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2018年3月30日 | ブログ記事

新生活に関わりそうな法的知識

こんにちは。新歓ブログリレー3/30担当のRLookです。
大学生になり,一人暮らしを始める方も多くなるのではないでしょうか。
また,バイトを始めるという方もいらっしゃると思います。
そこで今日はそれらに関する法律についてサクッと書いてみようと思います。
おおよそ高校の家庭科であったり政治・経済でやったのと同じような内容になるかもしれませんが,一緒に復習してみましょう。

※私は法曹ではないのでこの記事のすべての内容を保証できません。実際の事例については後述する相談窓口等にご相談下さい。

消費者契約

消費者契約とは

法的には「消費者と事業者との間で締結される契約」(消費者契約法第2乗第3項)となりますが,簡単に言えば,私達ひとりひとりと店であったり,会社であったりといった事業者との間で結ばれる契約のことを指します。いちばん身近なもので言えば,コンビニで飲み物を買うのも消費者契約の1つです。

消費者契約の取消

不退去・退去妨害

例えば,自分の家に販売員が入ってきて,「あなたが買うまで帰りません」と言ってきた,あるいはどこかの店に行って帰ろうと思ったら「これを買わない限りは店の外に出しません」などと言われてそのものを買ってしまったとき,その売買を取り消すことができます(消費者契約法第4条第3項)。

不利益事実の不告知

例えば,健康食品について,実はその健康食品によって悪影響が出ることを販売者が知っていながら,売るときに隠した場合には,もしその商品を買ってしまったとしても,その売買を取り消すことができます(消費者契約法第4条第2項)。

不当な違約金について

例えばホテルに宿泊する予定だったが,1ヶ月前にキャンセルを申し込んだときに,ホテル側から「キャンセル料として宿泊料金の全額をいただきます」というのは不当といえるでしょう。このような場合にはキャンセル料を全額払う必要はありません(消費者契約法第9条)。

訪問販売

訪問販売とは

訪問販売というと家に押しかけてくるものを想像します。しかし,法律上の定義は非常に広く,販売業者の店や展示場でないところで販売を行った場合や,更に店以外の場所から店に客を連れ込んだというような場合にも訪問販売に該当するようになっています。ですから,キャッチセールスなども訪問販売の一つとなります。
また,訪問販売は明らかに消費者契約の締結を目的とするものですから,訪問販売によって売買が成立した場合には消費者契約が結ばれた,と考えることもできます。

クーリングオフ

訪問販売によって売買が成立してから8日以内(但し契約した日を1日目と数える)に申し出れば,理由を問わずいつでも売買を取り消すことができます(特定商取引法第9条)。
ただし,3000円未満の現金取引であったり,一度開封・使用してしまった消耗品などは訪問販売であってもクーリングオフ制度を利用することができません。ただし,後者の場合にはその旨を消費者に伝える義務があり,それを怠った場合には使用後でもクーリングオフをすることができます。
クーリングオフをする際にははがきなど書面を用い,郵便局の内容証明郵便を利用して相手に契約を取り消す旨伝えるのが最も安全です。

クーリングオフの類似制度

クーリングオフは訪問販売等に対して行なう制度ですが,例えばインターネットのプロバイダが提供する2年縛りなどについてもクーリングオフと同様8日以内に事業者に申し出れば,理由を問わず契約を解除することができます(電気通信事業法第26条の3)。

アルバイト

時給

どんなアルバイト,正確にはどの仕事も原則として,各都道府県が定める最低賃金以上の賃金を支払わなければならないと定められています(最低賃金法第4条第1項)。東京都では時給に換算して958円以上でなければなりません。
また,後述する労働時間以外で働かせる場合には賃金を割り増す必要があります(労働基準法第37条第1項)。

労働時間

1週間の労働時間の合計は40時間以内で,更に1日では8時間以内でなければなりません(労働基準法第32条第1項)。
また原則として1週間のうち1日は休日にする必要があります(労働基準法第35条第1項)。

休憩

1日の労働時間が6時間を超えるときには45分以上,8時間を超えるときには1時間以上の休憩を取る必要があります(労働基準法第34条第1項)。

有給休暇

アルバイトでもある条件を満たし,継続的に勤務することによって有給休暇を取得することができます(労働基準法第39条)。

解雇

バイトをクビにするときには,労働者に責任があるなどの場合を除いて,30日よりも前に解雇することを通告するか,あるいは30日分の平均賃金を支払わなければ労働者を解雇することができません(労働基準法第30条)。従って,バイト先からいきなりクビと言われた場合には30日分の平均賃金を受け取ることが可能です。

辞職

逆に契約期間の定まっておらず時給や日給によって賃金が支払われるバイトを辞めたいときには,辞める2週間前以前に辞職する旨を伝えれば理由なしに辞めることができます(同法第627条第1項)。

最後に

ここまで簡単に書いてみましたが,実際の例については様々な要因が絡んでくるため,もっと複雑になります。
法律関連で困ったときに相談できる窓口をいくつか紹介して終わりたいと思います。

明日3/31はSobayaさんの「そばやのウキウキ物理ベースレンダリング〜パストレ編〜」です。お楽しみに。

参考文献

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