新歓ブログリレー32日目、Game班所属のてねしんです。
「ichigojamに参加したら出来たらそれでブログ書いてね♡」と言われました。
traPの奴隷なので書きます。
ichigojamって何
ichigojamとは、game班が年2回行っている15日でゲームを作るイベントのことです。
15日でやるゲームジャムだから「ichigojam」、おいしそうですね。
さて突然ですが、「Game班にはゲームを作る人が集まって、班でゲームを作っている!」という印象がある人もいるのではないでしょうか。
割と間違っていて、実はこの班は割と複雑な事情で構成されています。
「ゲームを作る気力がある人が所属してる」のがGame班であり、traP内で作成される主なゲームは年二回立案のチャンスがある「プロジェクト」からの物で、プロジェクトはGame班の管轄にありません。
プロジェクトが立つと、そこで募集された「プログラマー要員」にGame班に所属している人間が多く立候補して配属されるだけで、Game班自体は班として時間をかけたゲームを制作しているわけではないんですね。
そんなGame班が行っている班としてのゲーム製作イベントの一つがこの「ichigojam」になります。
だからと言ってGame班に所属していてもプロジェクトに入っていない人がこのイベントにこぞって参加するかと言われると別にそういうわけでもなく、ichigojamに参加する人は大抵が他のプロジェクトに参加していて、そこで余らせた創作意欲を発散しているだけだったりします。
Game班に所属だけしている人って何してるんだろう。多分個人でなんかやってるんだと思います。プロジェクトに入ってても自分はこの春期休暇で一ヵ月以上の時間を虚無に捨てたので、個人でモチベ生んで進捗を続けられる人は本当に天才です。
今回の参加モチベ
今回私がichigojamに参加したのも上で述べたような理由になります。
2021年度は前期後期にかけて同じプロジェクトに所属していたのですが、その中で「こんなゲーム作ってみた~い」とか「こういう機構のあるゲーム面白そうだけど今入ってるプロジェクトには生かせないな~」というアイデアのメモが溜まってきていました。
それを2022年度春の新規プロジェクトとして立案しようと考えていたのですが、少し実装に不安があったため、ichigojamで試作すればよくね?というアイデアが生まれます。
ichigojamは提示されるテーマこそあれど、それに従うか従わないかは個人の自由です。何作ってもいいしこういうイベント以外で突然個人でゲーム製作始めるきっかけなかなかないからichigojamの機会を利用したろ!というモチベーションで参加しました。
ゲームを作る前にしておいた方が良い事、みたいなのも今度別で記事を出そうと思います。
開始前準備
ichigojamの紹介でも述べた通り、アイデアは溜まっていたのでそれを具体的に書き並べてどういうような仕様を作ろうかを練り始めました。
本当はそのアイデア練りも含めて15日でやるのがichigojamな気もするのですが、多分許してくれると思います。
こうやってまとめてみると割と作らなければいけない機構が多くて終わらなさを感じてきます。書き出しと一覧化大事。
アイデアソン
「アイデアソン」という、game班が行うゲームのアイデアをみんなで考えるイベントがichigojam開始5日前くらいに開かれました。
私はこの時点でどんなゲームを作るか結構イメージがつかめていたので別に参加しなくてもいいかなあと考えていたのですが、ichigojamには出来たら沿って作るべき「テーマ」が三つあることを失念していた私は、出来るだけ早く聞いてこじつけ方法を考えておこうと参加しました。
発表されたテーマは
- Trial
- 超スピード
- 勘
この三つでした。Trialを「試行」と解釈して死亡記憶ゲーに無理やり結び付け、残りの二つは放棄して事なきを得ます。
とりあえずアイデアは上げておいた方が良さそうだったので、その場で思いついた二つのアイデアを適当に発表し、「使っていいよ」と捨ててきました。
ichigojamを終えた今振り返ってみたら、アイデアソンで8つもゲーム案が生成されてるのに全て製作者から使用権放棄された挙句誰も使われていません。:sad_blob_cat_girl:
アイデアなんてこんなもんだとは思うのですが、作ってみたら面白そうなものもあったのでぜひ無駄にせず個人製作で作ってらん☆ぷろとかしてほしいですね。
かわいそうなので自分の二つの案のうち一つ拾って今期の新規プロジェクトにしてあげようと思います。
制作記録 -序盤-
一応ichigojamのルールに従って形あるものの作成は今まで避けてきていたので、素材が何にもありません。
とりあえず何かを動かしたいので、製作期間が始まってすぐは頭の中にあるキャラクターの画像素材を作るところから始めました。荒いドット絵は作画コストが低い。(そうでもない)(むしろ難しい)(炎上回避)
その他の床素材とかにはこだわりがあってもなくても、ネットに転がっているAsset素材を探した方が雰囲気の良いものが出来上がりがちです。インターネットにはガチプロがわんさかいるので。
ということで今回はKenney氏のAssetsサイトから、Pixel Platformer Blocksという素材をお借りしてちょっと形を変えたりしました。
この雰囲気の素材がなぜCC0 1.0で配布できるのか。これが分からない。
また、自分の進捗を見たかったり間違えたときに戻したかったりしたので、個人開発でもgit管理を行うようにしました。
