この記事はアドベントカレンダー2023、23日目の記事です
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TOEICとは
世界ナンと160カ国で実施されている英語の試験です。大まかには一般向けと初級〜中級の2種類あります。ただ、今回必要なのは先の一般向けのほうなのでこっちだけを取り上げます。アトノホウブログカクカテイデハジメテシッタナー
- TOEIC® Tests
- TOEIC® Listening & Reading Test
- TOEIC® Speaking & Writing Tests
- TOEIC® Speaking Test
特徴は、
- 日常生活やビジネスを主軸においていること
- 後述のTOEFL iBTなどは学術・教育に特化している
- 級別の合否ではなく10~990点の5点刻みのスコアで実力が測れる
- 英検のように、何級を受けるかを考えなくてよい
- どの技能で受けるかさえ決めれば一択になるのでわかりやすい
って感じ。結構シンプルで分かりやすいね
TOEICで単位認定をしよう!
さてタイトルの通り、東工大では英語の外部試験の点数や資格を用いて英語の単位認定を行うことができます。
まずは、東工大の単位取得についての情報がまとまった「学修案内」(2023年度入学生版)[1]の記述を見てみましょう。
検定試験による必修単位(英語科目)の認定
英語検定試験により一定の成績を取得した者は,必要な審査を経て,英語科目の単位を認定される場合がある。認定を希望する学生は,前学期および後学期はじめの所定の期間内に申請しなければならない。認定されるのは,100番台および200番台の必修科目(英語第一から英語第八まで)8単位のうち,既修得単位とあわせて上限8単位までである。認定された科目の成績は100点とする。ただし既に修得した科目の成績の変更は行わない。認定の対象となる検定試験は下記の通り
である(TOEFL及びIELTSについては,成績証明有効期間内のものに限る)。
- 実用英語技能認定試験(日本英語検定協会) 1級
- TOEIC Listening & Reading 公開テスト 875点以上
- TOEFL iBT 100点以上
- IELTS 7.0以上
う〜ん。まぁナンかごちゃごちゃ書いてますね…
すんごく簡単にまとめると…?
以下の条件を満たせば1年と2年での英語の必修科目は全部100点になるぞ!
- 実用英語技能認定試験(日本英語検定協会) 1級
- TOEIC Listening & Reading 公開テスト 875点以上
- TOEFL iBT 100点以上
- IELTS 7.0以上
というワケです。
ここで、ここまでこのブログを読んでくれた奇特な方はこう思ったのではないでしょうか…
なんでTOEICで単位認定しようと思ったの?
そうです。いくつか手段があるにも関わらずどうしてTOEICを選んだのか、というのは地球の全人類およそ8兆人が抱く疑問でしょう。
そこで、ポイントとなるのが各試験の難易度です。
ここで、EUの国々が色々国際的な取り決めをする「欧州評議会」が出しているCEFR[2]という指標をもとに各試験の難易度をまとめてみたものがこれです。
CEFRと各外部試験の難易度の対照表
CEFR | 英検 | TOEIC L&R | TOEFL iBT | IELTS |
---|---|---|---|---|
C2 | - | - | 114~ | 8.0~ |
C1 | 1級 | 945~ | 95~ | 6.5~8.0 |
B2 | 準1級 | 785~ | 72~ | 5.5~6.5 |
B1 | 2級 | 550~ | 42~ | 4.0~5.5 |
A2 | 準2級 | 225~ | 17~ | - |
A1 | 3級 | 120~ | - | - |
- 英検公式サイト
- TOEIC公式サイト
- TOEFL iBT
- IELTS
をもとにぷぐまが作成
学修案内は毎年度発行され、学生は自分の入学年度のものを卒業まで使うことになっている。
年度により方針が変わる可能性があるので必ず自分の入学年度のものを見てね!
2023年度はこちら → https://www.titech.ac.jp/guide/guide_2023/gakubu1/ ↩︎Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessmentの頭文字をとったもの。
言語を習得したり教えたりする上での言語の理解度を図るための欧州における指標のこと。
日本では専ら英語の指標としてのみ利用される機会が多いが、実は英語以外にも色んな言語で定められている。
リンク → https://www.coe.int/en/web/common-european-framework-reference-languages ↩︎
単位認定のメリット
ここでは実際にぷぐまが単位認定をしてみてメリットだと感じたことをいくつか挙げます。
- 必修の1限講義を正当な手段で切れる(1年のみ)
- 朝早く起きる必要がなくなるの、すごくデカい
- 取得してからの英語の成績が絶対に100になる安心感
- 課題とかテストでの凡ミスとかを気にする必要がなくなる
- 精神的余裕が生まれる
- 単純に時間ができる
- traPの活動や趣味、あとは難しい理系科目に割ける時間が多くなる
- 英語以外でも有利に
- 全強になろう
ほら、そろそろみんなも単位認定したくなってきた?
