境が出来ないかな~、という目論見で行いました。
また、週に2~3回ほど「プロジェクト集会」を開き、Discordに集まってみんなで進捗を確認していました。普通のプロジェクトは週1回、2時間程度プロジェクト集会をやることが多いみたいです。ぼくは長い会議や集会が嫌いだったので、頻度多め・時間短めでやることにしています。個人的な体感ですが、話し合いは高頻度・短時間でやる方が効率的な気がしています。その日の議題が明確になるし、時間が短いのでなるべく早くまとめようという意識ができるような感じがします。
traPの全体集会で進捗報告!
プロジェクトの進捗は、定期的に開かれるサークルの全体集会で報告することになっています。基本的には、プロジェクトのリーダーが毎回5分程度で発表しています。Presto Rayの場合はぼくがやっています。進捗報告というと堅苦しく怖いイメージがあるかもしれませんが、基本的に他のメンバーは「プロ」「感動した」「草」くらいしか言いませんので特にツッコまれることはないです。
勉強との両立も大事!
大学の期末試験シーズンにはプロジェクト集会をお休みして、みんなでテストやレポートを頑張ろう、ということにしています。逆に、大学の授業がない夏休みや春休みは絶好の進捗期間…… と思いきや、意外とアルバイトやその他私生活が忙しくて進捗を生めない…… というのもよくあることです。無理せずほどほどに頑張りましょう。
……なんだか、ブラック企業にありがちなホワイトアピールみたいですね。これ以上はやめておきます。
部内公開や工大祭
開発が進んできてある程度ゲームとして遊べる状態になったら、誰かにプレイしてもらいたくなりますよね。
traPでは、部内で開発中のゲームをお互いに遊びあうような会が不定期に開催されています。そういった場所で、ゲームに対するリアクションを得ることができます。また、工大祭やGAME^3などの機会では、ゲームを展示してサークル外の方に遊んでもらうこともできます。やっぱり、ゲームを作る以上は、色々な人に遊んでもらって、そして楽しんでほしいですよね。traPでは、そういった機会が多く用意されています。ちなみに、個人開発のゲームもここに展示できます。
……ただ、昨年度は感染症の影響で工大祭が中止になってしまいました。そのため、Presto Rayの展示もできず。悲しいなあ。ちなみに、2年前も台風の影響で工大祭が中止になりました。2021年度に開催されるとしたら、実に3年ぶり。どうか開催できますように!
公開!
そんな紆余曲折を経て、最終的にゲームが完成したら、いよいよ公開となります。
公開については、traPのブログからダウンロードできるようにするものだったり、traPのサーバーにupしてweb上で遊べるようにしたり、コミケなどのイベントで有料で頒布したりすることもあります。
ちなみにPresto Rayは、ブログから無料ダウンロードできるようにする予定です。
Presto Rayの進捗
せっかくなので、現在制作中の「Presto Ray」の様子をチラ見せしちゃいます。
(画面は開発中のものです)
まだまだ粗削りな感じですが、レースゲームとしての機能は完成してきている状況です。現在は、オンラインランキング機能を実装したり、コースの追加をしたりしているところです。そんなに遠くない未来に情報をお届けできる予定ですので、お楽しみに!
おわりに
ということで、本記事ではtraPのプロジェクトについて紹介しました。おそらく、traPに興味がある人の中にはゲーム制作がやりたいという人も多いでしょう。traPは東工大でゲーム制作をしているサークルの中では最大の規模を持っています(多分)。ぜひ、一緒に活動しましょう!
……ところで、ぼくは修士2年生でこれから修士論文を書かないといけません。果たしてぼくは今年の新入生と交流する暇があるんでしょうか。修論たのしみ~。
宣伝
ちょっと逸れますが、宣伝です。
traPでは、今週の4月16日(金)に「LT会(ライトニングトーク会)」を開きます! ぼくも登壇して、ゲームの企画についてあれこれ話をさせてもらう予定です。ゲーム好きの人、traPに興味のある人はぜひお越しくださいね!
LTについてはこちらの記事をご覧ください!
明日の担当
明日の担当者は@Fourmsushiさん、@toshi00です。お楽しみに。
知っていると便利なパソコンの話とか、電子工作の話とか、そんな感じの話…らしいです。ぼくもお楽しみにしてます!
余談
この記事を書いた直後(4/11 23:59頃)の部内SNSの様子です。先輩を敬う気持ちが足りてないよ君たち