こんにちは。21Bのてねしんです。新歓ブログリレー47日目やっていきましょう。
皆さんは、個人で何かを作った経験、またはグループに所属して何かの貢献をした経験がありますか?
ほとんどの人は一度は何かしらのグループの一員として活動したことがあると思いますし、サークルや部活は十分な一例だと思います。
しかし、大型のグループに所属していたりそもそも所属経験がなかったりすると、自分が「あの時ここでこんなことをした」と自信をもって言えることがあまりないという人もいるのではないでしょうか。
社会に出るにしろ何にしろ、「自分がどのような人物なのか」を説明する材料として個人または団体の中で何かしらの行いをする経験を積むことは、将来確実に役に立つでしょう。
今回は、過去に4度団体で創作活動をしたうち3度リーダーになり、うち2つの団体を壊滅させた私が、「個人/グループで何かをする前に考えておくべき」と考えるようになったことを個人的な経験から紹介していこうと思います。
個人での活動
何かを制作する時、それが小規模だったり、自分の中で完結させたい時などに個人での活動という選択肢を取る人は少なくありません。
個人で活動を行うということは、まず誰にも迷惑をかけませんし、誰の影響も受けないというところから自分の理想通りかつ独創的なものが作れることも多くあります。
その一方で、モチベーションが続かずに止まってしまうことが非常に多く、他者の評価を受けていないために内容や要素が偏るか受け入れられにくくなってしまい、変革がないためにそこから新しい経験を積みにくいという性質があります。
経験として、個人での活動では以下の三つの要素を心に留めておくと良い結果を作り出せると感じています。
計画
まず、活動を実行に移す前に、「活動によって何を達成するか」という大目標を掲げ、それに必要な要素、作業を全て洗い出しましょう。アプリ開発で言えば「仕様書」、発表や研究で言えば「予定表」を綿密にしておくことが大事です。
何故計画が必要かというと、そもそも人間の頭脳は多くのことを同時に考えるのに向いていないからです。自分の前に様々な可能性や選択肢が広がりすぎていると、何から始めればいいのか、何を選べばいいのかが分からなくなってしまうということがよくあると思います。まずはその状態から抜け出さなければいけません。
まずは必要な物をリストアップして、種類ごとに分別しましょう。そして物事を分担して一つ一つ片付けていけば、大きな計画もいつかは必ず終わります。
そしてその計画は、それを自分の頭の中で完結させるのではなく、必ず紙や文書に書き起こしてください。
計画を覚えていられるかどうかとか、いつでも思い出せる簡潔な内容であるかとかは関係なく、それを別の媒体に書き出して整理して「覚えておかなくてよい」状態にすることによって、作業に割ける脳のリソースが増すことが出来ます。
最初に立てた計画は途中どこかで間違いに気付いたり穴があったりすることは当然ありますが、その計画が正しいことはさほど大事なのではありません。活動の計画が立てられて何時でも見返すことが出来るようになっているというのが一番大事です。
大量に蓄積された山積みの課題、片付けを怠って散らかりきった乱雑な部屋、これから先の社会に待ち受ける様々な困難を俯瞰して見たときに苦しくなるのと同様に、「数多くのタスクを全て把握してこなしていく」ことを考えることは精神面からも非常に大きな負担となります。
そのため、一度他の場所に整理してそのことは忘れ、大きな計画のうちのタスクを一つ一つを取り出して完了できるような環境にしておくことが必要なのです。
モチベーション
個人での活動のうち、私が最も難しいと思っているのがモチベーション維持です。
これに関しては自分もまだまだ悩んでいることの一つなので人に自信をもって語れることではないのですが、モチベーション維持のために必要なのは、止まらないことと諦めることです。
まず、やる気というものは活動を始めてこそ生まれるものです。一度止まってやる気を失ってしまうと、次に始めるのがとても困難になりますし、その経験は誰しもがあると思います。
止まらないためには、他者に強制してもらったり、時間制限や報酬を用意したり、環境を変えたりなどとこれまでも様々な先人が実践したものがいろいろな場所に転がっていると思うので、様々な方法を試して自分に合った「止まらない方法」を見つけることを目指すと良いでしょう。様々な方法を試すことがリフレッシュに繋がったり、その過程で気力が生まれることもあります。
そして次に、諦めることも必要です。
個人での活動を始めたり続けたりして途中でやる気がなくなると、その計画が終わってもいないのに次に始めたいことを思いついてしまうことがあります。
そんな時にやる気が無くなってしまった自分の活動を思い出すと、「でもあの計画がまだ終わってないしなあ…」とか、他の活動中にそのことを思い出して気が散ってしまうでしょう。
だからこそ、一回止まってしまった計画はすっぱり諦めましょう。「計画」で述べた通り、一度に複数のことを考えるとそれが負担となり自分の足を引っ張ってしまう結果になります。複数の活動を同時に進めると、最悪共倒れする可能性があるので一番危険です。
計画破棄や一時中断が気軽にできるからこその個人活動なので、潔く諦めて次の活動に尾を引かないようにすることが重要です。そして、また他の活動を終わらせたり諦めて、気になったタイミングで一念発起して再開しましょう!
