2017年11月19日 | ブログ記事

ゲームを的確に批評しよう

dermas

この記事はtraP Advent Calendar 11月19日の記事です。

こんにちは、情報工学系2年のdermasです。

書き終わってから自分で見返してみたのですが、この記事無茶苦茶長くなってしまいました。
AdC完全走破を目論む読者には申し訳ないですが、その分気合入れて書きましたので堪忍してください。

さて、ゲームについて否定的な文言はあまり書きたくはないのですが、最近プレイしたゲームの出来が自分の期待したものでなかったので、この記事を書くことにしました。
 
対象とするゲームは
「ペーパーマリオカラースプラッシュ」(任天堂)です。
81-341HDxbL.SY445
発売は2016年10月13日と、発売から1年以上が経過していますが、記事の一部にネタバレを含みますので、気になる方はお控えください。

1.ルールを決めよう

今からしようとしている事は、「僕がゲームをした感想」を綴るのではなく、ゲームそのものについて評価をする、という事なのでいくつかルールを決めておきましょう。そうしないと「ダメ!クソ!」といった中身のない(私的な)罵詈雑言でゲームに傷がついてしまうので。

批評する場所は誰にとっても不満点であろう部分とする。

批評する部分は「僕にとってボリュームがどうだった、とか難易度がどうだった」という抽象的で人によって感じ方が違う部分ではなく、極力誰にとっても不満点であろう部分とします(客観視には限界があることも明記しておきます)。僕の感想も書きたいので書きますが、それは批評とは異なることを明確に区別します。

具体的にする

前述の「ボリュームが」というのは比較対象もなく抽象的です。抽象的な言葉を使う場合は、その背後に何がある所以なのかを具体的に、ネタバレを避けずに示します。

ゲームの根幹のアイデアは大切にする。

そもそもスタート地点(アイデア)がダメ、なんて身も蓋もないことは言いません。

部分的に良い場所があるならばそれを活かす

全部の要素が何もかもダメな事はそうありません。良い場所と悪い場所は組み合わさっている場合はいい場所は褒め、悪い場所を暴いていきます。

可能であればよりよい実装を提案すること。

ゲームの制作経験があるので、自分なりにプレイヤーがよりよい体験が出来るであろう手法を提案します。(ここに関してはだれにとってもそちらの方が面白いだろうという確証はありません)

2.世界観の説明

公式サイト
色抜けしてしまった「イロドリアイランド」を舞台に、色を塗る力を持ったマリオが島の色抜けを直しながら、島のあちこちに散らばった「ビッグペンキスター」を集めて、クッパ(厳密には違う)からピーチ姫を救うという物語です。

3.戦闘システム

ここからこのゲームの良くない部分を洗い出していきます。
この「戦闘システム」がこのゲーム全体の評価を下げていると考えます。(戦闘は序盤からラスボスまで絡むので)

テンポの遅さ

敵とぶつかるとターン性の戦闘になります。この戦闘、他のゲームで例えると「消費型のアイテム」しか使えません。ゲームの中でマリオが手に入れるカードを逐次消費することによって戦います。
回復や必殺技は言わずもがな、通常攻撃(ジャンプやハンマーといったペーパーマリオの基本行動)も例外ではなく、攻撃するたびにそのカードを失います。
また一度の攻撃に必要なプレイヤーの行動は(全てゲームパッドで)「カードを選ぶ→セットOKボタン→必要に応じてタッチで色を塗る→色塗りOKボタン→スライドでカードをはじく」の5アクションが必要です。
手順が多くないですか? スティックとAボタンのみで選択実行は可能なはずですが、実際にタッチして動かさなければならないぶんの時間もかかります。ザコ敵相手にジャンプで倒すときでさえ付きまとう致命的なテンポの遅さがゲーム全体に倦怠感をもたらしているようです。
008
どうやら設定でいくつかの操作を簡略化することが出来るようです。 (僕は設定出来ることにクリアまで気づきませんでした。 最初から使いやすい設定にしておいてほしい ものですが、時間をかけないのが使いやすいかどうかは人によるのでこの部分は割愛します。)
しかし色塗りだけはどの操作方法でもやはりカードをタッチしないと行えないようなので、パッドの持ち方を変える必要があり(ゲームパッドは片手で持つには少し重いです(500g))、テンポが遅いことに変わりありません。

