こんにちは、14のまーぼうです。
この記事はtraP Advent Calender 2018 34日目の記事です。
何書くかを直前まで悩んでいたのですが、最近音楽の選定について悩んでいるので、素材を作れない人のゲーム制作について書こうと思います。
ゲームの構成要素
そもそもゲームを作るには何が必要でしょうか?色々な考え方がありますが、大体の場合は以下のものが必要じゃないかなと思いました。
- 仕様
- プログラム
- グラフィック
- サウンド
「仕様」は、どんなゲームを作るかです。どんなゲームを作るかが頭にないと、ゲームは作れないですね。
「プログラム」は、ゲームのロジックを記したデータです。Cで書いても、javascriptで書いてもなんでも良いですね。
「グラフィック」は、その名のとおり絵です。イラストやドット絵、3Dモデルなど様々です。
「サウンド」はもっと簡単で音ですね。耳に聞こえるもの全てです。
本題
さて、「ゲームを作ろう!」となった時、チームで開発する事が出来る場合が多いと思います。チームでグラフィックと作る人、プログラムを書く人、音を作る人、シナリオを書く人、みたいに役割分担する事で、ゲームを作っていくわけです。
ではもし、「あなた1人で」ゲームを作るとなった場合はどうでしょうか?あなたは仕様作りもプログラミングもグラフィックもサウンドも全てできますか?
できる人はバケモノなので、ブラウザバックしましょう。この記事に用は無いはずです。
たいていの人はできないと思います。自分もできません。
でも、これらが全てできなくても、ゲームは作れます。
この記事は、全能でない人のための、ゲームの個人制作のやり方についての記事です。
諸注意
- あくまでこの記事に書かれていることは個人的な見解です。あくまで参考程度にしましょう。
- ここに書かれていることは、この世に存在する工夫のほんの一部です。もっと良いやり方を思いついたら、そっちをやってみましょう。
- 個人的な体験をもとに書いているので、間違いがあるかもしれません。そもそも、人によって合わない可能性もあります。
足りないものをどう補う前に
全能でない人は、グラフィックが描けなかったり、音が作れなかったり、プログラミングが苦手だったりします。しかし、多くの場合は、ゲームには「仕様」「プログラム」「グラフィック」「サウンド」が全て必要です。全能でない人は、どうにかして自分のできないことを補わないといけません。
しかし、補う方法を考える前に、まず自分のスキルセットを確認しましょう。「実はこれはできるのに補う方法を考えてしまった!」「あれ?これはできないのに対策を考えてなかった……」なんてことがあれば、時間のロスになったりゲームの制作スケジュールを大転換したりしないといけなくなるかもしれません。
以下の観点で見てみましょう。あくまで一例です。
仕様
- 作りたいゲームがありますか?
- あなたは何を重視してゲームを作りたいのですか?
- そのゲームにシナリオが必要ですか?
- 必要ならあなたはシナリオを書けますか?
プログラミング
- 作りたいゲームのジャンルは何ですか?
- 各種データの編集に慣れていますか?(例.csv弄れますか?)
- あなたは何かしらのプログラミング言語を書けますか?
- そのゲームのジャンルのルールや手順を細かく分割できますか?
グラフィック
- そのゲームにはどのような絵が必要ですか?
- 画像の加工が得意ですか?
- ドット絵が描けますか?
- キャラクターを歩かせられますか?
- マップチップを描けますか?
- イラストが描けますか?
- 一枚絵が描けますか?
- 人を描けますか?
- 背景を描けますか?
- UI作れますか?
- 3Dモデルは作れますか?
- キャラのモデルは作れますか?
- フィールドのモデリングはできますか?
- 小物のモデリングはできますか?
- キャラクターデザインを作れますか?
サウンド
- どんな音が必要ですか?
- BGM作れますか?
- どんなBGMが作れますか?
- 効果音作れますか?