評価
これは個人での活動に限らず言える事ですが、活動に対する自己評価と他者評価は忘れないようにしましょう。
個人で完結する活動は、何かしら他者からの客観的な評価が無ければいつまでも今の自分以上の結果を生み出すことはできません。
そのため、他者からの評価を肯定的な評価を受けてモチベーションを高め、否定的な評価を受けて自分をあらためる、改善策を考える必要があります。
また、活動が終わった際に自分の活動を振り返る自己評価も重要です。
個人的な活動は常に主観的な目線で行われていることがほとんどです。活動を終えて、一度落ち着いて振り返った時に何が上手くいって何がそうでなかったかをまとめましょう。
これは活動が完了した時に限らず、あきらめた時・一時放棄した時にもすべきです。失敗や断念した原因を分析することで、自分の悪いところや立てた計画の欠点を見つけることができ、次の活動に生かすことが出来ます。
また、活動における反省はあなただけでなく、他の個人的な活動をする人にとっても貴重な資料になります。もしこの記事を見て活動を終えた人がいれば、ぜひそれをどこか他人が見れる場所に置いてみてください。
グループでの活動
traPにおける活動はこちらの方が主流ですし、所属していなくても何か大きい活動をしようとなれば個人では出来ることが限られます。活動に必要なすべての要素を一人でこなせるなんて言うスーパー人間は数多くないので、規模が大きくなるほどこちらの方が重要になりそうですね。
複数人が一つのグループとなって活動する場合、いろいろな人によるアイデアや技術が絡まって良い結果を生み出せることもありますが、時には全員が動かなくなって再開しずらい雰囲気になってしまったり、期間や予算について迷走した結果本来考えていたものと異なる結果になってしまったり、一部の関わっていた人がいつの間にかいなくなってしまったりするものです。
経験として、グループ活動ではリーダーとメンバーがそれぞれ気を付けておくことがあると考えています。
リーダーの活動
複数の人間が集まる集団で活動をするなら、メンバーを統括するリーダーの存在は必須です。しかし、リーダーの行動に追随するメンバーがいる以上個人での活動と同じように進めていては不具合が起きることは必至です。
計画を練ることや評価を受けることはほぼすべての活動に当てはまる重要な要素ですが、メンバーの上に立つ者として気を付けなければいけないことは他にもあります。
タスクの割り振り
まず、計画上のタスクはなるべく他人に割り振りましょう。怠けろというわけではなく、リーダーが一番仕事をしているという環境があまりよくありません。
まず第一に、リーダーはメンバーを管理するのも一つの仕事です。メンバーの能力を把握したり、タスクの進捗状況を確認したり、グループ内の様々な意見や問題を見つけて改善したりなど、リーダーがすべき仕事により多くの時間を割くようにするべきですし、そのリーダーの仕事も増やしすぎるべきではありません。
次に、リーダーが頑張りすぎているという状態は、他のメンバーにとってプレッシャーになります。ある程度グループワークに慣れていてやる気があるメンバーにおとっては更なる活動の後押しになるかもしれませんが、入ったばかりの作業に慣れていないメンバーや、活動に迷いがあるメンバーからするとグループに参加しにくくなってしまう場合があります。
またもし活動が長引いてリーダーが引退する時や、諸事情により長期間役から離れることになったとして、リーダーが計画の中の多くの重要なタスクを持っていたとなれば、それを十分に引き継げる人材がおらず活動が一気に失速してしまう恐れがあります!