マリオのHPと敵の攻撃力

ゲームが進んでいくとマリオの最大HPが増えて行くのですが、それに伴って敵の攻撃力もガンガン増していきます(HP50で戦うボスの攻撃力12、HP200で戦うボスの攻撃力60)。HPが倍になった時に敵の攻撃力も倍になるならHPを増やす意味がありません。むしろ回復すべき量が倍になっている分、回復アイテムの値段がかさむだけです。

最大HPが経験値によって増えるならば「HPを高くして敵の攻撃に備えよう」という主体性が生まれますが、最大HPが増えるタイミングは章の切り替わるタイミング(ボスを倒した直後)です。章が変われば敵が変わり、攻撃力が上がります。「HP増やしたから敵の攻撃力上げてもいいよね!」というプレイヤーの意志からかけ離れた作者のメタい感じが否めません。

カードの価値

戦闘に関する気になる点はまだ続きますが、その前にカードの価値についてお話ししたいと思います。
カードはステージ中のブロックや色抜け修復でも手に入りますが、同じステージを何度もプレイ(いわゆる稼ぎ)を行わないと敵と戦闘しているとあっという間に尽きてしまいます。そこでカードショップ(冒険の拠点に1店舗だけあります)でカードを購入して戦闘に挑むのですがその値段は数十~数百コインです。一方敵を倒して得られるコインは一桁~20コイン程度です。分かりますか、 戦闘の収支はマイナス です。

一応戦闘によって経験値がもらえて、集めるとペンキの最大値が微量に増えます(上の画像の左上の方、MAX 180の部分)が、最大値の増加量は中盤からどんどん少なくなっていきますから、あまりとる意味がありません。またペンキの最大値は攻撃力、防御力、HP等に一切関係せず、バトル中やフィールドで色を塗るのに使うのみです。ペンキは敵を倒したり草花をたたくことで補充が出来るうえ、全回復アイテムもあるのでそうそう尽きることはありません。(逆に戦闘で高火力の色塗りが必要なカードを使い続けると消費が大きすぎて最大値を上げてもあっという間になくなるので最大値が増えて便利になることもそうありません。)

この経験値の意味の薄さと戦闘すると金銭的に損をしてしまうカード消費のシステム、前述のテンポの遅さが相まって、極力戦闘を避けたいゲームとなってしまっています。(しかも「逃げる」コマンドの成功率は50%程度で、失敗すると自分の行動が終了して敵に攻撃されるので、敵とぶつかった時点で消費無しで抜けられる保証はない)
また、その時点で最強の効果を持つカードをショップを買って敵に使う、「金で殴るゲーム」に陥っていると僕は考えます。

複数カードの使用

さて、戦闘で使うカードの価値は結構高いという事をお話ししたので、戦闘についてに戻りたいと思います。
マリオは条件を満たすことで、1ターンに使えるカードの枚数が増えていきます。(序盤で2枚、中盤で3枚、終盤で4枚。上の画像は2枚使える状態。)
ターンの流れとしては「マリオがそのターンに使うカードをセットする」→「マリオがセットされたカードの順番に従って全カード分の行動をする」→「敵が行動する」を繰り返すのですが、例えばターン開始時にカードをハンマー(攻撃カード)を3枚セットして、1枚目の段階で敵を倒したとしましょう。
この時、2,3枚目のカードは 消滅します
また、2枚目に回復カードを置いて1枚目の攻撃カードで敵を倒した場合、 回復は行われずに回復カードは消滅します。

回復カードの件は1回やらかしたときに気を付ければ良いのですが(それにしてもこの実装は疑問、攻撃カードが消えるのは「攻撃をする対象」がいないので無意味に使用して消滅、という(ゲーム的な)解釈が可能。しかし回復カードが使用もされずに消滅するのはメタ的な実装方法でしか解決できない)、問題は敵をオーバーキルする行為が単純にコインの損になってしまうことです。

