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2016年12月16日 | ブログ記事

RPGについての考察

初めまして。traP Advent Calendar 2016、16日目担当のKato_Kaoruと申します。

みなさん、RPGはやったことはありますか?

精巧に作り込まれた世界観やマップ、システムの数々……されどゲームである以上、現実とはそぐわない「お約束」といったようなものが必ず存在します。

この記事では、そういった「お約束」ってどうなの? みたいな話をします。

具体的に言えば、「勇者って壺だの樽だの壊してるけどそれってどうなの?」的な話をします。

というわけで、この記事内では技術的な(プログラミングとかゲーム制作とかそういった意味合いでの)話はしません。

そのうえ記事全体が文字文字する上に駄文傾向がこの上なく強くなります。

そういったものが嫌な方はブラウザバックしてほかのメンバーが書いたもっと有益な記事を読むことを強くおすすめします。

……まだ「戻る」ボタンを押すつもりの方はいますか? いませんね?

では次から記事本文です。


0、大前提として

もろもろを考え出す前に、議論するRPGの「設定」を決めなくてはなりません。

同じRPGでも、ポケモンとドラクエとでは議論の内容が異なってきてしまいます。

よって基本となるRPGの内容を考えます。

まあここは、誰しもが「RPGってどんなの?」と聞かれて頭に思い浮かべるようなものを使用します。

今回使用するRPGの設定

1、勇者たる主人公が国王より魔王討伐依頼を受諾。

2、町中等で情報を収集。

3、必要に応じて武器・防具の更新およびアイテムの購入。

4、町の外にて行く手を阻む魔物を討伐。

5、魔王の居場所が判明するまで2~4を繰り返す。判明したら6へ。

6、魔王の居場所に乗り込み、魔王を討伐。

7、HAPPY END.

大体こんな感じでしょう。

では、この設定をもとに議論を進めていきます。

1、勇者の魔王討伐依頼受諾に関して

まずみなさん、「勇者が王様から魔王討伐を承った」というシーンにおいて、いったいどんな光景を思い浮かべるでしょうか。

王城内部で、玉座には王様。その前に跪く勇者……問題はここです。

一体皆さんは、何人が跪いていると想像したでしょうか。

1人? それとも多くて3人位? まあ、多くても5人くらいでしょうか。

少なすぎやしませんか。

むこうは魔王……曲がりなりにも王です。王である以上、多数の魔物の配下を従えていることでしょう。

となれば、もし戦いとなれば間違いなく軍を以って攻めてきます。

もう一度言います。少なすぎやしませんか。

まあおそらく、襲い掛かる魔物の大群に対し、軍を動員するとなると完全に別なゲームになってしまうからでしょうが……

……きっとあれです、勇者およびその一行は「一騎当千当たり前、一騎当万上等だ」みたいなヒトたちなんでしょう、たぶん。

結論・勇者は一騎当万できるトンデモなヒト(?)である。

2、勇者の街中での行動について

冒頭で一例を話しましたが、ここでの問題は「勇者の自由すぎる行動」です。

ここでひとつ、勇者の街中での行動を見てみましょう。

……問題しかねぇ。

まず「街の人に話しかけまくる」事案について。まあこれはさほど問題ではないでしょう。……街の人がフレンドリーに答えすぎですが。

あと「ここは ○○の むらです」とひたすら言いまくる人がおりますが、彼、または彼女は何が楽しくてこんなことしてるんでしょう……?

街の名前教える役割なんて看板に投げて、宿屋の位置を教えたほうが勇者的にも役立つ気がします。

次に、「おいてある壺や樽をすべからく破壊する」「破壊した壺や樽の中身を持ち出す」事案について。

完全にアウトです。

刑法的には器物損壊罪(他人の所有物または所有動物を損壊、傷害することを内容とする犯罪。刑法261条で定められている。出典:Wikipedia)とか、窃盗罪(他人の物を故意に断りなく持っていくことや使用することを禁止する犯罪類型のこと 出典:Wikipedia)とかいろいろアウトです。

さらには、「民家に勝手に侵入する」「他人の家で棚等を調べまくる」「棚のものを勝手に持ち出す」事案。

完全にアウトです。(2回目)

