EP:エグゼクティブプロデューサーのこと。
どうも。アドベントカレンダー12/13、「titeQuest」というゲームでプロジェクトリーダー(titeQuestメンバーからはEPと呼ばれている)を担当してしまっている
suzushiro
と言います。
いや~、ほかの部員の皆さんは書くことがたくさんありそうでいいですね。自分は書くとしたらこんなタイトルのものしかできません。
なぜかって?そんなのタイトルに書いてあるじゃないですか。
初心者ですよ?
技術系の話なんてできるわけないじゃないですか!!
ここで頭の回転の速い皆様はこう思うわけです。
「え?じゃあなんでそんな奴がEPやってんの?」
気になりますよね?私も気になります。
ということで本記事では、そんな初心者がEPになるまでの経緯及び今日までの奮闘のあれこれを綴らせていただきます。
あ、
技術系の話をする気はないのでそういうのをお望みの方はy〇utubeとかnic〇nic〇とか見てた方が生産性があるかと思います。
ちなみに画像は一枚もありません。いいのが無かったです。
それでは行きましょう。
Ep.1 「なんでこいつがEPに?」
はじまりのウッドデッキ
東工大に入学した私は、ゲームを製作しているというサークルの勧誘を受けました。(プログラミングなどやったことない)
なんとそこでは、各人が自分の担当を決め、チームでゲームを作り上げているというのです。(DTMなどやったことない)
初心者でも、作りたいゲームとかが思いついたらみんなでそれを作って完成させることができるというのです!(画力の欠片は微塵もない)
それを聞いた私は、作りたいゲームが3つほど思いついたので、デジタル創作同好会traP(当時とは名称が違う)への参加を決めたのです!
恐怖!!企画プレゼン会
時間は飛んで企画プレゼン会。ゲームの企画案を出した自分(もちろん1個)は、プレゼンの順番を待っていたのですが…
あれ?他の発案者に初心者いなくね?
「初心者でも大丈夫なんだ~、わは~」という感じで立案した自分にとっては相当な衝撃です!
仮に「その時自分は初心者だった!」と名乗り出る人がいたとして、あなたは初心者じゃありません。ファッション初心者です。
東工大の新入生全員がJavaとjavaScriptの違いを知ってるわけじゃないんです!
他の人たちは開発環境とか開発言語だとかスケジュールだとかメンバー人数だとか、ちゃんと考えて決めて、それを発表してるんです。
それに比べてどうでしょう。自分の企画案については、「それだと人数多くない?」と言われる始末。
それに対して心の中で、(え?多いの?)と思ってしまう始末。
何はともあれプレゼンは、自分の描いた絵で笑いを取ることができ、無事終了しました。(計画通り。イッヒッヒ…)
ん?無事なのかな?
メンバーさんいらっしゃい
さて、企画プレゼン会やら役員会やら(役員会は企画者は強制参加でした。)いろいろあって、漸く、初めてのメンバー顔合わせがやってまいりました。
何が凄いって、こんな初心者の穴だらけ企画に参加してくれる人がいることです。奇跡ですね!
画像班2人、音班3人、プログラム班が、ええっと、1 , 2 , 3 , 4 ……………… 7人ですね。(メンバーの人数把握してるあたり神EP)
そんなこんなでメンバーも集まり、私のEPとしての人生が始まりました!
え?「EPに選ばれた理由」?そんなの決まってるじゃないですかやだー。
企画の発案者だからです!!!
逆に言えばそれだけで誰でもEPにされてしまうんです…… 日本ってそういう国なんです…………
だから画面の前のあなただってEPなんです!!
Ep.2 「EPって、どうするんだろう…」
注意※以下の話は全て「実際に行った」だけのことであり、おそらく実際にEPになろうと思っている皆さんの参考にはならないと思います!
それでもいいという方、話半分だけ聞くつもりの方は、
ゆ っ く り し て い っ て ね
出席簿を作ろう
まあとりあえず、なってしまったものは仕方ありません。なんかしらのまとめる仕事をしなくては。
でもチームのまとまりって何ですかね?全員が同じ高校出身ってことですか?全員が同じ宗教に属しているってことですか?
違いますよね?とりあえず…
皆がちゃんと集会に出てくれることが先決じゃないでしょうか?!
ということで、まずは全員のIDを聞いて出席簿を作りました!(一体何の講義が始まるんでしょう…)
出席簿って偉大ですよ?メンバー全員の名前を管理してくれるし、出席状況が分かるし。出席状況に応じて進捗を振り分けることもできるし…
各班の管理?………強い人に任せよう?……………
各人が、「チームのメンバーの一人」としてふるまい続けるのもありでしょう。でもやっぱり…
個々の仕事が明確な方が生きやすいですよね?