結果プレイヤーは複数カードを使うのを躊躇わざるを得ず、結果敵を倒し切れずに余計なダメージを負う、という事もあります。本来1ターンで倒せていたはずの敵からダメージを負ったり、そもそも2ターンかかってしまうところがストレッサーになっています。
(改善案:使用しなかったカードは戻ってくる)
また、以下にあげる3点の事柄もこの事象を加速させます。

HPについて

1ターンで確実に倒せると分かっていればカードやターンの無駄遣いは無いんじゃないの? と思われたかも知れません。
その通りです。攻撃時のコマンドで若干攻撃力に上方修正が行われる仕様ではありますが、自分の攻撃力と敵のHPが分かっていればカードを無駄遣いしたり、カードが少なかったために敵を倒し損ねるという様なことはありません。

まず、このゲームは敵の具体的なHPが分かりません。
また、自分の具体的な攻撃力も分かりません。さらに、ゲーム内の方法でそれを調べる手段もありません。

敵に攻撃を与えると足元から白くなっていき、頭のてっぺんまで完全に白くすると倒すことが出来ます。
20161016140447
これは実際の戦闘の画面です。バサバサ(コウモリ)の下半身が白くなってHPが減っていることを表しています。
この表現方法、表現としては面白いと思いますが、戦闘時の敵に使われては最大HPは分からず、またこの見た目でHPが50%以下なのかどうかもわかりません。(50%以下なら同じ攻撃で倒せますが、それ以上だと倒せないので重要なポイントです。)

初見の敵のHPと自分の攻撃力の関係も分からないので、「新しい敵だ、攻撃力高いかも知れないし(実際に攻撃を受けるまで調べる方法はありません)いっぱいカード使って集中攻撃だ」とすると1~2枚ですんなり倒してしまって残りのカードが無駄になったり、「弱そうだからカードを節約しよう」とすると倒し切れずに手痛いダメージを受けたりします。
(改善案:色が抜けていく演出はそのままに、別途HPゲージも出す)

ヨッシーストーリーのように画面から数値情報を意図的に消しているゲームもありますが、自分のHPとコインがしっかりと数字で書いてあるのでその試みもできていませんので、あえて敵のHPを分からなくする必要はないかと思います。

敵の特性

敵は何の特徴もない敵もいれば頭にトゲを生やしたもの(ジャンプ無効)や盾持ち(ハンマーをガード)など、様々な種類がいます。また、見た目は特徴がなさそうでも通常攻撃を回避する特性を持った敵(その特性を持ったブラックヘイホーは色以外は他のザコ敵と変わりありません)がいたり、見た目が特徴的でも特性が無い敵もいます(骨の敵はシリーズによっては炎無効の特性を持っていますが、この作品では関係ありません)。
こういった特性について、戦闘中に調べる手段はありません。

そのため、名前を挙げたブラックヘイホーに出会ったときにジャンプやハンマーといった通常攻撃のカードのみをセットしていると、1枚目で避けられることが分かった後も2,3枚目の攻撃も行います(もちろん避けられる)。オーバーキル以上に腹立たしくないですか?見た目でザコと判断したのに攻撃は当たらずカードは消滅と騙された気分です。
敵によってはまれにテレビ画面に吹き出しが出てきて弱点をしゃべってしまうものがいるそうですが、カードを選んでいる間は画面でなくゲームパッドを見ているはずなので、まれにしか出ない情報目当てにテレビの方を向かせる必要は無いと考えます。
(改善案:戦闘中に能動的に敵の特性を調べられるコマンドを追加する)

ターゲット設定

極めつきはこのターゲット設定です。今作では戦闘中に行動できるのはマリオ一人だけなので、戦闘は全て一対多です。そのため、複数のカードを使って複数の敵に行動していくことが求められるのですが、 能動的にターゲットの変更が出来ません。 (戦闘中にいろいろスティックを倒したりしても見つかりませんでした)
また仕様もやりながらつかんでいくしかないという状況でした。以下僕が解釈した仕様を書きます。

