5/26に行われた技術書典16のオフライン会場にtraPとして出展してきたので、その参加記的なブログです。参加前にも簡単な宣伝ブログを書いているので、興味があればご覧ください!
さらに6月9日までは技術書典16のオンラインマーケットが開催中です!既刊「traP SysAd TechBook」の1巻~4巻は電子版で、新刊「traP TechBook」は電子+紙 (or 電子only) で販売しています!この機会にぜひお買い求めください!!
参加までの流れ
技術書典16に本を出すまでの流れを振り返ってみたいと思います。全体をまとめていた @cp20 視点でお送りします。
本を書く
参加するなら新刊出したいよねということで、技術書典16に向けて新刊を執筆するまでの流れです。ココがメインです。
人を集める
サークル参加するにあたってまず新刊を執筆することになりました。今回はtraP全体から人を募って「traP TechBook」みたいな形で執筆したいね、という話だったので部員の中から広く執筆者を募りました。募り始めたのが2月の初めぐらいで、募集締め切りは3月1日に設定していました。記事を執筆した人が13人いて、うち9人がなんと最終日に立候補してました。最終日に「人足りてません!!!!!」みたいな告知をしたのが功を奏しましたね。
ちなみにボク自身も執筆者として立候補しました。せっかくのアウトプットの機会ですからね。
本文を書く (書いてもらう)
初稿締め切りは4月1日に設定していました。3月は春休みなので1か月もあればかけるやろ!wみたいなノリです。でも人間と言うのは不思議なもので、締め切りが近づかないとやる気が起きないんですよね。
ちなみにボクは3月末本当に忙しくて、技術書典の原稿も書かなきゃなのに、新歓ブログリレーも書かなきゃ (4/1と4/2の2本) で、さらにポートフォリオサイトも作らなきゃ (4/1まで) で、中高生のためのプログラミング教室のTAもやるという超過密スケジュールで生きてました。結局破綻したんですが、新歓ブログリレーを若干遅刻させただけで済みました。良かった。
ちなみに締め切りの時点でしっかりとした初稿を上げてきたのは13人中7人です。締め切りは守られないもの、古事記にもそう書いてる。
レビュー & 修正
4月の間にレビュー期間を設けて、最終稿の提出を4月22日としました。まぁ守られないだろうなと思いつつ。
相互レビューの形で、誰が誰のをレビューするかを決めてやってました。と言いつつ、最後の方はボクと @mehm8128 さんが全てを見ていました。@mehm8128 さんは最初から最後までめちゃめちゃ色々やってくれたので感謝の気持ちでいっぱい。
はじめにを書いてもらう
もともとは SysAd TechBook だったので最初に「はじめに」と「SysAd班の紹介」をSysAd班長が書いていました。ただ今回は traP TechBook なので「はじめに」と「traPの紹介」を現traP代表の @Takeno_hito さんに書いてもらいました。
あとがきを書く (書いてもらう)
最初忘れてたんですが、よく考えたら必要だなと言うことに気付いて最終稿提出に合わせて書いてもらいました。
圧をかける
ちなみに最終稿の締め切りを守ってくれたのは5人ぐらいで、ここから終わってない人に「「「圧」」」をかける作業を行っていきます。ボクは優しいので強い言葉は使わずに、粘り強くメンションを重ねました。毎日1回ぐらい。
事件が起きる
日光企画さんを使って印刷しようと思っていて、もともと5月14日が入稿締め切りだと思っていたのに、技術書典16のバックアップ印刷だと5月11日が入稿締め切りらしく、それが発覚したのがなんと5月7日です。ここからあと4日で入稿データを作らなければいけないということです。これに気付いたときは本当に目を疑いたくなりました。が、現実を受け入れて頑張ることにしました。
最終稿を集める
事件が起きてしまったので悠長なことは言ってられません。一刻も早く原稿を集めて完成させなければいけません。というか入稿まであと4日しかないのに原稿が集まってない現状がヤバすぎます。というわけで強めの圧 (メンション連打) をかけました。意外に人は圧をかけるとやってくれるので、5月8日の夜に全員の原稿を集めることができました。しかしここからが本番です...
