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2017年4月18日 | ブログ記事

DTMミキシングの第一歩【新歓ブログリレー2017 15日目】

こんにちは、Durunです。サウンドを作ったりしてます。

この記事では、DTMerの間で何かと話題になるミキシングについて扱います。

ミキシングとは?

曲にはドラム・ボーカル・ベースなどなど、数多くのパートがあります。
しかしひとつひとつの音は良くても、一緒に鳴らすとごちゃごちゃしてしまう~~
という経験をする人が多いかと思います。
ミキシングとは、それらの音量バランスを整えたり音質を調整したりして1つの曲にうまくまとめ上げる、仕上げの工程です。

今回は音量バランスの整え方に着目してみます。
人によってやり方が違ったり、曲のジャンルによって違ったり、好みとか、そういう諸々があるので
「こういうやり方もあるんだなぁ~」くらいに読んでもらえれば嬉しいです。

今回使う曲

曲の構成は、

スネア

ハイハット

ベース

バッキング

パッド

です。
とりあえず適当に全部鳴らしてみたのがこちら。

すっきりしない感じがしますね。
これらの音量バランスをとっていきます。

ドラムを組み立てる

まず初めにドラムに取り掛かりましょう。
キック・スネア・ハイハットは曲全体の骨組みになるので、まずこれらのバランスを整えることが重要になります。

計画

キックの音量を基準にして、○○は○○より大きく/小さく……のようにして決めます。

イメージはこんな感じ↓

キック

上述した通り、キックは他のパートの音量を決めるときの基準となるので、一度決めたら絶対に変更してはいけません。
メーターを見て、ピークが-10dBくらいになるよう設定すると丁度いいです。

スネア

「スネアはキックより僅かに小さく」したいので、
まずキックとスネアの音量を等しくして、それから少し下げれば良さそうですね。
・・・・・・


・・・・・・うーん、
スネアは「ピシャー」キックは「ドンッ」
単純には比べられない気がしてきます。どうやって音量を揃えればいいのでしょうか?

"存在感で"比べる

聴いた感じの存在感で決めましょう。
(上げて)これは明らかに大きいな、
(下げて)これは明らかに小さい。
(上げて)少し大きいかな?
(下げて)少し小さい?
だんだん絞り込んで、音量を決定するとやりやすいです。(それでも慣れは必要ですが)

スネアの音量を上げ下げしながら存在感を揃えているようす↓

ハイハット

ハイハットを追加します。

おっと、ここで楽器が3つ以上になりました。複数のパートを一度に聞こうとしても、よくわからなくなってしまいますね。
ここでワンポイント。ハイハットとスネアのみに注目して聞いてみましょう。人間の耳には音を選択して聞き取る能力があります。2つの音だけを聞き取れば大小比較をしやすくなります。

ハイハットの音量を上げ下げしながらスネアと同じくらいに揃えているようす↓

ドラムが完成

他のパートを追加する

他のパートを追加していきます。

おおまかな計画

こんな感じのイメージにしました。全てのパートを主張しようとするとごちゃごちゃしてしまうので、優先順位を決めるのがポイントです↓

さっきと同様に、

これらのポイントを踏まえながらやってみました。

リード

主役なので、スネアより大きくしました。ただし、キックを超えない程度に。
でも、迷ったら少し大きめにしちゃってもいいです。主役なので。

バッキング

リードと比較しながら音量を決めます。主役を邪魔しない、かつ埋もれず聞こえるように調整しました。

ベース

低音を支えるパートです。曲の印象に大きく影響します。
大きくすると迫力が出ますが、大きすぎると全体がモワモワしてしまうので、バッキングと同じくらいにしました。

パッド

残りの隙間を埋めるように入れていきます。目立たない程度がちょうどいいです。
他のどのパートよりも小さくなるようにしました。

ミキシングの第一歩

そんなこんなでこうなりました。

おしまい。

おまけ ミキシングの第二歩

イコライザーを使って邪魔な低音をカットしました。

リード


EQ前

EQ後

バッキング


EQ前

EQ後

さっきのと比較

さっきの

いまの

すっきりした響きになりました。
ただ、すっきりさせ過ぎるとショボくなってしまうので、そこは注意したいですね。

関連情報

おわり

ミキシングと聞くとイコライザーとかコンプレッサーとかの話が多くなりがちですが、実は音量調節がかなり重要なんだということを知ってもらいたくて書きました。
それでは皆さん良いDTMライフを~~

明日は競プロのプロであるところのnariさんの記事と、サウンド体験会案内です。お楽しみに。

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