この記事はアドベントカレンダー2025 20日目の記事です。
気付いたら19歳になってました。🎉むつご(@mutv625) です。
皆さんは lowiro(ろいろ) という会社が開発している 超感覚リズムゲーム 『Arcaea (あーけあ)』をご存知ですか?
神ゲー
私が人生の中でやってきたゲーム(母数小さいけど)の中で一番ハマり、一番創作に影響を受けたゲームです。
初めてのプレイはver 3.0 の少しあと。ゆくノアさんの実況動画をきっかけに始めました。
音ゲーそのものをを始めたきっかけはプロセカではあるんですが、Arcaeaがなかったら多分ここまでリズムゲーム続けてません。
今日は、そんなArcaeaというゲームの魅力を、伝えていきます!
何が僕をそこまで魅了し、どこをすごいと感じたのかを言語化しつつ、まぁうまい感じにまとめて書いていきます。
1.曲が良すぎる
リズムゲームの一番の楽しみといえば楽曲。
様々なコンポーザーさんの作品を知り、聞き込み、譜面を捌くことがリズムゲームの楽しみの中心にあります。
(ちょっと強い思想)
僕は「音楽ゲーム」と「リズムゲーム」をあえて区別して発言することが多いです。と、いうのも、俗に言う音ゲーがよく「リズムゲームではない」というふうに批判の対象となっているのをまあまあ見るからです。
多くの人がイメージするリズムとは、
「等間隔あるいは予測できる間隔のビート」でアクションを取ることであって、『リズム天国』が「リズムゲーム」の良い解であると思います。
一方で音ゲーは、どちらかというと「(創作でない)ダンス」に近い(というか実際ダンスをテーマとした音ゲーはそれなりにある)もので、変則的なリズムもありつつ、指示された動き(一部動きを覚えることはダンス同様求められる)を行うことが要求されます。
そして、「音楽」ゲームである所以として、音楽をメインに据えて楽しむ、その音楽でないと意味がないようなプレイができるところが考えられます。
まあこれ以降のゲーム性やら譜面の思想はおいおい別の記事で…
Arcaeaが一躍有名となったきっかけは、おそらく (というか間違いなく) 「Grievous Lady」 by Team Grimoire vs Laur の存在でしょう。
この曲のカリスマ性は異次元であり、かっこよく激しい音でありながら、ストーリーや世界観ともマッチした悲痛なメロディ、個人的一番大好きなピアノパートを兼ねそなえたブレイク、ゴシックハードコア最高という楽曲になっています。
その後にもArcaeaは、多くの人々を魅了するような楽曲を追加していきました。昔の有名どころで行けば
- 「Fracture Ray」 by Sakuzyo
- 「Singularity」 by ETIA.
- 「Cyaegha」 by USAO
- 「最強STRONGER」 by REDALiCE vs USAO
そこからver 3.0でBlack Fateの追加に伴い
- 「Tempestissimo」 by t+pazolite
- 「Arcahv」 by Feryquitous
ver 4.0でFinal Verdictの追加と
- 「Testify」 by void (Mournfinale) feat. 星熊南巫
そしてver 5.0にて、常識を破壊するような演出、世界観を兼ね備えた楽曲
- 「Arghena」by Feryquitous vs Laur
- 「ALTER EGO」 by Yuta Imai vs Qlarabelle
最後に、まだ多くの人の記憶に残っているであろうver 6.0の Lucent Historia より、
- 「Designant.」by Designant
(今ラインナップ見てもすべての曲が最強すぎるな…)
以上の楽曲、そしてそれ以外の楽曲も、極めて素晴らしいものであることは間違いありません。
が、それに加えて、楽曲の魅力を更に引き立てるため、Arcaeaというゲームは世界観の構築、すなわちグラフィックや演出にも抜かりありません。
2.演出が良すぎる
(登場してからもう1年たったのですが…以下ではLasting Eden 及び Lucent Historiaのネタバレを含みます。初見で楽しみたい人は…楽しんできてほしいナ)
Arcaeaのプレイ動画やアノマリー楽曲の存在が有名になったもう一つの理由を挙げるとすれば、特殊演出の存在もあるでしょう。
条件となる楽曲のプレイ中に挟まる遷移は、多くの人の度肝を抜き、
挑戦することとなるアノマリー楽曲にもびっくりするような演出が含まれています。
ここは現代Arcaeaの始まりを宣言した最恐の演出である「Arghena」の解禁、史上最強の演出を以て登場した「Designant.」の演出を紹介しましょう。
リズムゲームや音楽ゲームという枠にとらわれることなく、映像作品として完成されているような、プレイヤーの想像を遥かに超えるような演出により、楽曲の魅力を更に引き出し、感動を与えることができるのは、このゲームの本当にすごいところです。
(また持論)
いい音ゲーは、難易度の上げ方が「BPMを上げて高速連打」以外にも存在する。みたいな意見を何処かで聞いたことがあるんですが、
同様に、おもしろい音ゲーというのは、プレイヤーを驚かせる方法が「難易度上限の解放」以外にも存在する。というのは結構あると思います。
「難易度上限の解放」は多くのプレイヤーが歓声をあげるような、大きなイベントなのですが、一方で個人的にはだいぶ使われて陳腐化してきた手段のようにも思えます。
それゆえ、それ以外の様々な方法でプレイヤーを驚かせ、興奮させることが求められる点で近年の音ゲーは大変そうだな~という感じになっています。
SEGAさんで言えば、maimaiの KALEIDXSCOPEイベントは非常に盛り上がったようですね。Chunithm の Linked Verseも、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。
3.UIに見る世界観
UI、みなさんは気にしていますか?
UIはゲームのプレイのしやすさやプレイヤーがすべき行動をわかりやすく指示するという役割を持ちます。
UIが触っていてわかりやすいのは最低限必要だとして、
こだわりが詰まったUIは、触っていて楽しい、見ていて楽しいというゲームの魅力を更に引き立てる効果をもちます。
ArcaeaのUIは、モーションや動きが少ない一方、
どのシーンを切り取っても絵になるような、繊細でクオリティーの高いグラフィックとなっています。
今回はその一部を紹介、というわけで
選曲画面
音ゲーのUI設計で一番難しいと思ってます (主観)
まず目に入るのがジャケット。
ジャケットの表示領域が大きい(画面の30~35%)ですね。
(これと同じぐらい大きいゲームは…僕が知ってる限りでは現在のバージョンのPhigros、
これより大きいゲームはLanota,Rotaeno,ver3.0以前のPhigros…かな?)
ジャケットを見て楽曲を探す人、楽曲を選ぶ人もいるほど、
楽曲のサムネイルとして非常に大きな効果を持ちます。
Arcaeaの楽曲は、ジャケットの
次に楽曲一覧(右側)。
各楽曲は一つの帯のようなのものに情報が詰め込まれており、
これ一つを取ってみても喋りたいことはたくさんあります。