文章化しながら思ったのですが、仕様を決めてから実装したのではなく、まるで「作ったプログラムがそうだったから仕様にした」かのような雑な仕様になっています。
まず、ターゲット指定が自分で出来ないというのが大きな問題点ですが、それを踏まえたとしてもこのような仕様であるにも関わらず、例えば「ジャンプ」2回で倒せる敵の後ろに「ハンマー2回」のみで倒せる敵がいる、という配置が散見します。ここでカードを4枚使えるとすれば「ジャンプ、ジャンプ、ハンマー、ハンマー」としたいと思いますが、前述の仕様のせいで前の敵にジャンプを1回した後に後ろの敵に無意味なジャンプを1回行ってから後ろの敵をハンマーで倒すという動作になります。
正解は「ジャンプ、ハンマー、ハンマー、ジャンプ」ですが、この順番で敵を倒せるのは本当に「仕様を突いた」のであって「敵に合わせた行動をした」わけではないのが目に着きます。
(改善案:ターゲットを先に決める。指定したターゲットが倒された場合は攻撃は行わずカードを返却する)

などおよそ4000字に渡って戦闘システムの良くない部分を上げてみましたが、いかがでしょうか。
ストーリー終盤、僕が敵をジャンプでよけながら進んでいた時にうっかり踏んでしまって「ナイス!」と出て戦闘が始まった時(このゲームでは先制攻撃が出来ます。威力は微々)、溜息をついてしまう感覚が伝わるでしょうか。

4.ボス戦

ボス戦も当然戦闘なので3節で述べた鬱陶しさを全て含んでいる、という前提です。ボス戦の良いところと悪いところを話していきます。

まず良いところ。ボス戦ごとにそのステージにあった場所で、違うアプローチで攻撃してくること。
高台を用意するボス、無敵戦車に乗り込むボス、砲弾を撃ち返して倒すボス、リズムよく防御しないといけないボス、機関車で戦うボス、ボールを扱うボス、ペンキの特性を生かしたボスと、それぞれ特徴のある攻撃をしてくるため、その場で対処法を考える楽しみがあります。
あとよく掛け合いがあり、見てて楽しめますね。(個人的な感想)

悪いところはなんと言っても「モノカードの使用」でしょう。
モノカード、とはつまり「物カード」であり、マリオが冒険の途中に見つけた立体的な物(この世界の地形以外の大部分はペラペラだったり紙でできているのです)をカードとしてとっておく、というものです。

ボスを倒すにはボスによって特定のモノカードが 必須 であり、モノカードが無い状態でボス戦に入った場合、 決して勝つことのできない戦い に身を投じたことになります。
その必要なモノカード、戦闘前にどんなものがあればよいか(自然な)ヒントがあるときもありますが、戦闘中に初めて判明するものもあります。また、戦闘中でも使うタイミングを間違えると効果が表れません。

そうして適切なモノカードを使う事に失敗した場合、マリオには 無慈悲な死 が訪れます。それも特殊な敗北などではなく、「毎ターンマリオの最大HPの96%の攻撃力の攻撃が飛んでくる」、「1ダメージを125回与えてくる」「反撃不可能な10ダメージを40回与えてくる」といったあくまでもダメージによってHPが0になって敗北したのだという扱いにされます。

負けたからにはその理由に納得したいものですが、普通にダメージで負けたのと区別がつかないことがあるため、モノが原因なのか回復を怠っていたのが原因なのかわかりにくいです。
正直HPが0になる以外での特殊な敗北パターンを作るのが面倒だったからHPを0にして負けたことにした、というようにしか見えません。(そのほうが作るの楽ですし)

このようにいつどのモノカードが必要になるか分からないので常に手札に持っておく必要があります。ここでマリオの手札制限が効いてきます。
マリオはカードを合計99枚までしか持てないのです。そのうちの10数枠をいつ使うのかも分からないモノカードで埋めることになります。モノカードは雑魚敵とのバトルで使うと即死級の威力があり、それはそれで強すぎてバランスが崩壊していますが、使ってしまうとまた手に入れるには時間かコインがそれなりに必要なのでなかなか使えません。
(改善案:モノカードは他のカードと区別して(99枚制限に入らないようにして)持てるようにする、ボス戦やイベント以外で使えないようにする)