というわけで、グループを大きく3つ、プログラム班,画像班,音班に分けました!
そして、それぞれの班を各チームリーダーを定めて、彼らにそれぞれまとめてもらうことにしました!
これなら安心。EPが初心者でも
チームリーダーは各仕事のプロ
なのですから!
三権分立って、 いいよね!
じゃあEPは、総括?総理大臣?大統領?
あ、私ですか?
自分はプログラム班の下っ端ですよ?何言ってるんですか?
やっぱりEPだからってただ人に指示してるだけの指示厨じゃだめだと思うんですよね。やっぱり自ら進んで仕事をしないと……
というのはおいといて、
そもそも自分はあれこれ人に指示を出すのは苦手なんです。
そもそも、「こういうプログラムで!」とか「もっとこんな感じの画像に!」とか、「もっとこんなイメージの曲に直して!」とか、
どの分野も全然触れたことのない人間があれこれ指示できるわけないんです。
だからこその三権分立制度なのです。
分立だからって互いに制限しあうのではなく、それぞれのプロが話し合うことで、初心者には見えない解決策をどんどん編み出していってもらおうと。
そういう魂胆なわけです。別にさぼってるわけじゃないんだからね!!
運営うまくいってるの?仕事の割り振りは適切?
一応形だけでもまとめる役の人間ですから、こういうことは否が応でも気にかけなくてはいけません。
だけど、そもそもどこまで仕事を与えていいのかという限度や目安というものが自分には全くないわけです。
これでは分析のしようがありません。そこで考えました。
そうだ、アンケートを取ろう
やっぱり仕事の割り振り具合とかは、実際に仕事をしてる立場の人たちに聞かないとわからないですからね。
さらに、正確なアンケートとするために、できうる限り完全な匿名性にして、尚且つ
その場にアンケート実施者がいたら威圧感が半端ないので、自分のいないところで記入してもらいました。
ここにその結果の一部を公開したいと思います!
アンケートの一部
(回答方法は、1~5の5段階評価。1:全然ダメ 3:普通 5:よい)
Q3:集会の運営の仕方は適切でしたか? A 1:0人 2:3人 3:4人 4:1人 5:3人 う~ん…微妙
Q10:今の仕事には満足していますか? A 1:0人 2:1人 3:3人 4:3人 5:4人 まあ……普通?………
Q14:テックちゃんへの愛があったら思う存分書いてください A 各人思い思いの解答 お絵かきが多かったです。
とまあこんな感じです。感触としては……………
まあ、うん…………総合的に見て普通ですよね…………… まあ、普通が一番ですよ。
全中をめざそう!
しばらく運営してると、思うところがあるわけです。
**「プログラムのことも画像のことも音のことも一応知っておかないとなぁ…」**と。
そう聞くと、皆さんはある人々のことが頭に浮かぶわけです。
ゲーム制作のすべてに精通する全知全能者、俗にいう、全強の人々です。
もし彼等がEPだったとしたら、それはそれはもう神のごとくすべての班に仕事の指示を出し、自らも進んで難題に取り組むという素晴らしい働きを見せてくれることでしょう。
(そういうEPがいる他の班が羨ましいなあ)
比べて自分はどうでしょう。
知識も無ぇ!画力も無ぇ!作った曲など一つも無ぇ! オラこんなEP嫌だ~
もし全強を人に例えるなら、自分は細胞膜の一部です。それではいけない。せめて赤血球ぐらいにならなくては!
その時丁度、自分の所属してる別の部活でも何か展示物を出さなければいけなかったのですが…
そこでもゲームを作ってみることにしました
もちろん自分でプログラムして、画像も作って、BGMも作って。
全強は目指しませんでした。 全部中途半端に触ったことのある存在、全中を目指しました!
一度自分でやってみると、今までわからなかったいろんな班ごとの苦労だとか、DTM楽しいとか、いろんなことが身に染みてわかるようになったのです。
「半端者が偉そうに!」と怒る全強の人々はさておき、全中は、最初から完璧を目指すよりも気が楽ですし、一度も経験したことがないよりはやったことがある方が断然いいに決まってます。
なんかしらを目指してる初心者仲間の人たちも、一回、全中を目指してみたらどうですかね?