導入がめんどくさかったり失敗したときに戻すのが面倒になりそうな機能をbranch生やして生成できたのでやはりgit管理は良い。
制作記録 -中間発表前-
なんだかモチベが高く、とりあえず起きて食事をしたらずっと進捗を生み続けて寝る日々を開始直後からまるまる一週間続けていました。多分真似しない方が良いです。ヤバい奴のすることだと思います。
ここまで止まることなく開発を続けられたのは、
- 個人製作だから他人の進捗を考えなくていい
- 読みやすさ分かりやすさに関係なく適当にどんどん更新しても自分しか見ないので大丈夫
- ichigojam開始前にシステムをほぼすべて設計できていた
等が挙げられます。短期間での個人開発は、一人当たりの開発の最高速度だけで考えれば本当にパフォーマンスが強いです。
これをそのままプロジェクトにするわけではなく「試作だから…」という心持ちで適当に作れたのも大きかったと思います。
逆に言えば、個人開発は完全に当人のモチベ依存なので本当に気を付けないといつの間にか止まって二度と動かなくなります。強いのは最高速度だけです。
ですがその甲斐あって、UI・サウンドを除いたほぼすべての機構が完成しました。逆にプロジェクトの「試作」のはずがほとんど完成してしまって「プロジェクト発案してリーダーするぞ」と意気込んでいた気持ちをどうしようと困りました。
中間発表があったので適当に録画したものを軽くカット編集して発表。
中間発表者は三人しかいなかったものの、割と評価をもらえたのはモチベに繋がったような気がします。
制作記録 -中間発表後-
モチベが落ちました(爆速矛盾)。
興味が無いというかあまりいじったことが無くて触りたくないUI関係・サウンド関係を進めなければならず、めんどくせ~で半日潰したり潰さなかったりしました。
個人製作でゲームを完成させるとなると、苦手でも何でも全てのシステムを一人で作らなければならないのはやはり痛いです。大人気インディーゲームとか一人で作っちゃった人は頭がおかしいです。(褒めてます)
特にサウンド関係は苦しいものがありました。音とか今まで全く触れてこなかったのでもちろん作れるはずもなく、フリー素材サイトから良い雰囲気の楽曲や効果音をお借りすることになりました。
探し始めて気付いた難点として、自分が欲しい曲の雰囲気を示す単語が分からなかったりするんですね。自分が今どんな曲を探しているのかもわからず、ただただいろんな曲を聞いてみて終わった一日もありました。
タイトルロゴも作るのが厳しかったです。そもそもゲームタイトルが決まってなかったので、妥協できるレベルのロゴを作るのに相当時間をかけました。
一人では難しいことを一人でやってみて作業分担の大切さに気付きました。プロジェクトっていいなあ…。
どうしても一人でやらなければいけない場合、こういうのは深夜にやるといいです。深夜のテンションで普段考えないものが思いつきますし、眠さで妥協点が下がってますからね。
制作記録 -終盤-
残り二日。システムとUIとサウンド周りが全部どうにかなりました。
ですがとんでもないことに、2Dアクションゲームなのにステージがチュートリアルワールドしか完成していません。なんてこった。
全15ワールド構成の予定が、間に合うはずもなく。テストプレイをしながら一人でステージ作成は地獄です。結局最終日までに追加で2ワールドしか作ることができませんでした。
というのも、実際にステージを作ってみてプレイしてみると欲しい機能とかが出てきたりするんですね。その実装にも手間取られて、考えが足りなかったなあと感じることも数多くありました。
しかも、個人製作のせいでテストプレイ中に自分のプレイヤーとしての腕が上達してしまい、バランス調整が地獄だったみたいです。
発表後にプレイしてもらうと、ワールド2の最後が出来ないという意見が多くて… これも個人製作の難点ですね。難易度の増加曲線が綺麗に作られているゲームはマジで神ゲーです。ゲーム製作者への畏敬が深まったichigojamでした。
制作を終えて
色々とゲームと製作者の問題点は見えましたが、結果的には良い機会だったし良い経験を得ることができたと思っています。
まず第一に、そもそもこういう機会が無ければ個人で一つのゲームを作るぞという気になれなかったというところがあります。
大学生の長期休暇、長いくせにわりとだらだら過ごしてしまい結局何もしなかったことを夏に後悔した私としては良い進捗が生めたと感じました。
また、プロジェクトにする前にこうやって試作をできたこともとてもよかったと感じています。自分だけでは出来ないこと、他人に頼ることの大切さ、プロジェクトで開発していたことの強みなどに気付くことができました。
ということでこの作品は2022年春のプロジェクトとして出し、来年春までに完成させたいな~ とぼんやり考えています。
ichigojamは良いぞ
ということで、traPに所属しているgame班の皆さん!!
ichigojamは良いぞ。
とにかく何か一つの事を成し遂げる経験を得る機会であるうえ、他人から評価をもらえる貴重なチャンス!
上手くいっても失敗しても自分の経験になり、その経験は他ではあまり得られないと思います。
参加しなかった人も、ぜひ次回はgame班のichigojam(多分次は2022年9月中旬~)に参加して他人の製作物を見てやる気をもらったり他人にプレイしてもらって改善点を知ろう!!
明日の新歓ブログリレー担当者は亀茶(@kamecha)さんです。お楽しみに!