一応拠点の町には「ものしり」がいて、彼に聞けば次(ボス戦以外のイベントを含む)にマリオが必要なモノを教えてくれますが、 完全にメタな行動 であり、メタな機能に依存しなければ快適にプレイが出来ないという致命的な欠陥であると考えます。

一部のボス戦について。

無敵戦車に乗ったボス・イギーはこちらの全ての攻撃カードを見ると走り去ってしまい、攻撃が当たりません。大部分のモノカードに対しても画面外に走り去り、当たりません。
しかしこのボス用のモノカード「ホネ」を使うと画面外部からワンワン(画像の黒いやつです)が転がってきて敵をつぶすことが出来ます。
wanwan




なんでこれは避けられないの?
って思いません?他の攻撃と同じく画面外に逃げれば当たらないものをなぜかこの攻撃だけ丁寧に当たってくれるんですかね?ゲーム中に説明はありません。
「ホネのあるやつだけかかってこい!」というのがこのステージのヒントですが、シャレから必要なモノカードを作ったのか、それである必然性が皆無、というか意味不明です。
攻撃が当たってもそれに理解が出来ないんですね。勘でパズルを完成させても何も嬉しくないのと同じでしょうか。

もう一つ。汽車の天井で戦うボス・ラリーですが、最も強く「戦闘システム」の悪い部分を引き出しています。
このステージのボスは汽車の煙突に陣取り、汽車内部から回復アイテムを供給されているため、そのままではダメージを与えられません。マリオの味方が後ろから近づいてくるので、その援護としてボスの召喚するザコ敵を3ターン連続で全滅させなければなりません。ところでその配置はこんな感じです。
rari
一度お話しした一番奥に倒しにくい敵がいるパターンですね。単体攻撃で敵を倒し切れなかった場合ターゲットが後ろに移動して、意味も無いのにボスを殴ってザコ敵を倒し切れない事態が頻発します。

5.QTE(クイックタイマーイベント)

ゲーム内で画面に表示された特定のボタン・キーを入力をするイベントの一種。連打、コマンド入力、レバガチャ、タイミングが求められるものなど、形式は様々である。主にカットシーンやムービーの間で使用されることが多い。
-ニコニコ大百科「QTE」から引用

厳密な定義とは少し異なりそうですが、この作品にもQTEがあります。

例えば線路を開通させるシーンです。
qte1-1




もうこのアングルで何かを察してしまいますね。このキノピオは「列車の乗客が暴れだした」ことを伝えてきます。
そして次のキノピオがやってきます。






qte2
僕は汽車が来ることを察していたのですが、シーンが切り替わった直後、カメラアングルが直前と変わっていて、直前のアングルに従ってスティックを倒しているとやや退避エリアから遠くなってしまいました。そこから違いに気づいて、慌ててスティックを正しいほうに倒しましたが間に合いませんでした。
轢かれた!はいゲームオーバー!
















は?????

いや、ねぇ?汽車が来ることは知ってましたよ。 それでも避けられないのおかしくないですか?

ここばかりはどうしても主観的な意見になってしまって申し訳ないのですが、そこそこゲーム慣れしていた僕が、展開を予想していたうえで回避ができないってよっぽどだと思いますが。
ギリギリ感を与えるのは大事だが、実際にギリギリにしすぎるのはダメだと実際に以前の記事にも書きました。
この場所以外にもとても初見で突破させる気の無いQTE、しかもラスボス前の通路に至ってはマリオメーカーもびっくりの初見殺しの連続でした。(背後から即死の黒ペンキが迫ってくる、逃げていると突如道がふさがると同時に障害物だと思っていたところにスロープがかかる、障害物が降ってきたので回避したら実はそれが土管で中に入るのが正解だった)

このゲームのジャンルは「アクションアドベンチャー」ですが、直前にセーブポイントを置いておけば主人公の命を初見殺しで刈り取ってもいいと思っているんですかね???
そもそも主人公が死んでやり直しになるということが多少のストレスになりますし、ある種プレイヤーはそれを避けるために注意しながら冒険するのですが、初見殺しのような理解に苦しむ死に方をするとストレスが大きいです。