メンバー一人一人の能力を見て適切に仕事を分け、初心者を育てるとともに計画を進め、メンバー全体の能力が少しずつ向上させて次の活動に生かせる経験を積みつつ全体で目標に向かうことを目指しましょう。
ルールと文化
グループ活動の中でも、メンバー個人のモチベーションの維持というのは重大な課題です。しかしモチベーションの維持というのは本人が意識しなければ始まらない問題であり、リーダーはモチベーションを保てるようにするための環境作りを心掛けるのが大事です。
止まらずに活動を続けるために、定期的に集会を開いたり、稀に計画を見直す機会を設けたり、目標に対するイメージをメンバーと共有・交換する場を設けてグループ全体の志を一つにするなどの習慣を作りましょう。
また、ある人のタスクが上手く進んでいなかった場合や問題が発生した時に戸惑わないように、グループワークにおけるルールを作ってそれを明文化して置いておくことも活動を止めないための重要な役割になります。
このような互いに協力して一つの目標を目指す姿勢と連帯感、また共に助け合いながら作業を行う習慣やルールは最終的にグループの文化となります。
目標に向かうより良い文化はメンバーの離脱を減らし、グループの仲を深める力となるでしょう。
失敗と勘違いはすぐ直す
より大きな集団で活動しているほど、お互いの勘違いや思い違い、計画の穴やミスが多く存在します。それは仕方のない事ですが、グループではそれが発覚したらすぐに修正するようにしましょう。
計画やルールの穴は発見次第すぐに報告して迅速に修正、また計画における目標・成果物のイメージを互いに共有して齟齬が無いようにすり合わせを逐一行うようにするべきです。
活動を進めていく上での進捗スピードの低下も失敗として、定期的に対策を考えるかルールを見直すかすると減速を防ぐことが出来ます。
また、リーダーも自分では気づけないエラーを抱えていることがあります。メンバーと親密な関係を持ち、些細な問題でも相談してもらえるような関係を持ちましょう。
これを突き詰めると「失敗学」のような学問へつながる話になりますが、小さなエラーを放置しておくといずれ重大な問題や計画の破綻に繋がる危険性があります。
メンバーの活動
グループ活動に所属するメンバーも、一人一人がそのプロジェクトを動かす大事な役割を担っています。進捗を作って活動に貢献し、目標の達成を目指しましょう。モチベーションの維持は変わらず大事です。
意思と発言
まず第一に、メンバー同士の集まりには極力参加するように努めましょう。参加できないことももちろんあると思いますが、「活動に関わる気がある」というのが一番大事です。
おそらくあなたがその活動に参加するにあたって、何かを志してメンバーになったはずです。別に動機が「とりあえず何かに参加しておきたい」でも構わないので、まず活動を続けようという意思を持ち続けましょう。
そして、参加して貢献するために学んでいたり進捗をしているなら、何か思うことや目標に対して考えたことも出てくると思います。
些細なアイデアや気づきが活動を改善したり大きなミスを発見する手掛かりになるので、迷惑をかけるとか勘違いとか考えず、まずは積極的に発言しましょう。「やる気が出ない」でも、「なんかここ違和感ある」というような曖昧なものでも正直に自分の気持ちを発言することがグループ内の良いコミュニケーションに繋がります。
そしてしてしまった失敗や見つけた失敗は必ずメモとして残して、次に生かすという意気込みが大切です。
活動時間の確保
モチベーションのが落ちることもあると思います。ですが一回活動を止めてしまうとそのまま再開しづらくなるのはどこにいても一緒なので、「一週間のうちこの時間は活動のことを考える」という風な自分の中のルールを決めて毎週達成するようにしてください。
それが習慣になってしまえばこちらのものです。とにかく続けて、いろいろなことに挑戦しましょう。
活動の場というのはグループへの貢献の場でもありますが、メンバーであるあなたが成長する場でもあります。飽きたら他の人の活動を観察してよい点を取り入れるのも立派な活動です。メンバーが成長すればするほど、グループはより良いものになっていくのです。
質問と応答
活動中に分からないことがあればすぐに他のメンバーの誰かに質問するか相談するなりして「一緒に解決する」ことを心がけましょう。
なんでも一人でこなせるというのは別にそこまで大事でもありませんし、一人で活動していれば分からないことがあるのは当然のことです。誰かに協力を仰ぐことで新たな道が見えることもあります。
また、誰かがした質問や発言に対しては積極的に応答していきましょう。メンバー間でのコミュニケーションはやる気に繋がりますし、柔軟な関係を持つことはより意見が伝わりやすいグループの雰囲気の醸成に繋がります。
まずは気軽な反応から始めると楽です。たとえばDiscordやSlackには、チャットを送信しなくても反応できる「リアクション」とか「スタンプ」と呼ばれるような機能があります。こういうのを積極的に使って反応しましょう。反応される方もうれしいです。
諦める
手を尽くしたけどモチベーションが続かない!長期間場を離れざるを得なくなってしまった!
そんなこともあります。仕方のない事です。
そのような場合は、「言いにくいし…」とか考えず、そうならそうと連絡するのが吉です。やめるならやめる、そう発言してもらえた方がリーダーとしてもタスク管理の面で楽になることがあります。連絡をせずに消えてしまうのが一番問題なのです。
ただし、やめたい理由が「力になれてなさそう」とか「迷惑をかけている」とかなら、それは考えを改めた方が良いです。案外迷惑なんか誰にもかけていないもので、コミュニケーションの取れないあなたをメンバーは心配しています。
そのことをしっかりリーダーに相談して、自分の現状を改善するために今何が出来るか、何をすればいいかを一度見つめなおしてみてください。
おわりに
ここまでに自分が持っている知見をもとに個人/グループで活動する前に考えておいた方が良い事と活動の時にすべきことなどを述べてきましたが、突き詰めればもちろん他にもすべきことはたくさんあってこんな記事には収まりきらないでしょう。
これは公開するには少し内の話ですが、設立してまだ10年も経過していないtraPではそのような知識が割と足りていなかったりします。
もしこういった知識をあなたが活動する上で、また失敗の経験として見つけたりしたら、それをこのように他人の目に見える場所に置いてください!伝える人がいる事によって受け取る人へ知見が受け継がれ、より多くの人に知れ渡るのです。
様々な経験を通して成長し、終了とともに反省を行い、活動を広げていってください!
明日のブログリレー担当者は@komichiさんです。