注意点
逆に、注意しておくべきポイントもあります。単位認定を目指す人は以下のポイントに注意しましょう。
単位認定の点数を取ってもすぐには申請を出せないことがある
これはかなり気をつけたほうがいいです。改めて、先程の「学修案内」を見てみると…
認定を希望する学生は,前学期および後学期はじめの所定の期間内に申請しなければならない。
実は単位認定はいつでも教務課がやってくれるわけではなく、時期に制約があります。
具体的には、前期の始まった直後と後期の始まった直後の2つしかタイミングがありません。
例えばこのブログが投稿されている12月にTOEICで875点を取っても、単位認定の申請を出せるのは来年の前期のタイミングです。
すでに取得した単位の点数は上書きできない
これも先程載せた「学修案内」に記述があります。
ただし既に修得した科目の成績の変更は行わない。
既に1年前期の英語で90点とか80点とかを取ってる場合、それを100点にすることはできません。
このため、TOEICをガチるので英語は必修だけど履修しません!という人もいますが、それは自己責任となるので注意しましょう。
すべての英語必修科目を単位認定できるわけではない
実は、東工大では英語必修科目の講義は2年生までしかありません。よって、単位認定で1,2年での英語必修科目を認定できれば東工大での英語はほぼ全クリです。ただ実はもう一つ英語必修科目があり、それが「英語第九」です。これは英語の外部試験によってのみ認定できる科目です。
だったらこれも認定できるんじゃね?
と思いたいところナンですが、実はこれは3年次以降に取得した成績でなければ利用できません。マジで悲しい。取り直すか、学内で実施されるTOEFL ITPで基準点を超えるしかありません。
しかし、この基準点は今回の単位認定のボーダーであるTOEIC875点よりはかなり低いのでそこまで気にすることではないでしょう。一応こういう科目があることも忘れないでね…?といった感じです
経験談
ここまで、TOEICやそれによる単位認定のやり方について色々書いてみました。
最後に、TOEICで単位認定した人の体験談を載せておきます。もしよければ参考にどうぞ!
ぷぐまのスペース
ぷぐまです!ここまでの文章を書いた者です。この文章を書いている僕が見る限り、どうやら後の2人がいっぱい書いてくれているようなので手短に箇条書きでまとめます。
- 単位認定の時期
- 9/10(日)実施分のTOEICで895(L:445 R:450)点を取得
- 第3クォーター(後期の前半)開始時
- 勉強期間
- 1ヶ月弱
- お盆直前に夏休みが始まったタイミングで勉強を始めたのであまり時間はありませんでした。ただ、夏休みはtraPの活動とTOEICに専念すると前から決めていました。そのため、
スマブラSPのマルス理論で以下の2ヶ月の本を3週間で終わらせるという暴挙に出ました。
- 使った参考書
- 2カ月で攻略 TOEIC(R) L&Rテスト900点!です(出版社の公式ページに飛びます)
- 結構難易度の高い本でしたが、自分自身やりながらだいぶ鍛えられてる感覚はしました
- 勉強法
- 夏休みだったので平日は毎日大学の図書館に通って、午前中はTOEIC、午後はtraPの活動をする、といったすみ分けをしてました
- その他
- 僕はTOEICの単位認定ができればいいな〜、位の気持ちで受験したし、あと上に挙げたように努力は事前に積んでいたので「できなかったら実力不足だし諦めよう」っていう潔い気持ちで受けてました
- 単位認定のメリットはもちろん大きいですが、できなくてもデメリットはありません。あまり気負わないように、でも後悔しないようにするのが大事だと思います
- 「惜しくもできなかった」なんて人は普通に英語の講義受けても大抵の場合無双できるので、努力は無駄にならないぞ!の精神で頑張ってください
オイルフのスペース
どうも、o_ER4です、オイルフとでも呼んでください。僕もぷぐまくんと同様、3Q以降の英語を単位認定しました。
実家から大学まで1時間4~50分かかるため、1限を合法に切れる機会はこれほどにはないと思って単位認定を利用しようと思いました。
もともと5月ごろの試験で単位認定を取る予定でしたが、4月は大学生活に慣れず、結果的に810 点(L:385 R:425)をとって、単位認定ができなかったので9月にもう一度勉強して受験したところ、895 点(L:475 R:425)を獲得できました。
何をしたのかダイジェスト式に述べていきます。
-
3月中~4月