難易度(レベル)を表す部分、属性を表す部分は
各要素が丁寧に描かれながら、UIとして視認性を失わないように描かれています。
個人的にBeyond (赤色) 難易度の圧倒的な力を感じる鮮やかさと質感が大好きだったりします。
なお、ver4.0以前のUIはこんな感じだったらしい (偶然写真フォルダに残ってた)


プレイ画面
Arcaeaのプレイ画面における特徴は、プレイ背景が複数種類用意されていることでしょう。
(Chunithmにも動く3D背景としていくつかのプレイ背景が用意されていますね)
その曲が収録されているパックの雰囲気や、コラボ先のゲームの要素が詰め込まれており、
プレイ中は確かに気にならないかもしれなませんが、曲や譜面の印象づくりに一役買っていたことは間違いないでしょう。




…ちなみに昔は光属性の背景などで、ノーツが現れる部分がすごい明るくて見にくいという
致命的な欠点がありましたが…
(厳密に言うなれば、背景の明度が高いと単純に眩しい上に、トレースノーツの色が濃く見えてしまい、
スカイノーツと区別ができないという感じ。)

これを解決するために取られた手段(修正)とは、
「ノーツの出現位置付近が暗くなるよう、暗めの三角形を用意する」 というものでした。


これにより、副次的効果ではあるものの、ノーツが生まれてくる場所が、三角形のゲートの先にあるような、背景とその向こう側とを隔てるような表現になっているというのは面白いですね。(たぶんそう考えてる人あんまりいない)

実に3次元でノーツが降ってくるArcaeaというゲームらしい表現ですね。
4. 演出とUI
UIというのは、「インターフェース」の言葉が表す通り、「ゲームの中の世界とプレイヤーの間に立つ」要素であり、
ゲームの中の世界の情報をプレイヤーに伝えるために存在します。
ほとんどの人がゲームをプレイするとき、暗黙的に
「UIとゲームの世界は別々に存在する」「UIとはシステム的な要素」というふうに考えているのではないでしょうか。

では、ここに、
「UIとゲーム世界の間に区別がなくなったら」
すなわち、
「UIがゲーム世界の影響をモロに受けて、表示が変化するようになったら」
面白いと思いませんか?
UIとはゲーム世界とは独立した、不変な要素で、
それこそ「敵がプレイヤーの UIを 撃ち抜いてくる」なんて誰も想像できないでしょう。
(そしてそう、これをやってのけた超有名なインディーゲームに「UNDERTALE」が存在しますね!!!)
Arcaeaの特殊演出では、多くの人が当たり前に存在すると認識していたレーンを吹き飛ばし、

UIとして必須であろうゲージ、スコア表示も吹き飛ばし、

背景の空をめちゃくちゃにしたり、

何なら画面がブラックホールに飲み込まれたり

全く別のゲームかと思うような演出を繰り出したわけです。


(Designant.は背景もレーンもUIも前述した背景の三角も、すべてをダイナミックに、かつ曲に合わせた形で動かした史上最高の演出として、自分の中でまじで尊敬&演出の研究の対象にしています。)
(一番好きなのは遷移時に背景の三角形の中を侵食して切り替えるような演出 (2枚上のやつ)。Arcaeaにおいて、この三角形はノーツの視認性を確保する、絶対に動かない要素だと信じていたがゆえに、それすらも世界観の演出の一部として、使用したのは本当にすごい、脱帽しかないといったところ。)
(なお、ここで出したような演出はSDVXのLv.20の楽曲にも見られますね。気になった人はKACの決勝楽曲の演出をチェックしてみよう。)
Arcaeaがこの先どんな演出を出してくるか全く想像もつかないし、おそらく我々のどんな想像も超えてくるような演出がまだまだ見られるのかなとワクワクするほど、このゲームにおける演出はこのゲームの一つのコンテンツにまでなっていると思います。
緻密に作り上げられた世界観と、私たちの想像を超えるものを作り上げる表現力。これがArcaeaが多くの人々を魅了する非常に大きい理由ではないかと考えています。
あとがき?
そんなわけで、Arcaeaをあえて世界観やUIといった方向で紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
本当は譜面の楽しさとか譜面の美しさにも触れてみたかったのですが、それもまた別の機会で。
Arcaea、ぜひ始めてみましょう。
あとArcaeaやってる人は、いつかどこかで一緒に語り合いましょう。