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2016年12月22日 | ブログ記事

コンテンツとしての百合とその消費の仕方

・はじめに

どうもこんにちは、hihumiです。アドベントカレンダーは22日の担当となります。

traPではシナリオ班です。大学では数学科に所属していて、可換性が好きなので主に可換代数の勉強をしています。

一方で、百合は一般に可換ですよね? というわけで(?)今回は百合について私が思っていること、主にその創作方面について話していきたいと思います。よろしければお付き合いの方をよろしくお願いします。

(そして最後に注意をして導入を終わりにしますが、以下に書かれる文章は飽くまで個人の意見であって、私の思想の押し付け及びそれと異なるものの否定や排斥は一切意図しておりません。もちろん私の考えに共感してもらえれば幸いですし、違うのではないかという意見も今後のために大変参考になります。何かありましたらTwitterでリプライ等送ってくださればと思います)


・百合とはなんだろう

さて、今回話したいと思っている百合についてですが、そもそも百合とはなんぞやって人もいるかと思います。まず考えてみてもらいたいのが、皆さんは百合とは何かと聞かれた時にどう答えますか?

「だからそんなの知らないよ……」という方も、例えば「女の子同士の恋愛!」と答える方など様々いるかと思います。もちろん答えなどそうであって然るべきで、人の数だけ答えはあります。

そして、そんな私の答えは「女の子同士の関係性そのもの」が百合であると思っています。節操がないように聞こえますが、つまりは何らかの絡みがあれば百合になり得るのです。

それでは『関係性』とは具体的にはどのようなものがあるでしょうか? 具体例は次に投げたいと思います。


・最近の百合作品

先の私の答えは抽象的というか具体性に欠けていました。そこでここで幾つかの関係性とその具体例を紹介したいと思います(尚具体例は飽くまで一例です)。

同級生(安達としまむら)

安定の関係性。中学や高校等がよく見られ、他のにも言えることだが幼馴染や性格の対比等色んな要素を入れることで本当に様々な百合を見ることができます。

所謂「日常系」のアニメ、漫画に多いです。

先輩後輩(やがて君になる)

バイトや学校等でこの関係性はありますが、少し年(経験)の差があるのが重要。例えば年上が精神的優位にあるのもいいし、逆もまたすごくいい。

これもまた多い関係性の一つです。

年の差(ハッピーシュガーライフ)

現実的なやつでなく、例えば百年以上生きている吸血鬼と少女とかそういうのも含まれます。また例に挙げたハッピーシュガーライフは年の差を主とする百合作品ではないですが、紹介したい作品だったので挙げさせてもらいました。素晴らしい純愛劇が今後どうなっていくのか本当に楽しみです!

姉妹(小百合さんの妹は天使)

擬似的な姉妹を入れる入れないはこの際置いといて、姉妹百合は素晴らしいです、はい。今までのと同様に他の様々な要素と組み合わせられるのはもちろん、今までにない最大の強みである血の繋がりもしくはそれに類するほどの深い深い仲があります。それ故に愛が深かったり背徳感が最高だったりではまればどっぷりはまっちゃうと思います。

体感ですが最近それを主にする百合作品が増えた印象があります。

社会人(NEW GAME!)


今までは主に中高生の百合ばかり紹介していましたが、もちろん社会人においても百合はあります。イーグルジャンプはtraP。

他にも個人的に主従百合や身分差百合など推したいものがあったのですが、例が思いつかなかったのでこれくらいにしようと思います。また自分の主張をフォローするものを外部にのみ求めるのは如何なものかと思ったので、幾つかの具体例を自分でも置いておきます(突然のシナリオ班アピール!)

