よく考えたら2単位ってことはブログ2回出さなきゃいけないんじゃね??
この記事はブログリレー20日目の記事で〜〜す!!
概要
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誰のための記事か
この記事は、「自作ゲームを作っては見たけどマッチするSEがない......」とか、「サウンドのこと何もわからないけどとりあえず効果音作ってみたい!」と言った方向けの記事である。サウンドのことを何ら理解していなくても6割程度( 得単 できる)わかるような記事である。 -
SEとは何か
wikiを持ってこよう。どうやら、その作り方には、生音をそのまま取る方法、シンセで作る方法、似た音で代用する方法の三つがあるようだ。今回はその三つ目、 「似た音で代用する」 方法をメインで説明してゆく。
理由は、なかなかつけたいSEそのままの生音を探して録音というのは難しいし、何より録音機器がない限りはフリー素材に頼るしかない。また、シンセによるSE作成も技術がなければ相当難しいものである。なので、他の音で代用しまくって完成させたい、というわけだ。 -
作っていいことあるのか?
いいことしかないだろ!! ただちょっと悪いこともあって、生活の中で聞くすべての音をサンプリングしたくなってくる。風の音とか全部欲しいし、他人のあらゆる足音を、後つけ回して録音したくなる。まあ副作用といえどその程度のものなので、臆せず作ってみよう。
SEの作り方
作る前に
さて、ここからSEの作り方について具体的に見ていくワケだが、その前に考えておくと良いことがいくつかある。まだ音楽制作ソフトとかは使わないよ。
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どんな音を作りたいか
みんなが作りたいSEは、以下の二つに大別できるはずだ。-
この世に存在する音
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この世に存在しない音
この二つ。ま今分けはしたんだけど、結局作り方は一緒。次のことをやれば、作れないSEはない。(当社比)
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音の構造分析
一番重要なステップ!! ここでは、つくりたいSEが どんな仕組みで鳴っているのか ということを分析することでSE作りにアプローチしていく。
自分がよく使っている方法を二つ紹介する-
母音法
俺が勝手に名付けているだけだが、要は とりあえず作りたい効果音を日本語で書いてみる 方法だ。
射撃音で実践してみよう。色々あるだろうが、一般的には「バキューン」のはずだ。なぜだろう?
ここで、母音法が 母音 法たる所以が出てくる。すなわち、「バキューン」は、 「バ」と「キューン」で分けられるのだ!! これらの音は、順に「薬包内の火薬が炸裂する音」、「高速の銃弾による音」と簡単に予想できる。
すなわち、 母音ごとに音は分割できる 、ということだ。ちょっとびっくりでしょ?
色々なものに試してみたけどあまり例外はなさそうだ。今後、SEを作る予定がない人も、以下のステップで日常の音を分析してみると面白いだろう。-
日本語で書き下す
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母音で分割する
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それぞれの発音の原理を考える
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ビジュアル法
さっきのに比べるとちょっと理解がカンタンな方法である。 実際に音が鳴っている様子を映像で想像してみよう。 どんな光が出ている?炎は出ている?光のパーティクルの粗さは?モチーフはある?
さて、察しがついたかもしれないが、この方法は 魔法系のSEを作る時に便利である。 魔法系のエフェクトって、この世に存在しない音であるはずなんだけど、実は結構存在する音の組み合わせなことが多い。それを見抜くときに、この方法は超便利である。
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音の翻訳
さて、ここまでで作りたい音がどのように、どんなものの組み合わせでなっているのかについては考えられただろう。しかし、これだけでSEづくりを始めるのは難しい。
例えば、アクションもので「骨が折れるSE」はめちゃくちゃ出てくるが、これを作るのに実際に骨を折るわけにはいかない。一般には、 野菜を折る音 で代用されることが多い。このように、SE作りには 手に入る音に翻訳する ステップが必要だ。
私の例で言えば、最近、骨がカシャンと動く音、という依頼を受けた。 しかしウチにある骨は犬用のおもちゃの骨だけである。 ここで、骨と似たような構造のものを考え始めた。骨は中空で、丈夫な素材でできている。だいたい似たようなものはないか。 ......鉛筆!! ということで、木箱の中に鉛筆を入れ、ガチャガチャする音を録音した。いい感じじゃないか!加えて、民族系の骨っぽい楽器の音をちょっと入れて完成とした。 骨の音を作るのに骨は要らなかった!! この翻訳は 対象がどのような構造で音を鳴らしているのか ということをもとに、似たような構造のもので代用すればラクにできる。
自分もまだまだ研究段階だが、これを考えるのがSE作りの中で一番楽しい時間である。
作る!
