この記事は、アドベントカレンダー2022の21日目の記事です。
はじめに
みなさんお久しぶりです。美少女ゲーム愛好家のmeraです。
先日『蒼の彼方のフォーリズム』という作品をプレイしたので感想を書いていこうと思います。
元々別のゲームのレビューをするつもりだったのですが、先にこっちをプレイしてしまいました。
作品紹介
『蒼の彼方のフォーリズム』
空を飛ぶことが、自転車に乗るぐらい簡単にできる世界。
そこで流行しているスポーツ『フライングサーカス』。
かつて、そのスポーツで将来を期待されていた主人公は、圧倒的な敗北による挫折と、ある理由からそこを離れていた。だが、転校生である倉科明日香と出会い、空の飛び方を教えるうちに昔の熱が戻ってくる。
立場が変わっての『フライングサーカス』への出場。
明日香の手を握った主人公は、今度はどこまで高く飛べるのか。『空を飛ぶ』ことを巡って出会ったふたりと、その仲間たちが贈る青春恋愛物語。
2014年の萌えゲ―アワード大賞受賞作品です。
スポ根作品は媒体問わず好きなので迷わずプレイを決めました。
感想
総括は最後に回すとして、とりあえず各ルートの感想を書いていきます。
重大なネタバレには配慮しているので未プレイの方も読んで問題ないとは思いますが、少しのネタバレも嫌という方はご注意ください。
なお、この記事で使用している画像はすべてsprite公式で公開されているものになります。
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いーや面白かったですね......。
挫折を味わって競技から離れる主人公、そこに現れる熱意をもった新人、そして強敵たちに立ち向かう......という、スポ根作品であれば珍しくはない展開ではあるものの、それを架空のスポーツでやるのはなかなかチャレンジングだと思います。それでいてしっかり部活物語としてまとめられていて、非常に完成度の高いシナリオだと思いました。
本来「空を飛べる世界」ってなるとどうしてもSF寄りの話になってしまいがちですが、そこを敢えて現実と切り離さずに少年少女の青春物語として描こうとしている姿勢はかなり好きです。
というか題材になっている「フライングサーカス(略称:FC)」というオリジナル競技、とてもよく練られているんですよね。
ざっくりと説明すると飛び回って得点を重ねる競技なのですが、無理なく競技として成立させるために細かいルールや戦略が考え抜かれていて、現実の競技と比べても決して見劣りせず熱狂できました。『ハリーポッター』の「クィディッチ」以外にここまで楽しめる架空の競技に出会えるとは思っていませんでしたね。
個別
攻略順に書きます。
一ノ瀬莉佳
「真面目で努力家で、ひたむきに続けていてもなかなか壁を破れない選手」
真剣に競技に取り組むプレイヤーの大半ってこれな気がします。そういうプレイヤーって技術も経験もあって実力は申し分ないものの大一番で実力を発揮できなかったり、精神的に追い詰められて結果が出せなかったりするのですが、そんなありふれたプレイヤーというのが莉佳ルートのテーマだったのかなと思いました。
ちなみに夜に窓越しに座りながら喋るシーンが好きです。
有坂真白
「最初から真面目にやっていたわけでもなければ特別な才能があるわけでもない普通の選手」
たぶん部活動に参加している人ってだいたいこれなんじゃないでしょうかね。ただ真白ルートのテーマは競技者の物語というより、仲間との友情(主にみさき)だと思っているので、その手の話はここではしないことにします。明確な目標をみつけて、それが難しいと理解しながらも諦めないで突き進んでいく姿には胸が熱くなりました。
あとこれ好き↓ かわいい
鳶沢みさき
天才を書く物語ってどうしてもその明るい部分だけが強調されがちな気がします。でもみさきルートは才能がある人間がもつドロッドロした部分も含めて真正面から描いていたのが最高に好きでしたね。個別ルートの中では一番好きです。
才能って難しいですよね。特に競技の世界では。実力を競う催しである以上どうしても勝ち負けが決められるし、今勝っても次負けるかもしれない。逃げてしまえば一時は楽だけど、その後ずっとモヤモヤしたものが燻り続けて苦しんでしまう。一度その世界に入り込んだら最後、もう逃げ場は無いんです。才能があるっていうのはそれと同時に他人がもつ才能もなんとなく理解してしまって、それが仲の良い相手だとしても黒い感情を持ってしまうことも当然あるんですよね。
そんな絶望した世界の中で挫折した二人が手を取り合って立ち向かっていく姿はとても尊かったです。
Hシーンにめっちゃ力入れられてて好きです。なんかすっげえ生々しかった。
倉科明日香
好きだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
さっきルートの話としてはみさきルートが一番好きって言ったけど、キャラクターとしては明日香が一番好きです。見てて眩しくなるくらい真っすぐで素直で頑張り屋で、何よりずっと晶也のこと好きだったのがめっちゃ良いですね。告白シーンは今までプレイしてきたエロゲの告白シーンの中でも最上位クラスで好きです。
ルートの中身としては王道of王道、初心者だった選手が才能を開花させていって強敵に立ち向かうっていう見ていて気持ちいいストーリーだったし、「少年漫画か?」って思うほど熱くてブチ上がれました。見ていて一番ワクワクする試合をするのも明日香でしたね。特に最後の試合のシーンは鳥肌が立ちました。
何か好きでい続けて努力できるっていうのは誰にでもできることではないし、だからこそそれで上へ進んでいける明日香って本当に凄いんですよね。でも決して前向きな気持ちだけじゃなくて当然不安になることもあるし、試合が怖いと感じることもある。それでも全部ひっくるめて楽しもうとするんだから、晶也も明日香の影響を受けやすいのかなと思いました。二人一緒にFCを楽しんでいこうって関係になっていったのがとても好きです。
その他
BGMめっちゃ良いですね。(というかBGMが良くないエロゲに出会ったことがない)
部長のキャラ、私はだいぶ好きです。もうちょっと活躍させてほしかったな。
演出の派手さがだいぶ力入れられていて凄い。何度も言うけど、FCって架空の競技なんですよ。それで派手な演出するのって滅茶苦茶難しいと思う。
総括
感想でベタ誉めしてる通り、とても良い作品でした。去年のアメグレといい、年の瀬は良いゲームをやれる機会に恵まれていて幸せですね。
ところで2014年の萌えゲーアワードって、大賞がこの作品で準大賞が『あの晴れわたる空より高く』なのってちょっと面白くないですか。同じ年に似た系統(ただし内容は全く別物)の部活スポ根物がワンツーフィニッシュなのちょっと運命的なものを感じます。私はあおかなの方が好きです。
さいごに
これからextraをやっていこうと思います。
そのうちZweiも出るといいな。
ありがとうございました。
明日はnosaerc君の記事です。お楽しみに。