補う方法を考える
自分のスキルセットを確認したら補う方法を考えてみましょう。だいたい次のようなやり方がありそうです。
- フリー素材を借りる
- 簡単に作れるツールを手に入れる
- うまくごまかす
- 知り合いに頼む
- 作り方を勉強する
- 妥協する
後ろ3つは大事なことですが、今回の話から除外します。前者3つについて説明していきます。
フリー素材を借りる
一番代表的なやり方です。他の製作者さんと被る可能性がある(例.この音楽○○さんのゲームで聞いたことあるゾ)とか、プログラムや企画には転用できないとか、理想にぴったり合うものが見つからないとかありますが、そこらへんを受け入れればラクしてゲームのクオリティを大きく上げられます。そして案外良い素材は見つかるものです。
利用規約をしっかり守って使いましょう。
フリー素材サイトの探し方として、「効果音 ゲーム フリー素材」みたいに検索してもいいですが、実は「同人ゲームのスタッフロールを見る」という手がとても有効です。だいたいのフリー素材サイトはクレジット明記を必須にしているので、スタッフロールを見ると、どこから素材を借りてきているのかなぁというのを把握でき、参考になりますよ。
では、いつも使っているフリー素材サイトを紹介します。
いらすとや
たくさんイラストがあります。意外とゲームに使えるらしいという知見を最近得ました。
ゲーム以外でお世話になる場合の方が多い気がします。
誰そ彼亭
背景のフリー素材がたくさんある。世界観が中世ファンタジー系のものが多い気がして、最近のっぽい風景は中々見つからない気がします。というか最近のっぽい風景欲しかったら写真撮れになりますし……
加工もOKなので、わざと荒くするなどして味を出すこともできます。RPGの会話パートとかに便利かなと思います。
Futta.NET
こちらはリアルな背景のフリー素材が多いです。写真素材です。
加工して使うと、色々用途が見えてきます。
魔王魂
https://maoudamashii.jokersounds.com/
音楽・効果音の最も有名と思われるフリー素材サイト。みんな大好き魔王魂。
とにかく量と種類が多いのがうれしいけど、思ったより似通ったものが多かったり、説明不足で素材を探すのが大変だったりとかゆいところに手が届かないイメージです。
音楽は聞くのに時間がかかるので、選定に時間がかかるんですね……
wingless-seraph
音楽のフリー素材サイト。かっちょいい曲がとても多いです。
ただし乱発するとプレイヤーが疲れる気がする。
MusMus
こちらも音楽のフリー素材サイト。種類は広いですが、特にマーチ系ジャズ系が多い気がします。
可愛い曲が多いので好きです。
ザ・マッチメイカァズ2nd
http://osabisi.sakura.ne.jp/m2/
こちらは効果音のフリー素材サイト。バリエーションが多くて殆どの効果音はカバーできているんじゃないかなという気がします。
簡単に作れるツールを手に入れる
グラフィックやサウンドなどで「思ったものが見つからない……」となった時にとる手だと思います。そもそもプログラミングだとラクをするにはこの方法しかなかったりします。
有料なこともあります。
あまり詳しくないですが、知ってるものだけ紹介していきます。
RPGツクール系統
RPGを作るのに特化したツールです。だいたい有料なイメージ。
がんばって魔改造するとアクションゲームとかも作れるようになるらしいです。普通に勉強して1から作ったほうがラクな気がしますがよくわかりません。
Wolf RPG Editor(ウディタ)
https://www.silversecond.com/WolfRPGEditor/
こちらもRPGを作るのに特化したツール。こちらは無料。
ツクールとの違い、前に聞いた気がするのですが忘れてしまいました。ツライ。
SRPG Studio
これはシミュレーションRPGを作るのに特化したツール。
見た感じ、FE形式のものしか作れなさそうな感じがします。タクティクスオウガ系涙目。
グラフィック合成器
https://www.silversecond.com/WolfRPGEditor/Download.html
ウディタの付属ツール。キャラクターのドット絵を合成できる優れもの。歩行も8方向に対応。
縦横比と解像度がこのツールに依存することを除けば、色々個性的なキャラクターのドット絵を簡単に作れるのでとても良いと思います。
DSP Anime / DSP Retro
http://tsugi-studio.com/web/jp/products-dspanime.html
http://tsugi-studio.com/web/jp/products-dspretro.html
効果音を作成できるツール。有料。
素人でもパラメータを弄っていい感じの音を作れるのが良いところ。ただ、利用できる状況が限定的なので、これとフリー素材を併用することになる場合が多いです。
うまくごまかす
自分は絵しかごまかす方法は知りませんが、画像加工を使えばそれっぽいものができたりします。
主に写真を使って、無地だと寂しい広い部分をごまかしていたりしました。
例えば画面下の情報表示欄。
無地だと平べったく見えてしまう場所です。でも柄をつけるのは難しい。という事で、こいつは次のように作りました。
まず紙の写真を撮ります。白黒で撮影すると、EDGEでラクに処理ができます。
いい感じに二値化します。
二値化した色を変換してそれっぽくしてあげます。
必要な部分をトリミングして、テキトーに飾り付けして完成です。
画像加工すると、色々な誤魔化しができるようになる気がするので、頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
おわりに
今回は「全能でない人のための、ゲームの個人制作のやり方」として、フリー素材サイトの紹介、ゲームを作るためのツールの紹介、誤魔化しながら素材を作るやり方の例の紹介をしてきました。ゲームを作るのに苦戦している人のためになれば幸いです。
明日はRondaiさんの記事です。お楽しみに~