はじめまして。mabo(まーぼう)です。
この記事はtraP Advent Calender 2017の11/3の記事となります。
記事を書いてる日にち的にもうそろそろ3Qの期末試験なのですが、皆さん取りたい授業は取れていますか?B3にとっては専門科目が大体取り終わり、自由に時間割が組める時期だと思います。自由に時間割が組めるということは
というわけです。ということで、去年のこの時期は経シスの授業を取りに行っていました。なかなか面白かったので、その授業についての紹介をしようと思います。
今年度のシラバスはこちら。昨年度の講義資料を見ながらこの記事は書かれています。
人間工学とは
「人間工学」をwikipedia先生で調べると、次のような事が書かれています。
人間工学(にんげんこうがく)は、人間が可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計し、実際のデザインに活かす学問である。また、人々が正しく効率的に動けるように周囲の人的・物的環境を整えて、事故・ミスを可能な限り少なくするための研究を含む。
……これだと分かりづらいですね。簡単に言うと前者は「人が使いやすい物を作るにはどうすればいいか」、後者は「人がミスしないで作業するにはどのように環境を整えればいいか」と言えそうです。でもこれでもまだイメージしづらいと思います。
東工大の人間工学の授業のココがイイぞ
人間工学がどのような学問かはいまいち分かりづらいかもしれませんが、ものつくりに関わる学問のようです。このような分かりづらい学問を勉強する際、具体例を挙げながら学んでいくのが効果的です。プログラミングも実際に書きながらの方が身につくのと同じです。
ここで、シラバスに戻って「成績評価」の欄を見てみましょう。
……はい。レポートがアホみたいに多い授業です。という事はたくさん実験をするのです。
この授業の良いところは、実験や演習で多くの具体例に触れながら、人間工学とは何か、そしてどのようにすれば使いやすい物を作れるかを考える事ができるという点です。
具体的にどんな実験とかするの?
手元に運良くだいたいのレポートが残っていたので、その一部をすごく簡単にまとめていきます。
眼球注視で興味推定
アイトラッカー(人の視線を検出する装置です)を使って、PCの画面をどのように見ていたかを計測しました。PCの画面はこんな感じだった記憶があります。(もちろん文字が書いてるのではなく人やいぬの写真が表示されていました)
画面を見てる途中で配置順が入れ替わったり、配置される画像の数が少なくなったりもしました。これについてはレポートが消失しているので記憶があやふやですが、「いけめん」に視線が集まってたという結果が出てた気がします。
人体計測データを使ってオフィスを設計
人間の大体の人の腕の長さ、足の長さ、膝先から股までの長さ、腕の可動域のような大量のデータを渡されて、「オフィスにどんな椅子・机・パーティションなどを買って、どのように配置すれば使いやすい職場になるか提案してね」という課題。図形問題を解く感じでレポートを書いたけども、あんま評価が良くなかった泣。どこに物を配置すべきか考えるのは難しかったです。
文字配色と読みやすさの関係
背景色・文字色・文字の大きさだけで文字の読みやすさを制御できるよね、って話。
フライトシミュレータを用いてフライトタスクの作業負荷を測定
「飛行機の速さを一定範囲内に収めながら空中に浮いているリングの中をくぐる」というフライトシミュレータ(バーチャル世界で飛行機を操作する事ができるシミュレータ)の課題をこなす際、どのような場面で作業者に負荷がかかるかという実験。リングを通過する際に人間の作業負荷がかかるのは見当はつくけれども、それをどうやって測ればいいのか?を実際にやってみようというもの。
測り方としては、別の単純作業(別のPC画面に文字が表示されたら特定のボタンを押す)をさせながらフライトシミュレータをやらせて、その単純作業の結果の善し悪しによってフライトシミュレータの作業負荷を測ることができる。
作業負荷のグラフはこんな感じでした。ゲート通過(縦に伸びてる色線の辺り)周辺で作業負荷(青い点が上にある程大きい)が大きくなる事が多かったです。
おわりに
今回は変わった授業について少しだけ紹介してみました。他学科の授業受けるのはなかなか新鮮な体験なので、個人的にはおすすめしたいです。
人間工学という学問自体は、ゲーム作りにも活かせる部分は多いですし、勉強してみて損はないと思います。インタフェースとか作る際に特に力を発揮するんじゃないでしょうか?時間があったらもっと深く学びたいですね。
では、今回の記事は以上です。明日はSahilさんとDavidさんの記事です。お楽しみに~