組版する
デザイン担当の人に組版もお願いしようかな~とか楽観的なこと考えていたんですが、デザインの人には一刻も早くデザインを上げて欲しいのでボクが組版することにしました。組版と言っても大したことはしておらず (そんな能力はないので) レイアウトの問題でできてしまった無駄な余白を削ったり、読みづらい文章の折り返しを調整したり、コードブロックを調整したりといった地道な作業です。
特にコードブロックの調整は非常に骨の折れる作業でした。 一番最初に問題になったのは横に長すぎるコードがはみ出してしまう問題で、これはフォーマッタである程度解決してもらいつつ、厳しい場合は折り返すという処理を入れました。折り返しの際に行番号との対応が変わってしまうので、それがずれないような工夫もしています。またdiff表示を使っている人がいたのでそれのハイライト処理を入れるといったこともしていました。
5月8日~10日の3日間という非常に限られた時間の中で、160ページ以上の組版作業を行うのはハッキリ言って地獄でした。睡眠時間と勉強時間と授業時間を作業に費やすことでなんとか期限内に終わらせることができましたが、、、
デザインしてもらう
ゆったりとデザインが上がってくるのを待っていたんですが、先述の事件が起きてしまったが故に強く急かす羽目になってしまいました。本当に申し訳ないと思っています、、、
具体的には表紙・背表紙・裏表紙のデザインをお願いしていました。これらは原稿とは完全に独立しているので組版作業などは不要なのですが、入稿の際にはもちろん用意する必要があります。11日の朝10時が入稿締め切りなので、実質10日までに用意してもらわなければなりません。
しかしデザインもすぐにできるものではなく、時間と労力がかかります。その結果デザインが提出されたのは11日の朝4時でした。入稿まであと6時間というタイミングです。そこから入稿用の調整などを行って5時前ぐらいに入稿データが完成しました。お互いにお疲れ様、、、
入稿する
組版も終わって出力した原稿データを入稿用のデータに変えていきます。
原稿はVivlioStyleで作っていたのでそこからPDFに出力します。この時に「Microsoft Print to PDF」じゃなくて「PDFに保存」を使った方が画質が良くなるし出力が速いです。そしてAdobeに魂を売って (注: 無料体験に加入すること) PDFを編集する権利を得て、フォントのアウトライン化を行います。こうしたら原稿の方は完成です。
表紙・背表紙・裏表紙の方は背表紙のサイズをページ数から計算した上でサイズ調整を行います。さらにこれを印刷所が提供しているpsdデータの上に重ねます。このときに塗り足しが必要なのでこれもやります。(やってもらいます) これで完成です。
ただこのときにGIMPを使ってpsdを編集していたのですが、PDFファイルを読み込んだ時になんと一部データが欠損してしまいました。軽微な欠損だったので気づかずにそのまま入稿してしまいました、、、、超超反省ポイントです。ホントに申し訳ないことをしてしまった。
今回は日光企画さんのバックアップ印刷を使って、早割りセットで印刷しました。ページ数が確定したら見積もりを出して印刷費を支払いました。ただ支払い完了したときの画面が怖くて、確認するのは翌営業日ですよ~みたいな口ぶりをしています。5月11日は土曜日なので、確認されるのは5月13日の月曜日ということになります。入金確認できないと入稿できないみたいなシステムだと詰んでしまいます。大丈夫かなドキドキという気持ちで入稿することになりました、、、
そしていざ真の入稿パートです。意外に埋める項目が多くて大変だったんですが、入稿データを用意するのに比べたら簡単だね。最終的に徹夜入稿を成し遂げました。やったぜ。
サークル参加する
本が完成すれば後はサークル参加の手続きはオマケみたいに簡単です。たぶん。
サークル参加申し込みする
技術書典16はなんとサークル参加費が無料になりました!すごい!運営に感謝!