今回は窃盗罪に加え、住居侵入罪(刑法130条前段に規定される罪 正当な理由がないのに、人の住居など(人の住居若しくは人が看守する邸宅、建造物、廃墟や若しくは艦船)に侵入した場合に成立する 出典:Wikipedia)にも問われることになります。

それでもなお勇者たちが罪に問われていないということは……もしかして被害届が出されていないということでしょうか。

勇者に話しかけられた時の対応を含め、おおらかすぎでしょうみなさん……

結論・この世界の住人は皆ヤバイ位におおらかである。

3、勇者の街の外での活動について

すったもんだがあって、(何とか逮捕を回避して、) 勇者一行は街の外に出たとしましょう。

いろいろ歩いているうちに、魔物とエンカウントしたとしましょう。

スラ○ム が あらわれた!

スラ○ム の こうげき! ゆうしゃ に 1 の ダメージ!

ゆうしゃ の こうげき! スラ○ム に 30 の ダメージ! スラ○ム は たおれた!

ゆうしゃ は たたかい に しょうりした!

ゆうしゃ に 10 の けいけんち!

ゆうしゃ は 5 ゴールド を てにいれた!

お か し い で す よ ね ?

なぜスライムがお金を持っているのでしょう……?

そも魔物とは怪物や化け物の類であるから、普段は街に入ったりしないし、入ってもやるのは人間の蹂躙くらいなもんである。間違っても買い物なんてしない。

となると、もし人間を襲ったときにお金を手にしていたとしても、即刻「これイラネ」である。豚に真珠、猫に小判である。

さすれば、勇者は一体どこからお金を得ているのでしょうか。別にスライムを倒したからといって近くにお金が落ちているわけでもなし。そのうえそれだと同じ魔物を倒して得られる額が同じにはならなくなります。

以上のことから鑑みれば……おそらく勇者は**「倒した魔物から素材を得て、それによる収入を見越して金額を計算している」**のでしょう。むしろこれ以外どうしているのか。

これなら万事解決。魔物を倒したとたんにお金が得られる(ように見える)原理が解明されました。

……勇者が素材の価格をいちいち覚えていたり、素材を実際に売却している様子がないのが謎ですが……

結論・勇者は魔物を倒し、そこから得られる素材を売却したらどれくらいの値になるか考え、所持金に加えている。

……もうお前商人やれよ。

4、結論

ひとまず、ここまでで出た結論をまとめましょう。

(なんかちょっと違う気もしますが)だいたいこんな感じ。

ひとまず、ちょっと勇者はヤバすぎですね。もうお前が魔王やれよってくらいにはヤバイ。

たぶんあらゆる国が敵対を積極的に避けるレベルでしょう。むしろなんで魔王はこの国に侵攻したのか……

確かにこの住民のノンビリ加減は侵略したくなる感じではありますが……

ともするとあれでしょうか、勇者が強すぎるから住民がノンビリ祭りだったりするんでしょうか。

確かにこの勇者が生きている間は魔王の侵攻を食い止められるでしょうが、もし勇者が死亡した後に新たな魔王が出た場合にはどうしようもなくなってしまうでしょう。

となると……こんな化け物同然の勇者を作り出し続けるか、あるいは勇者が魔王を食い止めている間に魔王に対抗しうるだけの国力を身につけるほかないでしょう。

しかしながら、これだけ化け物な勇者を人為的に生み出せるのであれば、そもこんなに国民がノンビリしていないでしょう。

となると後者について考える必要がありますが、この場合、この国がすべきことは(現在のこの国の状況を鑑みるに)、

***「勇者が出張らなくてもいい位に、住民が危機感を持ち対処可能にする」***ことでしょう。

魔王が侵攻する(たぶん一番の)理由はそれでしょうし。勇者に魔王を倒しに行っているときも魔物たちに対抗できたほうがいいですからね。

それにそうなれば魔王も(勇者の存在と国民の様子の変化を鑑みて)侵攻をあきらめるでしょう。

と、なると……そこまで行ってしまえば、

ゆうしゃ は くびに なりました。

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