筆者は総合型選抜(旧AO入試)で大学に合格しているため、受験の終了自体が早く、実家暮らしを継続させる予定だったので、当時結構暇だったので、この時期は、受験期に通っていた予備校の自習室に行って公式TOEIC Listening & Reading トレーニングをリスニングの方とリーディングの方を買って勉強して、ひたすら形式に慣れようとしていました。(なお、先ほど紹介した問題集は新しいバージョンのが出るのでそれを買った方がいいと思います)
その後、4月になって大学生活が始まるとあまりTOEICの勉強に手をつける暇がなくなって、試験直前になって久しぶりに兄から奪った借りた市販の模擬試験セットを解いたところ、800前半とかで単位認定は厳しいかな〜と思っていたら案の定単位認定に失敗しました。 -
9月中
この時期の試験が1年で単位認定をして英語第三・第四を切るための最後の試験だったので、ここでいい加減受かろうと思い、この時期はなるべく1日に3~4時間ぐらいはTOEICの対策に使おうというスタンスで勉強してました。この時期は、まあいうて800点は4月で取れたし...というスタンスで、公式TOEIC® Listening & Reading 800+をやったのち、公式問題集などをひたすら時間を測って解いて、わからなかった単語はその場で諸々確認して覚える....と言った作業の繰り返しでした。
この辺の予想スコアは800後半~900前半ぐらいだったはずです。そして、9月の試験で無事895点を取ることに成功しました。 -
会場に関して
2回試験を受けて思ったことですが、会場によるリスニングのしやすさ、しにくさの差は実際ある程度あると思います。僕の場合、第一回が某メッセで受験だったので、結構聞き取り難かった記憶があります。教室がどうなるかは運だとは思いますが、個人的には、- 普段から多少リスニングの音声を小さくしてみる
- もし音が流れても周囲に迷惑がかからない状況下ならばイヤホンしないで解く
と言った工夫をして対策することも可能だと思います。(上2つは実際に自分がやった例です)
実際に単位認定チャレンジをこなした感想として、モチベの維持の重要性は挙げときたいです。実際TOEICの単位認定をやるぞ〜→でも勉強めんどくさい〜→あ、もう試験じゃんとなった知り合いを自分はtwitterでそこそこ観測しましたが、個人的には、単位認定を狙おうと思うだけの実力がある方なら数ヶ月かけて1つの試験の対策をするのはモチベーションの維持は結構大変じゃないかなと思います。なので、その辺のメンタル的なところの管理をしっかりしましょう。
hayatroid のスペース
私は 6/25 の試験で 765 点(L: 405 点、R: 360 点)を取ったのですが、5 か月後の 11/19 の試験で 880 点(L: 465 点、R: 415 点)を取ることができました。この間に取り組んだことを書いていきたいと思います。
- 英語圏の VTuber を推す
- YouTube のアカウントを新しく作成します。このアカウントは英語学習専用とし、日本語のコンテンツを絶対に見ないようにします。
- にじさんじ EN のタレント一覧 に飛び、にじさんじの EN ライバーを片っ端からチャンネル登録します。
- ホロライブ EN のタレント一覧 に飛び、ホロライブの EN ライバーを片っ端からチャンネル登録します。
- これらの切り抜きチャンネルもできる限りチャンネル登録しておきます。
- あとは流れてくる動画等を片っ端から視聴していくだけです。いきなり本配信から見始めるのは難易度が高いので、まずは英語字幕付きの切り抜き動画等から見始めることをおすすめします。多くの EN ライバーの名前を覚えてくる頃には、あなたの英語力は飛躍的に向上していることでしょう。
- 単語をやる
- 金フレ のタイピングゲームを自作して遊んでいました
- 演習をする
- 東工大の講義である TOEIC 対策セミナーを受講していました
また 11/19 の試験前日、なぜか英語論文を読む課題に追われており TOEIC 対策どころではなかったのですが、結果としてこの課題が TOEIC のスコアに良い影響を与えたのではないかと思っています。先生、ありがとう……
私はこのようにして単位認定が可能なスコアを取ることができました。みなさんも EN ライバーを推して 1 限必修英語のない生活を送ってみてはいかがでしょうか?
明日の担当はでっていうさんの「Pietの話(間に合ったらエディタ作った話)」、リキッドさんの「DTMだけで毎年5000兆円を稼ぐITベンチャー社長が教える究極の作曲メソッド」、かぜみやおぐさんの「クリスマスは『青春』しよう!」、しーぴーさんの「traQ投稿数23B内1位を支える技術」の4本立てです!お楽しみに!!!