奴は民主主義の味方か?それとも敵か?……… ~新制度「企画班」の導入~
「企画班」なるものの導入をどうするかという案がメンバー内であがりました。今後の敵とかギミックとかステージとかをどういうものにしていくかを決める部署ですね。
つまり、各班の強さ関係としては、企画班が一番上に立ち、その下に三権分立があり、その下にEPがいるという状態になるわけです。
これって民主主義の崩壊になりませんかね?もともと自分は、みんなから出てきた意見をどんどん形にしていこうと思ってたんですが…
結論から言います。
今まで企画班を導入しなかったことを後悔しました
これほど便利な部署は無いですよ。
この企画班ですが、別に先ほど述べたような、プロジェクト内のTOPという感じにはしませんでした。
まず、企画班が、みんなから集めた意見などをもとにして、実際に使用する案や、細かい仕様をきめていきます。(全体→企画班)
企画班が吟味したものを、全体に、「やるべき仕事」として放出します。(企画班→各班)
各班は、企画班の指示に完全に従うのではなく、「こうした方がいい」とか、「実装の関係上ムリ」とか、意見を投げつけることができます。(各班・全体→企画班)
このサイクルならば、企画班の一強状態にはならずに、すべての班が対等になり、さらに、みんなの意見もちゃんと反映される世の中が実現できるようになりました。
これってよくよく考えたら当たり前ですよね。まあでも気づけただけで大収穫です。
この制度のおかげで、大分いい進捗が生まれるようになりました!やったね!
あ、ちなみに企画班のリーダーにもちゃんと別の人を立てました。
もともと「発案者だから」という理由でEPになったわけですから、企画班ができた今、もはや完全に雑用係ですね。はい。………
Ep.3 「反省、そして目標」
再度言いますが、
この文章は、技術系の話を持たない者が、ただただ普段の苦悩や試行錯誤を書き連ねるだけのものです。
ここまで見てくださったレアな方々、アレな方々、もうすぐ終わるんで辛抱してください。
「キメる」っていいこと
やっぱり皆で作るっていうプロジェクトですから、最初に明確な方向性とか課題が見えていないとダメなんですね。(当たり前)
土台がしっかりしてる他のチームはやっぱりちゃっちゃか終わるんですよ。その点自分は甘かったですよね。
甘いどころか、砂糖にシュガーを入れてさらにスクロースを混ぜてるレベルですから。
それと、企画の設定が甘かった理由の一つに、自分の中で「内容とかは参加してくれた人が納得できるようにみんなで話し合って決めよう」っていうのがあったのです。
しかし、少し自分の希望を押し通してみたりしても、意外と皆ついてきてくれるんですよね。
むしろ、「ステージのイメージを決めてさっさと教えてほしい」と言われるほどです。
いい人たちです。皆お人好しです。
多少強引でも、決まってた方がやりやすいのでしょうね。そりゃそうか。
独立推奨宣言
先ほど、製作チームをプログラム班,画像班,音班に分けたと言いましたが、
ここに、企画班も加えてあげましょう。
理由は単純で、「キメる」ということを容易に実現してくれる存在だからです。
自分は今回のプロジェクトで、企画班をメインに活動する人っていうのが存在してもいいんじゃないかとも思い始めました。
ただ、明らかにほかのメンバーとの仕事量の差がひどいことになるのでやめました。
個人的には、プ、画、音からいい感じで人が集まって、それぞれの立場での意見が出せる現状で満足しています。
「頼る」は「恥」じゃないし役に立つ!
分からないことは聞く。これ大事。
自分が分からないままあれこれ進めたってダメです。何のための仲間ですか。何のためのプロですか。
「自分で勝手に調べて強くなれる」っていうタイプの人なら問題ないと思いますが、自分はしっかりと頼っていこうと思ってます。
それに、「聞く」ということは、メンバー同士で認識に差があったり、現状がよくなかったり、などといったことに気付ける機会でもあるわけですから、
そういう機会はどんどん増えるべきです。「聞く」も立派な仕事です。「逃げる」は「恥」だし役に立ちません。
頼りすぎはダメですけど………
全中チャンピオン!!
いろんな班のいろんな仕事に一度触れてみるのもいいことです。
特に企画者だったら必須レベルかもしれませんね。
そういうわけで自分は全中を目指します。
全強は無理です。圧倒的にセンスがないので。
次回作
現在のプロジェクトが終わったら(いい意味でも悪い意味でも)、また自分から新しい企画を出していきたいと思っています。
その時はちゃんとした企画書が出せるようになっていたいですね。
次回作って言ってもどれを提案するかはまだあんまり決めていないんですけどね。
とりあえず今は、プロジェクト成功まで
頑張るぞい!
AdCは続くよ、どこまでも
ここまで読破したという天然記念物の方々。明日のアドベントカレンダーの担当者は、
CulMenさん、susugiさん
の、御二方です。
さぞ面白い記事であることでしょう!それでは、さようなら!