さて、必要な素材があらかたわかったところで、早速SEを作ろう!
......どうやって?
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高いDAWは必要ない!
さて、まずはたくさんのオーディオファイルを使う以上、それらを並べておく場所が必要である。Macならもちろんgaragebandを使えば良いが、windowsだとちょっと難しい。そこで使えるのが、 動画ソフト である。ぶっちゃけオーディオファイルが並べられて、ボリュームが調節できて、パンが振れて、それらを書き出せるならばなんでも良い。とにかく、本格的なDAWは必要ない。 -
フリーサイトを酷使しろ
さて、さっきリストアップした音たちだが、一体どうやって手に入れたものか。録音.....も一つの手だけど、ちょっと難しい。-
なぜ録音は難しいのか?
スマホなどで録音を行なってSEを作ったことのある人ならわかるだろうが、どうも録音したものをSEに直接使うのは難しそうだ。なぜだろう?要因はいくつかある。-
音圧
大体の場合、SEに使いたい音は他の雑音を含まない、単一な音であることが多い。なので、その音だけを録ろうとしてマイクをめちゃくちゃ近づけてしまう。そのため、音圧が高くなりすぎて、自然に聞こえないのだ。 -
雑音
でも、上のようにいくらマイクを近づけたって、雑音は入ってしまう。これらを解決するには.....色々ややこしい方法はあるが、とりあえずはいいマイクを買うしかない。諦めよう。
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さて、こうした理由で録音は難しそうだ。ここで、おすすめしたいのが、 フリー効果音サイトを酷使する ことである。みんなが知っているものだと.....効果音ラボとか無料効果音とか、魔王魂などだろうか。これらは大体DL元を表記すれば使い放題だし、良いマイクで録られた非常に質の高い音が揃っている。これらはもうそのまま使うでもいいし、組み合わせたっていい。とりあえず、このパートは自分で頑張らなくてもいい、ということだ。
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使えるテクニック
さて、DLしたものをそのまま並べるのではあんまり芸がない。そこで、組み合わせるにあたって使えるテクニックをいくつか紹介しよう。-
ボリューム差をはっきりつける
様々な音を組み合わせるとき、必ず メインの音 をどれかひとつ選んでおこう。多くの音を同じくらいのボリュームで鳴らしてしまうと、その情報量の多さに聴く人が困惑してしまう。結局どういう音だったのかがわからなくなってしまうのだ。そのために、 メインの音をしっかりと出しておき、それ以外の音はしっかり削る のが良いだろう。 -
広がりを加える
音に広がりを加えるのも良いだろう。とは言っても、どう広がりを加えれば良いのだろうか。一番カンタンな方法は パンを振る ことである。あるオーディオファイルに広がりを持たせたいのなら、まずその効果音を二つ用意し、それぞれのパンを左右に振り切る。最後に、 ms単位で片方のファイルを遅れて鳴るようにする。 これだけで、一つのオーディオがクソでかな響きを持っているように聞こえる。オススメ! -
リバーブ入れる
ここはわかる人だけわかれば良い。できたSEのトラックにまとめて同じリバーブをかけよう。そうするとバラバラの音が同じ空間から鳴っているような感覚を大幅に補強できる。わずかでも良いので、このステップを行なっておくと、クオリティが上がる......はず!
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作った後
できた!おめでとう!正直本記事の内容はこの程度で終わりなのだが、これらの音源を他人に提出するときに注意するべきことを何個か書いておく。
- 音量を揃える
当たり前だが音量は揃えよう。それも0.0dbで揃えるべきではない。それでは何かしらの音の情報が欠けてしまっているかもしれない。なので、-3.0db程度で書き出すのが良いだろう。 - 思ったより短く
これは効果音あるあるなのだが、思ったよりみんなが求めている効果音は短い。大体一秒未満である。自分もこのことを理解するのにしばらく時間が掛かった。気をつけよう!
終わりに
SEの作り方がちょっとわかっただろうか。動画サイトやブログにもノウハウが少なく、新規参入の難しい分野なので、この記事を通して少しでも興味を持ってもらえれば嬉しい。
明日の記事は、@orioritu氏、@madara16877氏による記事です!最後までアドベントカレンダーをよろしくお願いします!
あ、これ単位です。受け取ってください。どうぞ。