サークル参加申し込みは3月4日までなので、執筆者が十分に集まったのを確認して申し込みました。ちなみにこの時点では先輩がサークル主だったので、先輩に申し込んでもらいました。
当選する
一応当落があります。コミケとかほど厳しいわけではないのでまぁ落ちないだろうなと思っていましたが、ちゃんと当選しててニッコリです。
ただ場所を確認してみたら奥地の奥地ぐらいなところにあって、厳しいなの気持ちに。会場を見ていて気付いたんですが、割とジャンルごとに配置されてるらしいですね。
諸々を申し込む
今年からの施策が結構あり、それらに申し込む作業などもやりました。具体的には「完全手ぶらセット」と「前から印刷」を申し込みました。どちらも割と申し込むだけだったので簡単でした。
書籍を登録する
新刊の「traP TechBook」の書籍登録 & マーケット出品と、既刊のマーケット出品を行いました。特に言うことはないぐらいにやることが少ないです。ちゃんと書籍データが完成していればやるだけの内容です。
サークル通行証を配る
当日の売り子にサークル通行証を配りました。これを持っていると早く入場できます。準備をさせられるとも言えます。
物を準備する
当日会場に持って行くものを準備します。「完全手ぶらセット」を申し込んではいるんですが、とはいえ完全に手ぶらというわけにもいかないわけです。だいたいこんな感じのものを持って行きました。
- ブックスタンド x2
- お品書きを立てるやつ
- traP SysAd TechBook 1~4 (見本誌)
- 売り子の名刺
- ゴミ袋
- おつり (千円札)
- ガムテープ
- iPad
- お品書き
- ダウンロードカード x36
当日何かが足りないということはなかったので、万全な準備をできたなと思っています。心残りがあるとすればもっと大きいお品書きを持って行けばよかったなと思いました、目立たないので。
逆にダウンロードカードは結局1枚しか配りませんでした。わざわざ前日に限界開発してUI作ったのにね。
当日頑張る
まず朝早起きして会場設営をします。とはいってもセットアップするものは多くないので20分ぐらいでサッと終わりました。あと書籍審査なるものも一応あるらしいですが普通にパスしました。
あとはひたすら頒布します。お客さんが来てくれたらニコニコしながら紹介するお仕事です。いっぱい人が来るときもあれば、全然人が来ない時もあります。めげずに頑張りました。売り子を募ったら7人 (うち体調不良1人で6人) が来てくれたので、適当に手分けしながらやってました。なので他のサークルを見て回る時間とかも結構あって、楽しかったです。
そして楽しい時間は過ぎ、後片付けがやってきます。強気に150部刷ったのにもかかわらず会場で捌けたのは50部ぐらいなので100部近くをお持ち帰りする必要があります。しかも160ページ越えなので1冊がしっかり重いです。流石に全部持って帰るのは厳しいので、箱から出さなかった分はそのまま郵送して残りを手分けして持ち帰ることにしました。
その他
宣伝する
宣伝しない方がカッコイイとか言う甘い考えは捨てて宣伝しましょう。粘り強く宣伝することが大事です。会場で頒布する (できる) のが技術書典の大きな特徴ではありますが、用事がある人や遠方で来づらい人も一定数いるのでオンラインマーケットの需要はそれなりにあります。宣伝しまくりましょう。
とか言っていたら「エンジニアtype」編集部にかるーく取り上げてもらえました。
フラッとVimやRustというワードが目に止まって手に取ったら、Rustで作るGitや最新のVim pluginの話があって、『学生団体なんですか?』と聞いたら『600人くらいの情報サークルです』とかえってきて、その言葉のインパクトが良すぎて買いました
国会図書館に寄贈する
SysAd TechBook の1と2は寄贈してたらしいんですが、3と4を寄贈してなかったので、traP TechBookを寄贈するついでに寄贈してきました。(ただし3は物理本の在庫がなかったので寄贈できず)
ちなみに寄贈ツイートにもそれなりに宣伝効果があるらしいです。
おわりに
内容が盛り沢山すぎてもはや何が伝えたいのかよく分からないブログになってしまいました。このブログをここまで読んでくれた人はよっぽど愛があると思います。ついでに本も買っていってください。