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2025年8月20日 | ブログ記事

「両声類」になろう!!

この記事は夏のブログリレー 3日目の記事です


やほやほ、そらねだよ〜

というわけで、2桁種類の声を操る多声類の夜月そらね (やづき空音)です。

多声類や両声類の話をするなら、まず自分の実力を伝えておこうかと思います。
が、音声ファイルを不特定多数が見るこのブログリレーという場に持ち込むのはいささか不安なので、仕方なく文字で。

この記事を書いている今から2年前、なんやかんやで女装をしたときに、喋っても女装をしているとバレないくらいのクオリティ です。
そこから2年経ってかなりクオリティは上がったと思うので、「声だけ聞いたら完全に騙せる」 くらいのクオリティだと思ってくれれば大丈夫です。

今回は、男性が女声を出すという方向で説明していきます。


声の種類

まずは、声の種類について。
一般的に使われる声は、「地声」と「裏声」の2つ。
女声を出すのに必要なのは、「この2つの中間」とよく言われる、「ミックスボイス」というもの。
まずはこれを出せないと、女声は出せません。

…と、偉そうなことを言ったのですが、ここでちょっと自分語りを。

実は私は、女声→ミックスボイス→裏声という順番で習得しました。
発端は声変わり。私はボカロが好きなのですが、「高い声が出せなくなるとボカロが歌えなくなる!」と焦って、高い声を出そうとしてみました。
その結果、なぜか女の子っぽい声になる=いろんな過程をすっ飛ばして女声の原型ができたわけです。
そこから逆算する形で、ミックスボイス→裏声と習得していったので、先ほどの順番とはちょうど真逆になってることがわかるかと思います。

さて、これだけだと意味不明なので、軽く種明かしをしておきます。

後々になって発覚したのですが、私が出していた声は全てミックスボイスに入ることがわかりました。
今まで地声だと思っていたものは、「地声寄りのミックスボイス」で、
裏声だと思っていたものは、「裏声寄りのミックスボイス」だったわけです。

そう考えてみると、女声を出すにはミックスボイスの練度を十分に上げておくことが大切だと言えるのではないでしょうか。
逆に言えば、それさえできていれば女声を出すことはさほど難しくないのではないかと思います。

そう考えてみると、私が「やってみたらできた」のような状態になったのも合点がいきます。


練習

ミックスボイス

さて、ではどうやって練習していくかという話なのですが…
正直なところ、ミックスボイスの出し方については、調べた方が早いです。youtubeでもchromeでも、適当に調べれば色々出て来ます。
なので、私は「ミックスボイスを出せるようになった後」を中心に説明していきます。

まず、ミックスボイスが出せるようになっているか、使いこなせるようになっているかのチェックから。

まずは地声を出します。
「あー」と声を出し続けながら、「声が明確に変わるポイントを作らずに」裏声まで変えていきます。
これが滑らかにつながって聞こえるのであれば、ひとまずミックスボイスは使えていると言えるでしょう。

その上で、ミックスボイスから女声を出していきます。


ここで1つ注意。私の持論ですが、両声類になるうえで一番大変なのは、「最低限聞ける声にする」ことです。
練習の初期段階では、「女性っぽい声」という以前に、まともに聞けないような声になりがちです。
おそらく不気味の谷現象の一種だとは思うのですが、それを超えられるかが両声類になれるかの分かれ目だと思います。
そしてやや暴論ですが、それさえ超えれば、後はどうにでも上達できます。
最低限聞ける声になれば(=使うことが苦じゃないくらいになれば)、後は使っていけば上達しますし、上達すればまた使いたくなり、そして使えば上達し…という繰り返しになります。

そのため、「最低限聞ける声にする」 ことに重きをおいて説明します。
それができるようになったら?
とりあえず使いましょう。十分使い込む頃には、基本技術が身についているはずなので、あとは出したい声を思い浮かべて練習してみましょう。おそらく、そこまで苦労せずに習得できるはずです。


声の違い

さて、本題に戻ります。
男性の声と女性の声の違いはいくつかありますがとりあえず思いつくのは、

このあたりでしょうか。

抑揚は話し方の問題なので、省略します。

高さは、一見女性っぽい声にするのに一番重要な要素に見えますが、実はそこまで重要ではありません。だって声が低い女性もいるし。確かに、少し高めの声の方が女性っぽさは出るのですが、無理に高い声を出す必要はありません。

一応補足しておくと、うまく言語化できないのですが「声の奥が上がっている感じ」という感覚が私にはあります。
これは音自体の高さとは違うのですが、「女性の声が高く聞こえやすい」という感覚はありませんか?
おそらくその原因となっている部分だと思います。
こちらは「女性っぽい声」に大いに影響します。

ここを変えるには、「喉仏を上げる」 必要があります。

喉仏を上げる

喉仏を上げておくというのは、慣れれば簡単にできるので、まずは慣れる必要があります。
そのための練習法を書いておきます。

  1. 喉仏を触りながら、唾を飲み込んだ時に位置が上がっていることを確認する
  2. 唾を飲み込んだ後しばらく息を止めて、喉仏が上がった状態をそのまま維持する
  3. 唾を飲み込まずに、唾を飲み込んだ時と同じような喉の動きを再現する
  4. 何も無い状態から、喉仏だけを上げられるようにする
  5. 上げたり戻したり、上げたままにしたりというのを繰り返して身体に染み込ませる

これでできるようになるのではないかと思います。
ちなみに、正面よりかは若干上を向いてやった方がやりやすいです。
また、4がうまくできない場合は、舌の付け根を口の上につける感覚でやると良いと思います。
この場合は、5までできるようになった後に、「6. 舌を動かさなくても喉仏を上げれるようにする」というのをやる必要があります。

喉仏を上げる練習は、声を出す必要がありません。
暇な時や、歩いているとき、電車に乗っている時など、いつでも練習できるので、習得した後でも、暇さえあればこの練習を繰り返しておくことをおすすめします。

完成?