6.ストーリー

ここから先はゲームの根幹に関わる大きなネタバレを含みます

ビッグペンキスターを集めていくと、マリオがイロドリアイランドに到着する前の事の成り行きを知ることが出来ます。

それを含めたクリアまでのストーリーをざっと書かせていただきます。

イロドリアイランドの中心にあるイロドリの泉。そこで住人はビッグペンキスターから供給されるペンキで楽しく遊んでいました。
その様子を見ていたクッパは「コウラを虹色にしたい!」とイロドリの泉に飛び込みました。いち早くペンキをつけるためにクッパがイロドリの泉で高速回転すると、6色のペンキは瞬く間に混ざり、黒いペンキになりました。
黒いペンキは慌てるクッパを包みました。

kuro

黒いペンキに包まれたクッパ(以後クロクッパとします)は部下を招集し、イロドリアイランド中にばらまきました。各地でクッパの部下は地面や物体の色を吸い、バケツに集めていきました。
クロクッパは空中に本陣を構え、集めたペンキはそこへ送られました。

sendan

クロクッパはビッグペンキスターをイロドリアイランドの各地に投げ飛ばし、色抜けさせたキノピオをマリオとピーチに郵送しました。


このキノピオを受け取ったところからゲームは始まります。


マリオ達は枯れたイロドリの泉から今作の相棒であるペンキーと出会い、各地に散らばったビッグペンキスターを集めていきます。
マリオがピーチを置いて冒険へ行くので、ピーチは序盤でクロクッパにさらわれてしまいます。もともとはイロドリの泉の再建のために冒険していたマリオですが、クロクッパの居場所を突き止めるというもう一つの目的のためにも残りのビッグペンキスターを集めていきます。
(大きく割愛して)冒険の末、マリオは6つすべてのビッグペンキスターを取り戻しました。

6つのビッグペンキスターは虹の橋を作り、クロクッパの本陣であるクロクッパ城への道を切り開きます。
そこでマリオとペンキーが見たものは、黒ペンキ(ペンキー曰く危険な物)製造現場と、黒ペンキをばらまく爆弾の製造工場でした。

penki

マリオ達はこの工場を破壊し、崩れ行く城の中でクロクッパと対峙します。
クロクッパを叩くと顔から黒ペンキが剥がれ、一瞬だけクッパが自我を取り戻しますが、また黒ペンキはクッパを取り込み、最終形態となります。最終形態の最後の一撃を受けきると、クロクッパは元のクッパの力もろとも使い切り倒れます。
完全に黒ペンキに飲まれていくクロクッパ城からマリオとピーチ姫は脱出しますが、ペンキーは最後の力を使って黒ペンキを吸収し、地上に害が出さずに処理するために遥か彼方まで飛んでいきます。
クッパも正気に戻りましたとさ。めでたしめでたし。

・・・あれ?黒ペンキの話どこいった?
というのが僕の感想です。

元々クッパに悪気は無く、黒ペンキのせいで事件が起こったにも関わらず、

といった疑問への回答も一切なく、ただ複数色のペンキを混ぜるだけで生じて、人物に取り付き、世界中を黒ペンキで染めようとするヤバイものの根本的な解決が出来ていません。
僕は正直バッドエンドかと疑いました。
事実、収集要素をコンプリートすると真エンディングがあるようで、コンプリートするのが面倒だったので動画で確認しましたが、真エンディングは仕事を終えたペンキーがイロドリの泉に戻ってきた描写があるのみでした。
例えば「イロドリの泉には古の悪魔が封印されていてその力で黒ペンキが作られてしまう」とか「ビッグペンキスターの負の側面が、混ざった時に黒く凝縮されてしまう」みたいなもっともらしい理由があって黒ペンキ問題を解決していれば物語をスッキリと終わることが出来たでしょう。

7.終盤の展開

先ほど割愛したビッグペンキスターを集める旅ですが、中盤はなかなか盛り上がります。第4章は航海に出て「ウラ世界」という新しい世界を含む列島を冒険します。第5章は汽車とその乗客を襲う様々なトラブルを解決しながら汽車と一緒に進んでいって終点にあるビッグペンキスターを獲得します。

