こんにちは、 23B の @Alt--er @masky5859 @Pugma @ramdos です
この記事は、 2024 年の前期に開催した「Web エンジニアになろう講習会」についてのものです
概要
Web エンジニアになろう講習会とは、初心者が自分一人で Web アプリケーションを作れるようになるための講習会です
部内では、よく「なろう講習会」と略されます
Web アプリケーションは
- Web ブラウザで実際に動く部分を作るフロントエンド
- サーバーでデータを管理するバックエンド
- データを保存するためのデータベース
など、制作時に必要なものが複数のものにまたがっています
これらを一つの講習会で一貫して扱うことで、効果的に学べるようにしています
全体で 4 部構成になっていますが、前期では第 1 部 と第 2 部を実施しました
テキストは一般公開しています!気になる方はぜひ!
https://traptitech.github.io/naro-text/
座学編でのスライドや、また今年の開催におけるテキストの変更点はこちらから見られます!
lecture1.pptx
~ lecture8.pptx
がそれぞれ各回に対応したスライドです
https://github.com/traPtitech/naro-text/releases/tag/v1.4.0
また、なろう講習会に関連する過去記事も以下のページから見られます
https://trap.jp/tag/naro-lecture/
昨年と変わったところ
講師の引き継ぎ以外に、今年行われた変更は以下の通りです
- 環境構築を最初にまとめて行うように
- 講師や TA が手伝うことになる可能性のある作業を初日にまとめて行うことで、タイミングを合わせやすくなった
- 実習編の環境を最新のものに更新
- 座学編の内容の刷新
- 分かりにくいポイントや冗長な部分を改善しました
各講師のコメント
@Alt--er
座学、実習編ともにデータベースやSQL文の書き方及びWeb開発におけるテスト、CI/CDについて担当いたしました。今回の講習会は、前年度の構成と担当者の希望をもとにして分野を割り振りましたのですが、データベースは自分の(比較的)得意な分野、テストはよく分からない分野の一つといった形で希望しました。
構成こそ昨年度と大きくは変化しない講習会でしたが、用いたスライド資料はその多くが昨年度からバージョン/ボリュームアップされておりより分かりやすくかつ資料としても価値のあるものに仕上げた心づもりです。もちろん、traP初期のころになろう講習会を立ち上げた大先輩の方々、現在に至るまで引き継いでくださった先輩方にも感謝です。自分も多くの上級生や同期の講師担当者から助言を頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。
そしてもう一つ、講習会で成長するのは講師も同じということを強く実感した気がします。正直最初引き受けたころは"自分でも講師が務まるのだろうか"とわりかし思っていましたが、講習準備をする中で多くの知見を手に入れ、それを人に伝えたことで自分の知識もかなりアップデートされた気配です。というわけでこの記事を読んでいる皆さんも、ぜひアウトプットに挑戦してみてはいかがでしょうか。
@masky5859
座学ではプログラミング心得、フロントエンド基礎と認証認可、そして今年度から新たに追加された「DevToolsの使い方」に関する教材の執筆を担当しました。実習では主にフロントエンド関連の質問対応を行いました。
特に認証認可については自分が理解できていない内容も多く、講師を担当するにあたって、この分野に精通した先輩方からたくさんのことを教えていただきました。講習会をきっかけに自らの知識を整理したり、新たなことを学んだりすることができ、自分の実力向上に繋げることができました。
この講習会は大変質が高いものであると思っているので、来年以降もなろう講習会がより洗練された形で開催され続けていくといいなーと思っています。
@Pugma
初回のオリエンテーションと、最後の Docker 回を担当しました
今年は他にもプログラミング基礎講習会や Git 講習会の講師も務めましたが、まぁ〜この講習会が一番大変でしたね
昨年の資料を引き継ぐだけでなく、最新の情報を反映したり、また昨年の講習会で自分が理解しきれていなかった内容の復習をしたりしました
ただ、今年は講習会の講師をすることで改めてこの講習会の改善点なども見つけられました
来年の担当者に引き継ぐまでになんとか道筋を立てられたらな〜と思っています
traP の財産の一つだと思っているので、これからもこの講習会を大切にしていきたいです
@ramdos
ネットワーク回とセキュリティ回を担当しました。特に、ネットワーク回は0から書き直しました。これまでのなろう講習会のネットワーク回は主にネットワーク環境の構築に必要な知識の習得を目指していたこともあり、HTTPより下の層を中心とした内容となっていました。しかし、今日では各種クラウドサービスの台頭などにより、必ずしも低レイヤ層の知識がなければWeb開発が出来ない訳ではなくなりつつあります。そこで、思い切って低レイヤ層の内容をある程度カットし、Web開発に決して欠かすことのできないHTTPの解説を中心とした内容に再編成しました。
講習会の中ではただスライドを見せながら喋るのでは無く、実際に実機での通信をWiresharkやBurp Suiteなどのソフトウェアを用いて実際に見せるなど、実演や演習を積極的に組み込みました。これにより、実際に説明された内容がどのように実装されているのかをイメージし、また説明を省略した部分の存在を感じ取ってもらい、「ブラックボックスではありながらも何かをやっている部分がある」ということを理解しやすくしました。
さらに、これまでの講習会の内容をより体系的に理解できるよう説明順序の変更や内容の追加を積極的に行いました。結果として物量が去年より多くなってしまったことは反省点ですが、ネットワークについて深い理解を持った新入生を増えすことができていたら嬉しいです。