さて、ここまでできるようになったら、早速女声を出してみましょう。

声を出してみて下さい。

おそらく、「なんか違う…」となるのでは無いかと思います。
それではその「なんか違う…」感じを解消していきましょう。

その「なんか違う…」という感覚の正体は、おそらく 「エッジ」 です。

エッジ

一応エッジについて軽く説明しておくと、主に地声で出やすい、「声のざらざらした成分」のことです。デスボイスなどは、このエッジを思いっきり入れまくった声です。
ミックスボイスにすることで、エッジはある程度減らせるのですが、そこからは自分の感覚としてエッジの入りにくい発声を身につけていくしかありません。

ですが、今回は「最低限それっぽくする」ことを考えて、ごまかし方を紹介しておきます。

一番シンプルなごまかし方は、「声に息を多めに混ぜる」というものです。
声に息を混ぜると、声が全体的に柔らかくなり、エッジが目立たなくなります。
シンプルですが、これだけでエッジについてはとりあえず隠せます。

というわけで、

声を出してみましょう。

まだ少し違和感はあるかもしれませんが、かなり女性っぽい声になったのではないでしょうか。

うまくいかない人へ

まだそれっぽくならない、という方は、録音を聞いて調声していきましょう。
調整に使えるのは、

あたりかなと思います。
録音を聞いて、この4つを変えて、また録音して…というのを繰り返していきます。
一番ありがちなのは、「すごく無理した感じの、奇妙な声」だと思います。
その場合は、「喉を上げすぎ」「声を無理に高くしすぎ」「裏声要素が強すぎ」「息が少なすぎ」である可能性が高いので、参考にしてみてください。


さて、ここまで来れば、おそらく「その声を出すのが苦痛」ではなくなってくるのではないでしょうか。
今回の記事の本題はここまでですが、おまけとして、その後の練習について、個人的おすすめをいくつか書いておきます。


おまけ:その後の練習

①隙あらば声を形作る練習

これは単純。声を出すのが難しい状況での練習です。音を乗せずに女声で「あー」というだけです。
これ自体が効果的な練習というわけではないのですが、いつでもどこでもできる(口を使っていないときであれば)ので、チリツモ的に地力を上げていくことができます。

②カラオケで歌う

慣れないと難しいかもしれませんが、個人的には、「喋る」よりも「歌う」方が簡単ではないかと思います。
一応一般論としては、「歌うのは数段難易度が高い」らしいのですが、私はもともと「歌う」ために高い声を出そうとしていたところから来ているので、歌う方が圧倒的に簡単でした。
おそらく、「抑揚を気にしなくていい」のが一因ではないかと思います。
ついでに言えば、「一人で喋る」より、「一人で歌う」方が恥ずかしくないです。
ちなみに、声をちゃんと出せるようになった後でも、「早口」や「音程の上下」、さらにいえば「曲に合った声」など、色んな段階で「歌う」練習ができます。

③喋ってみる

実際に喋りましょう。他の人とです。
恥ずかしかったら他の人とカラオケに行ったときなどに披露してみるのも良いでしょう。
勇気があるなら、自己紹介でやってみるのもありです。

など、メリットはかなり大きいです。
ついでに言うと、結構な割合で無茶ぶりしてくれます。
それに挑戦してみるのも良い糧になります。
仲がいい友達がいるのであれば、1時間くらい女声だけで話してみましょう。
変に力が入りすぎていると疲れて辛くなってきますが、ちゃんとできていれば、1時間でも1日でも、いくらでも喋れます。
このように、単純に声自体の改善点だけでなく、変に力が入りすぎていないかなど、色んな面から改善点が見つかるのがこの練習の最大の利点です。
ちなみに難点は、ある程度の練度が無いと恥ずかしい、ある程度の練度があっても躊躇しがちであることが挙げられます。
ただ、私の体感ですが、「両声類やろうとしたことあるんだけどねー…」という人は想像以上に多いです。「やろうとしてたんだけどね」と言っている人に会っても驚かない程度にはいます。
なので、積極的に披露していくのが良いと思います。


というわけで、この記事はこのあたりで締めたいと思います。両声類になるのは実はそこまで難しくありません。少なくとも、両声類人口に対して難易度が低いです。
この記事で少しでも両声類人口が増えてくれれば良いなと思います。

ではこのあたりで!

明日の投稿者は
@hijoushiki
@Ida-ji
です。

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この記事を書いた人
sorane_yaduki

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