しかし、第6章、最後のビッグペンキスターを取りに行く冒険は新しいギミックや航海、汽車の旅に相当するような大きなテーマもなく、4,5章と比べて時間もかかりません。

さらに、6つのビッグリトルスターを集めたあとのクロクッパ城に至っては時間的にさらに短く、6章のボス戦→クロクッパ城の中ボス戦→少しだけ冒険→クロクッパ戦となり、最後の戦いへと盛り上がって行きません(しかもQTEで触れた初見殺し通路があるのでむしろ萎えた状態で戦いに挑むことになります)。

また、ボスとの闘いが続くともう一つ弊害があります。カードの消費が激しいことです。
ボスは当然HPも高いので倒すにはモノカード以外に大量の通常攻撃のカードも必要となります。
また、このゲームのラスボスはその仕様上相当量の攻撃が必要になります。
6章クリアまで99枚上限であふれていた僕のカードはラスボス戦で尽きました。クロクッパ城内でもいくらかカードは手に入るのですが、それだけでは全く足りません。
「城の最後の扉の前、ヒロインが助けを待っている!」普通その状況でいったん拠点の町まで帰ってきてアイテム買いますか?こういったカードにまつわる不便さがゲームへの没入感を失わせています。雑に言うと、メタい。

8.ジャンケンしんでん

さて、このゲームに必要なカードを購入するにはコインが必要なことはずいぶん前にお話しました。その金額が戦闘で手に入る金額と比べてはるかに高いことも話しましたね。ではお金はどこで稼ぐのでしょうか。
それはジャンケンしんでんです。
ジャンケンしんでんではじゃんけんに勝つだけで 300~2000コイン が手に入ります。敵を倒して手に入る20コインなんて誤差だという事が分かるでしょうか。
ジャンケンしんでんでは3連戦し、最初の2戦については相手の出す手の情報が得られるのですが、最後の1戦については 完全に運 です。
そしてじゃんけんに負けてしまってもどこかのステージをクリアすれば(30秒でクリアできるステージがあるのでそこでいい)また挑戦できるようになります。

ちなみにジャンケンしんでんは 8つあります
さらに ゲームの本筋とは一切関係ありません
真エンディングを見るためにはこのジャンケンしんでん8つの攻略が 必須 です。
冒険と関係のないところで運ゲーをしてお金を稼がないとプレイに支障がでるうえにエンディングにも影響する。重ね重ね言うと、メタい。

今まで何度もメタいという言葉を使いましたが、戦闘の不便さ以外にも様々な使用やステージ構成が没入感を失わせ、マリオの冒険をなぞっていくという本質から離れ、ただ「ゲームのクリア」へと向かってしまったと感じています。

9.良かった点

紙であることを活かしたギミック(端からステージが巻かれていくシーンなど)は素晴らしかったです。
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モノカードも演出自体は楽しいものでした。
また、ステージの色抜けしている部分(上の画像にも映っていますね)をマリオの力で塗っていく、というところも楽しかったと思います。
カードを使ってターン性バトルをする、というところは「カラースプラッシュ」の表題となんのかかわりもないはずですから、もう少し違ったゲーム性を求めていればよかったのにな、と感じます。

10.終わりに

ここからは完全に個人の意見ですが、「マリオストーリー」「ペーパーマリオRPG」「スーパーペーパーマリオ」の3作を知る自分にとって、この作品の出来は残念なものでした。
しかしながら前作「ペーパーマリオスーパーシール」のレビューを見ていると大方このページで書いたような良くない点が大量に書かれており、学習しなかったのか?と思いました。
…が、同じ人が書いた「ペーパーマリオカラースプラッシュ」のレビューには「前回の不満点をある程度解決している」とあったので、前作はどれだけ酷かったんだ…とあきれるばかりです。

ゲームを作るときは実装でできちゃったものを軽いノリでそのまま仕様にしないようにしましょうね。

こんな形ではありますが、このゲームの紹介は十分に行ったので「ゲーム紹介」のタグをつけさせていただきます。


こんな長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。


明日はHikkyさんの記事です。お楽しみに~

この記事を書いた人
dermas

四六時中様々なゲームをしています。 ステージ作りの自信があります。 音ゲー制作経験アリ

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