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2024年9月16日 | ブログ記事

2024年 1-Monthon9班 Last Slum ~ ワンマンワンマンソンを経て~

こんにちは23BのSynoriです。traPでは今年から『1-Monthon』という準備期間1ヶ月、開発時間一ヶ月の大規模イベントが催されました。複数人のチームで参加した参加者が多い中自分はなんと一人チームで参加しました。ちなみに1-Monthonに一人で参加することは部内ではワンマンワンマンソンと呼ばれていました。

作った作品について

今回作ったゲームは育成ゲームとサバイバルゲームを合わせたようなゲームです。スラム街で少女と関わりながら、襲撃してくる敵から生き残りましょう。
自宅のシーンでは「話す」、「アイテム」、「探索」、「休憩」の4つのコマンドが選べます。「話す」や「アイテム」で少女の友好度や戦闘力ステータスを高め、「探索」でアイテムの収集、「休憩」でHPの回復が出来ます。また自宅シーンでは一定のタイミングで敵が襲撃してきます。襲撃してくる敵はだんだんと強くなっていくのでプレイヤーの装備を強化したり、少女の戦闘力を高めることで対抗する必要があります。

探索シーンではスラム街を探索し、敵から身を守りながらアイテムを収集することになります。基本的にはコインを貯めながら商人からアイテムを購入することにはなりますが、ここはスラム街、なんと略奪することもできます。ただし略奪すると"治安"が悪化することになります。


など書きましたが一か月で作品を完成させることには失敗しました。一応ワンマンソン最終発表時には最低限動くものは出来ましたが、ブラッシュアップ不足が目立つ状態になってしまいました。

開発の流れ

準備期間

一人で制作するのでアイデアや仕様の決定は他のチームより早いです。その一方でどうしても主観100%になるのでゲームのコンセプトや楽しめるための仕掛けが独善的になる危険性もあります。そこで今回やったのはゲームプランナーの研究です。traPの部室にはUnityに関する本から、ゲームプランナーに関する本まで様々な本があります。そこで部内の本などを読み込みそれを資料にまとめてゲームプランナー講習会で解説しました。講習会はもっとうまく出来たなとは思うところはありますが、より良いゲームを作るための知見を身につけられたとは思います。

開発期間前半戦

前半はゲームの根幹のシステムの開発を行いました。自宅シーンのコマンドを作ったり、探索シーンで起きるイベントを作成して呼び出すシステムで最低限ループするようなシステムを作りました。一方ゲーム素材は主人公や少女のモーションのドット絵やUIを作成しました。またエンディングには一枚絵を入れたいという希望で一枚絵の作成も二日目にしました。

開発期間後半戦

後半戦はゲームのブラッシュアップやレベルデザインを行いました。例えば敵やプレイヤーが攻撃したときのエフェクト、アイテムのアイコンの作成などです。前半部分でゲームの根幹部分のシステムは出来ていたのでそれほど時間がかからないとは思っていましたが、クオリティを上げようとすればするほど時間が圧倒的に足りなくなるのと、旅行などの用事を入れていたことで想定より進まないという状況になりました。結果レベルデザインをしたところでタイムアップとなってしまいました。

ワンマンワンマンソンを終えての感想

大変だったことについて

一人でプログラムや素材からレベルデザインをするのはなかなか大変です。特に終盤の限界開発期間ではワンマンである点の影響が顕著に出てきます。集団開発だとレベルデザインや演出などのブラッシュアップを分担して出来るのですが一人でやるとなると崩壊します。まあそれを見越して余裕のある開発をするべきなのですが、気が付いたら余裕がなくなってしまいました。
またワンマンだと集団チームと違ってフィードバックをもらう機会が少なくなってしまうので、自分はこれでいいと思った仕様が他の人には合わなかったり、分りずらかったりという問題が起きました。プレイする人を意識したゲーム制作は重要ですが、それをきちんと実践するのは難しいことです。

良かった点について

良かった点はゲーム制作全体と向き合えたことです。ゲームの根幹のシステムから、ゲーム素材、演出、レベルデザインまで全部ひとりでやるので、ゲーム全体を見通して開発する力が身に付きます(本当はBGMも自作したかったのですが工数の関係で没になりました)。traPの代表的な集団制作であるプロジェクトでは強い人がゲームシステムの根幹やエディターを作って、他の人がステージ作成を行うといったことがよくあります。もちろんこういった開発でも身につくことはたくさんありますが、一方でゲーム全体を見通したプログラムの作成というのはつよつよなtraPerがやるのでその経験を積みづらいといったことはあります。だからこそプロジェクトに参加して開発に慣れ始めてきた中級者が、レベルアップのためにやってみるのもありだとは思います。
またアセット代をかなり自由に使える点もあります。ワンマンソンのゲーム制作班には、traPのゲーム班からアセット代の予算としてそれぞれの班ごとに5000円までアセット代の補助が出ることになりました(というかワンマンソン運営だったので提案しました)。ここでアセットを使うのに集団チームだと一つ問題が起きます。Unityの場合グラフィックやBGMのアセットの場合、一人が購入すれば問題ありませんが、プログラム系のアセットの場合はUnityを動かす人の数だけ購入する必要がでます。そのため数千円するアセットを集団開発では購入することが厳しくなります。一方個人製作の場合はそれを気にする必要なく、アセットを購入することが出来ます。私はこの機会にFEELというアセットを買いました。約4000円かかりましたが、ゲーム中の演出にかなり重宝したので買って正解でした。

最後に

自分の力不足を実感する結果となりましたが、それと同時に成長やこれから精進していくべきところを感じられ、決して無駄にはならない開発経験となりました。今回のワンマンソンの最優秀賞を取ったKomichiさんのような存在にはまだまだ遠いですが、来年の1-Monthonこそ完璧な作品を期間内に完成させられるように精進してきます。

明日の担当は@Komichiさん、@ramdosさんです。お楽しみに!

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Synori

23BのSynoriです。ドット絵とUnityを勉強中です!

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