・同級生(中高生)

・社会人(青葉×ひふみ)

・主従(魔女とその従者)

もちろんこれらの複合も考えられます。百合の可能性は無限大……


・コンテンツとしての百合とその消費の仕方

ここで私が今回一番話したかったことを書いていこうと思います。少々長くなりますが、最後まで読んでくだされば幸いです。

コンテンツとしての百合とは、最初に問うたような「百合とは何か」を考えることによってはっきりと意識することができると思います。

つまりは個々のカップリングについて考えるのではなくその全体を考えるというだけの話ですが、このようにして百合そのものをメタな視点で見た場合、百合の消費の仕方について深く考えることができます。百合と自分とをはっきり分離して自分はどのように百合に向き合っているのか、向き合いたいのかが見えてくるのです。

さて、私が百合というものについて色々考えていくと、やはり百合はどこまでいっても二次元、創作の中においてしか意味を持たないなと思います。

そしてだからこそ、百合というものは自分に都合のいいものではなく、現実の恋愛と同じように地に足のついたものでないといけないと思うのです。

だから心情の機微やその行動を自然、妥当なものにする関係性という要素は非常に大切だし、ほとんど同じですがその百合を相手に納得させるような設定はとても大事です。

なので例えば、たまに百合において性行為はダメだと言っている人がいますが、私はそれは違うと思います。実際の恋愛においては、ある程度の仲になればそういうこともあるでしょう。それを否定することは一種の神聖化であり、自然さというものを失わせてしまいます。

そうでなくてもこうした否定や押し付け、固定観念等は特に創作において顕著に効いてきて、キャラクターの行動原理やストーリーを考える上での阻害になりかねないと考えています。つまり物語としての自然さ、つまり相手を納得させるものがエゴにより失われてしまうと思うのです。

百合は『尊く』なきゃいけないのでしょうか? 別にカッコ悪くて泥臭かったりドロドロとした欲望があったっていいじゃないですか。それは彼女らにとっては至って当然の結果であり、外の人がどうこうできるものではないし、していいものでもありません。もし理想があるなら二人の関係性を真摯に考え続け、納得のいく設定を用意するべきだと思うし、それは私自身も常に心がけていることでもあります。

今までの話は創作全般について言えそうですが、百合、狭義には同性愛__昔と比べると同性愛はそれなりに認められるようになりましたが__という非常にセンシティブなテーマを扱う以上一層気にしなければならないと思います。誤解を恐れずに言えば、同性愛は同性間の恋愛であり普通ではないのです。それゆえに生じる苦悩は計り知れないし、それを見なかったことにして百合を語るのは如何なものかと思うのです。これはそういう人たちを理解しろということではありません。理解など当人でなければできないだろうし、むしろ理解したような顔をされるのは大変不快だろうなとご推察します。私たちができるのはあくまでその事実の許容だけです。受け入れて、認めて、その困難さを如何にして、創作においては克服するかを考え続けるべきであると考えます。そして私はその答えの一つとして「女の子同士の関係性そのもの」を百合だとしています。これはスローガン的な意味しかないちゃちなものではなく、同性という困難をどうクリアするか、そして同性愛とまではいかないかなり広い意味での百合にも対応した答えになっているのではないかと思います。

百合の消費の仕方はそのまま「百合とは何か」という回答と一致すると思います。今回は百合についてでしたが、他についても好きなものを好きだと、確固たる根拠を持って言うための一つのヒントとして、一度素朴な問いを立てて真面目に考えてみてはと思います。


・終わりに

話は変わりますが、私は百合において『愛』は非常に大切だと思っています。そして私の考えている『愛』とは相手に対する『許し』のことです。

この『許し』については深く語りませんが、だから私は他人の百合に対する考えや他のカップリング等を拒絶することは絶対にしません。それが私の理想であり、正直に言うと私自身も許してもらいたいという裏返しでもあります。

できればそんな考え方が広まって、自由に百合を考えられる世界になったらなぁ……なんて、そんなことを思いながら私の記事を終わりにしたいと思います。

ここまで読んで下さり本当にありがとうございました。次の日はDavidさん、gotohさん、satorikuさんの三人が担当です。

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この記事を書いた人
hihumi

traPシナリオ班。百合が好き。

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